日本語のWindows環 境で、フランス語で文書を書いたり、フランス語の単語が含まれる日本語文書を書いたりする際に役立ちそうなソフトウェアをまとめてみました。これらのソフトウェア は、フランス語だけではなく、ドイツ語やスペイン語、イタリア語等の他の欧州言語執筆にも同様に役立つことと思います。
<更新の記録…細かい更新は記してません>
平成28年10月6日 LibreOfficeのサポート情報、参考資料等を更新。その他古い記述やリンクを整理。
http://www.mozilla-japan.org/products/thunderbird/
Mozillaから提供されている無料のメールソフトウェア。
仏語やその他の言語ののスペルチェック辞書をダウンロードし利用することができます。
学習しながら迷惑メールを自動的に排除してくれる便利な機能もあります。最初はうまく区別してくれませんが、迷惑メールを手動でマークして排除していくうちに、100%近くの迷惑メールが自動的に迷惑メールフォルダーに行くようになります。
Outlook
Expressなど、他の多くのメールソフトウェアからデータ(メッセージ、メールアドレス、アカウント等)を引き継いで移行が可能です。インストールの際に、これらのデータの引き継ぎも一緒に行われます。以下のサイトに説明があります。
https://support.mozilla.org/ja/kb/switching-thunderbird
各種拡張機能(アド・オン)が開発されており、例えば、Googleカレンダーとの同期が可能なカレンダー・日程管理ソフトウェアなどがあります。
Thunderbird用のアドオン検索 Thunderbird Add-ons
Googleカレンダーとの同期アド・オン Provider for Google Calendar(要Lightning又はSunbird)
MinimizeToTorayを用いることによって、Thunderbird実行時にタスクバーのシステムトレイへのアイコン化が可能になります。
使い方が分からない場合などは、サポートサイト又はmozillaZineのThunderbirdフォーラムで相談できます。
ワープロ、表計算、プレゼンテーション、データベース、Web作成、図形描写等が入った無料の統合ソフトウェア。ちなみに、このWebサイトもLibreOfficeで作成しています。
当初OpenOffice.orgとして開発されていましたが、そこから分離してLibreOfficeとして引き続き開発が進められています。なお、OpenOffice.orgは当初開発を支援していたSunがOracleに売却された後、Apacheに寄贈され、現在はApache Software Foundationの下でApache OpenOfficeとして開発が継続されています。ただ、Ubuntu等主要なLinuxディストーションは標準オフィスソフトウェアをLibreOfficeに変更しており、開発が速いLibreOfficeが多く用いられるようになっています。このようなことから、平成28年秋段階で開発の撤退が議論されています。
仏語のスペルチェック・ハイフン・類義語辞書をダウンロードして利用することができます(利用法はこちら)。また、Ver.3からは文法チェックも利用可能になりました(後述)。
MS
Office (Word, Excel,
PowerPoint)のファイルの読み書きができます。互換性は完全ではありませんが、複雑な書式やマクロを使わない限り、実用上差し支えない範囲と思われます。なお、基本的操作は従前のMS
Officeに類似しますが、例えばワープロの段落設定方式等、異なる点は少なくありません。MS
Officeとの互換性の詳細は以下の頁を参照下さい(最近は更新されていない)。
http://oooug.jp/compati/
保存ファイル形式は、ビジネスにおける情報交換用技術標準化団体OASISの規格であるOpenDocument形式(ODF)で、国際標準化機構(ISO)等から標準規格として認定されたものです。LibreOfficeやOpenOffice.org以外でも、例えばGoogleのオンラインワープロ・表計算ソフトウェア(Google
Docs & Spreadsheets)など、数多くのソフトウェアで採用されています。また、最近のMS
Office(関連Web)や一太郎(関連Web)でも読込が可能になりました(その他についてはこちらを参照)。PDFファイルやRTFファイルなど、様々なファイル形式の読み書きがLibreOfficeから可能です(一部は読み書きの一方のみ)。
日本語版以外に、英語、仏語、その他数十の言語で提供されており、アジア系の言語を含めて世界の主要言語は全て網羅されています。辞書類は全ての版共通で利用できます(辞書インストールについては下記参照)。
平成20年10月13日に新しいODF規格(Ver.1.2)に対応したバージョンの3.0が出ました。3.0では、前述のOOXMLに対応するほか、ワープロのコメント表示の改善、表計算の対応列数の拡大、グラフ機能の向上などといった改善が図られています(新機能一覧、日本語)。平成28年10月現在、バージョンは5です。ただ、当初このバージョンに対応した仏語辞書が開発されていませんでしたが、現在は対応しています。
