岡村さんからメールが届きました。(岡村-1

 今まで受けた授業の中で、いくつかの授業の感想を送ります。

 

 4月22日の授業で視聴した「消えたスターウォーズ計画」を見て、SDI(戦略防衛構想)について深く学べたと思います。戦略防衛構想、スターウォーズ計画など私は今まではあまり科学について興味を持っておらず、考えたこともあまりなかったのですが、授業でビデオを視聴したことで、SDIや体制的科学者の典型としてのE.テラーについても学ぶことができ、それ以来興味をもつようになりました。結局スターウォーズ計画は失敗に終わりましたが、このように研究を重ねて行おうとしたことはすごいことだと思いましたし、科学の力で本当にいろいろなことができるのだなぁと思いました。

 

 また5月に学んだ高木仁三郎さんについて、彼は直腸がんになり大変苦しい思いをしている中でも、「市民科学者として生きる」「原子力神話からの解放」などの本や論文を出版し、残された時間を計りながら、やるべき仕事をこなしたような生き方は本当にすばらしいと思いました。ふつうの人に簡単に真似できるようなものではないと感じました。死の直前まで原子力発電所の危険性を警鐘し、原発に反対し続けた核化学者である彼を私はとても尊敬しました。原発事故は実際起こっており、大変危険であることは確かなので、私も原発には反対します。

 

 6月10日の授業で学んだ、アメリカにおける「進化論」と「創造論」の対決について、「公立学校で天地創造説に違反するいかなる考えも教えてはならない」との州法に訴えられたという事件があったという事実にとても驚きました。私は誰がどのような考えをもとうと、進化論、創造論についてどう捉えようとも個人の自由であると考えるので、スコープス裁判については反対の意見を持ちましたが、世界では本当にいろいろな考え、歴史があったんだなぁと思いました。

 

 6月24日に見た世界ふしぎ発見「タイムマシンに乗った男HG・ウェルズ」はとても面白かったです。クイズ番組の答えを考えるのにも頭を使いますし、興味をもてたので印象強かったです。

 

 7月8日に観た番組で日本とアメリカで研究にかけられるお金の違いの大きさに驚きました。アメリカに比べると日本は研究費をほとんどくれることなく、研究するのに苦労しますが、アメリカでは多額の研究費を援助してくれるので、同じ研究をするならアメリカに行きたいと思う人がとても多いだろうなぁと感じました。でもすべての環境が同じではないので、研究費にかけられるお金も比べられず、日本が不利だと言い切ることはできないと思いました。

 

 7月15日に「千里眼の女の悲劇」を視聴して、科学技術が大きな存在となっている今日では、科学者が権威主義的な存在となっており、それ以外の人は科学に対して疎外感を持っており、私も科学者と聞くと別世界のような気分になります。しかしこの科学に対する疎外感が、擬科学あるいはニセ科学に惹かれる、もしくは騙される理由の一端になりかねないので、科学者たちはこの問題にまじめに取り組むべきだという意見にとても賛成しました。

 

 今まで科学と聞くととても難しいイメージがありましたが、科学論の授業を受けて様々なことを学んだことにより、科学のすばらしさと大きな力について学ぶことができ、もっといろいろなことを学んでみたいなぁと思いました。今まで知らなかったことを多く学ぶことができて楽しかったです。