MRI (磁気共鳴画像診断)                           


MRIってなに?

MRIとCTの違いは

MRIの利点は?

MRIの欠点は?

どんなときにMRIをとるの?


MRIってなに?

MRIとは磁力線によってからだの断層撮影を行う方法です。
手や足、胸やお腹は骨で覆われていないので超音波断層撮影などが有効ですが頭は骨で囲まれており通常は超音波などでみることができません。そこでCTやMRIが大変大切な検査となります。
かつてCTがなかった時代には頭の中は脳血管造影といって脳の動脈に造影剤を注入してレントゲンを撮影する方法や気脳写といって脳の中(正確には脳室の中)に空気を入れてレントゲンを撮影する方法などがとられていました。
しかしそれらは影絵にすぎず正確な診断はなかなか難しかったのです。
CTの誕生は画期的で、脳の病気の診断は著しく向上しました。
しばらくの間、CTは脳の画像診断の雄として君臨してきましたが1990年代に画期的な診断法としてMRIが普及してきました。
当初、CTより解像度がよく、様々な断層方向でスライスできる一方、撮影時間が長いのが欠点でした。
最近では高磁場化(磁力線の強化)やコンピューターの高速化などにより一昔前のCTに匹敵するほど撮影時間が短縮されてきました。
最新のMRIではMRS(MRスペクトロスコピー)といって病変部位の成分解析を行うことにより病気の種類の特定が可能になってきました。


MRIとCTの違いは?

CTとMRIの最大の違いは検査に使うものです。
CTでは放射線を使うのに対してMRIでは磁力線をつかいます。
CTのほうが出血病変などに対する感度はよく、MRIでは脳梗塞や脳腫瘍の診断、後頭蓋窩(脳幹付近)の診断に優れます。MRIでは骨が写らないので骨の異常などはCTのほうがよくわかります。
MRIでは磁力線を使うため、体の中に金属がある人は要注意です。ペースメーカーが入っている人はMRIを受けることはできません。
MRIでは造影剤を使用せずに血管の状態を見ることができます。


MRIの利点は

脳幹部付近の診断力がCTより良い
脳梗塞に対する感度が高い
さまざまな断層方向で撮影できる
造影剤無しで血管の異常がわかる


MRIの欠点は

骨の異常がわかりにくい
脳出血が診断しにくい
CTより撮影時間が長い(じっとできない人は撮影できない)
磁力線を使うのでペースメーカーなどが入っている人は検査できない
閉所恐怖症の人は検査が難しい


どんなときにMRIをとるの?

MRIが得意とするのは
脳梗塞
脳腫瘍
脳血管異常
脳幹部病変
などです。


MRIが不得意なのは
脳出血の初期
骨の異常
よく動く人(子供など)
などです。

つまり、ほとんどの場合MRIは有用ですが急性期の脳出血の診断などは難しいです。また、じっとしておれない人や閉所恐怖症の人などには向いていません。
ただし、MRIのなかにはオープンMRIといって閉鎖感が少なく閉所恐怖症の人でもとれるようなMRIも登場しています。
気をつけなければいけないのはCTの場合はCTの性能によってできることの差はありますが診断能力にはあまり大きな差はありません。しかしながらMRIの場合は機械の性能によって診断能力に大きな差が出ます。磁場の強さが同じでもMRIの年代によってかなり性能の差があり、出来上がる画像にも雲泥の差があります。本当は正常なのに異常と診断されることがあります。ただし、異常なのに正常と診断されることはあまりありませんからよけいな心配は無用です。