★ カンボジア復興支援プロジェクト

広島大学病院では、2年次研修医から希望を募り、平和貢献NGOsひろしまが実施しているカンボジア復興支援プロジェクトへ参加しています。現地では主に小学生の健康診断や身体測定を実施します。

 

● 平成22年度採用研修医 梅本 勇基 (2012年2月参加)

      
報告会資料

 

● 平成22年度採用研修医 玉田 智子 (2011年7月参加)

カンボジアでの小学校健診について

 2011年7月10日〜18日に行ったカンボジア渡航にて、小学校健診に関する調査を行いましたのでご報告させていただきます。調査では、ササースダム小学校 Chheng Kimchea校長、アンコール小児病院 赤尾 和美様にお話しを伺いました。
 小学校健診の意義・位置づけに関してですが、日本では身体計測・栄養状態、胸部・脊柱の形態、視力・色覚、聴力、口腔衛生、寄生虫、心臓、尿に関して、スクリーニングを行っています。カンボジアについても同様のスクリーニングが必要と思われます。しかし、日本とカンボジアの医療背景の違いのため、どの検査に重点を置くかや、スクリーニングの細かい内容について工夫が必要です。
 日本では、小学校に入る前の段階で新生児スクリーニング、乳幼児健診が一般的に行われています。しかしChheng Kimchea校長によると、カンボジアでは小学校に入る前の子供たちは、何らかの不調がない限り、病院にかかるという習慣はないようです。ほとんどの子供たちにとって、小学校健診が医療に接する初めての機会となります。そのため、日本では乳幼児健診の段階で拾い上げられているような、症状に乏しい軽微な異常・慢性疾患や、行動発達上の問題等についても小学校健診で対応する必要があると思います。
 次に、具体的な健診内容についてですが、赤尾 和美様のお話では、栄養状態、耳鼻疾患(中耳炎)、視力、口腔衛生について、診察が必要とのことでした。身体計測・栄養状態に関しては、ササースダム小学校では毎月身体測定を行っています。さらに身長・体重の伸びの悪い児童に対しては栄養指導を行っているとのことですので、ある程度は学校側で制度ができてきています。視力検査に関しては、検査が簡便なため、検査法・検査の意義を理解してもらえれば、身体測定と同様に学校側で施行できるのではと思います。耳鼻疾患・口腔衛生の診察については、こちらからの提供が必要と思われます。
 日本では心臓・腎臓検診が行われていますが、これらの検査は適切に行うのが難しいという点と、その後のFollowが難しいという点が問題となります。心臓検診に関しては、心電図を施行し、心疾患に応じた生活管理区分を決定・指導することができれば大きな意味があると思います。
 また、赤尾様からは寄生虫に対する駆虫剤の配布、校長先生からは予防接種の必要性を挙げていただきました。
 最後に感想ですが、カンボジアでは、予防という概念が浸透しておらず、症状が出るまで診察を受けないというのが、一般的であることを学びました。そのため、個人個人の医療に対する認識は薄く、医療者側の認識も、日本とは大きく違います。しかし、校長先生のお話では、海外のチームが児童の健康に介入することで、地元の医療者の方々も以前より児童の健康に関心を持つようになったそうです。小学校健診を行うことで、周囲の人々の健康に対する考え方に影響を与え、小学生児童の健康だけでなく、そのcommunity全体の健康に変化をもたらすのではないかと期待します。

      
報告会資料

 

● 平成21年度採用研修医 太田 浩志 (2011年2月参加)

      
報告会資料

 

● 平成21年度採用研修医 厚井 裕三子 (2010年8月参加)

      
報告会資料

 

● 平成20年度採用研修医 林 真紀 (2010年2月参加)

      
報告会資料