私の手元にエプソン NT2700 という古いノートパソコンがある。 元は WINDOWS XP が入っていたが、今は Lubuntu を入れて使っている。 12.04 から 16.04 にアップデートできている。
このマシンは、設定記憶のための CMOS メモリのバックアップに、リチウムコイン電池 CR2032 を使っている。それが電池切れになったが、取り替えるには分解しなければならない。 面倒なので放っておいたら、パワーボタンを押しても電源が切れない。一度電源を完全に OFF にすると、すぐには電源が全く入らず、そのまま一晩おくと回復して電源を ON にすることができるという状態になってしまった。
これを直すことができたので、方法を記録しておく。
1)まずバッテリーを外し、分解して、電池切れしたリチウムコイン電池を取り外す。
2)リチウムコイン電池が入る部分を分解せずに細工できるように、本体底面の対応する部分に大きめの穴を開けた。
3)組み立て直した。バッテリーは外しておく。この状態では、電源管理がうまく動かない。一度電源を外してシャットダウンすると、つなぎ直しても電源が入らない。しかし一晩おくと電源が入るようになる。 新しいリチウムコイン電池を入れると直ると思ったが、何かが不可逆にダメになったらしく効果はなかった。
4)電源が入らない状態でいろいろいじっていると、リチウムコイン電池が入る部分を指で触ると急に復活して電源が入るようになることがわかった。
このマシンの中身は asus A3L というマザーボードである。この名前で検索すると、回路図が見つかったので、それをダウンロードした。
それを見ると、リチウムコイン電池の部分にはコンデンサと高い抵抗がつながっている。一晩放置する・指で触ると、そこのコンデンサに貯まっていた電子が抜けて、復活するらしい。
5)指で触る代わりになるように、リチウムコイン電池のソケットの +、ー 端子を適当な値の抵抗で連結して、コンデンサに余計な電子が溜まらないようにした。
680 kΩ の抵抗が手持ちにあったのでそれを使うと、うまくいった。低い値の抵抗だと起動しなくなる。
6)抵抗が外れないようにホットメルトで固めた。
Lubuntu 12.04 を入れ、16.04 にアップデートして使っている。 midori という web ブラウザーは、この古いマシンでも動きがよい。 nnn24 の動画がコマ送り状態だが視聴できる。
snap 版の midori は日本語フォントがそのままでは出てこないが、
のおかげで、日本語も表示できるようになった。
snap パッケージでインストールしたソフトウェア (midori など) では、システムのフォントを読むことができないので パッケージに入っていない日本語フォントが使えず、文字化けが起きる
対策: /snap/(ソフトウェアの名前)/current/usr/share/fonts に、システムの /usr/share/fonts を bind する
sudo mount --bind 「ソース」 /usr/share/fonts 「宛先」/snap/(ソフトウェアの名前)/current/usr/share/fonts