使い方が分からない場合は、「コミュニティーによる支援」の頁を参照できます。従前のOpenOffice.orgのQ&Aの頁も残っており、新たな質問はできませんが、参考になる情報は数多くあります。また、以下のサイトや冊子が参考になります。なお、以前LibreOfficeのフォーラムがありましたが、平成28年夏頃に閉鎖されてしまいました(一部の言語ではミラーが保存されています)。
【サイト】
日本ユーザー会OpenOffice.org3入門 http://openoffice-docj.sourceforge.jp/wiki/Documentation/Beginers_guide3
LibreOfficeで行こう! http://openoffice.sblo.jp/
無償でもこんなに使える! LibreOffice基本講座 http://news.mynavi.jp/series/libreoffice/001/
JA福岡市のマニュアル(各種) http://www.ja-fukuoka.or.jp/libre/
【冊子】
「これ1冊で完全理解 Libre Office」(日経BPパソコンベストムック)
「すぐわかるLibreOffice」(アスキーインデックス)
【注意】現行の3.x以降、多言語処理に関して変更があり、キーボードの配列(例えば英語(米国))を変えて文字を入力すると、LibreOffice(のスタイル)で設定した言語(例えば仏語(フランス))ではなく、文字の言語はキーボードの配列で選んだ言語(この場合は英語(米国))になってしまいます。このため、文字に意図しない言語が設定されることがあります。下記の「欧文特殊文字の入力(Windows XP)」でその回避手法を示しました。
ダウンロードはポータルの「ダウンロード」メニュー又はダウンロードサイトから行います。ダウンロードサイトでは、若干古い安定版は下の方にあります。
【注意】LibreOfficeを利用するには、お使いのPCにJava Runtime Environment (JRE)がインストールされている必要があります(詳細説明)。
【注意】インストールの途中で、MS
Officeの各ファイルの取扱いを聞いてきますので、PCにMS
Officeがインストールされていなければ全てチェックし、インストールされている場合は何もしないで先に進んで下さい。万一MS
Officeがあるのにも関わらずチェックしてしまった場合、MS
OfficeのファイルがLibreOfficeで起動するようになってしまいます。そのときは、以下のサイトを参考にファイルの関連付けを変更して下さい。
http://oooug.jp/faq/index.php?Faq%2FInstall#i54548b9
【参考】インストール終了後(最初の起動時)に登録の有無を聞いてきますが、登録は義務ではありません。また、登録しなくとも利用は制限されません。
LibreOfficeのメニューの「ツール」~「拡張機能マネージャー」を表示させます。画面下の「追加」ボタンをクリックし、先にダウンロードした辞書を読み込みます。後は、画面の表示に従って作業を進めるだけです。
図1-1 拡張機能マネージャー(LibreOfficeインストール直後)
作業が終わると、拡張機能マネージャーに仏語の辞書が表示されます(図1-2)。これで仏語のスペルチェック等が可能になります(LibreOfficeの「ツール」~「オプション」~「言語設定」~「文書作成支援」で確認、図1-3)。
図1-2 拡張機能マネージャー(仏語辞書インストール後)
図1-3 LibreOfficeオプションの言語設定
辞書を機能させるためには、この後でLibreOfficeの再起動が必要な可能性があります。再起動の際には、クイック起動も終了させておく必要があります(PC再起動でも可)。
辞書を含む拡張機能は更新されることがありますが、その場合、LibreOffice上部右側にその旨の通知がされます。
Ver.3から「文法確認機能」が拡張機能(extension)として搭載可能になりました。以下のサイトから利用が可能です(インストールせずサイトからも利用可能)。
http://www.languagetool.org/
平成28年10月現在のバージョンは3.5で、仏語、英語、独語、伊語、西語、蘭語、露語など30余語(最新情報)の文法確認が可能です。機能は十分ではありませんが、日本語も含まれています。
拡張機能のインストールは、関連ファイルをダウンロードし、LibreOfficeのメニューの「ツール」~「拡張機能マネージャー」から「追加」から当該関連ファイルを選んで行います(前項参照)。インストール後に文法チェック機能を利用するには,LibreOfficeを再起動させなければなりません(クイック起動を含む…分からなければPCを再起動)。
文法確認機能の利用には、編集する文書の文字を「仏語」に設定するだけです。指摘箇所を青の波下線で示してくれます。仏語では、主語と動詞活用の不一致や名詞と形容詞の性数不一致などを示してくれます。ただ、下の例(Ver.
0.97)に見るように当初の機能は完全からは程遠かったですが、これまで一定の改善がなされています。
仏語版のWindowsソフトウェアの殆どは、日本語版Windowsでは作動しません。したがって、これらのソフトウェアを動作させるためには、仏語版(英語版等の他の西欧言語版でも可)のWindowsを用いる必要があります。
通常、一つのPCには一つのWindowsしか入れられませんが、ブートローダーと言われるソフトウェア(例えば、マルチブートマネージャ)を用いると、複数のOS(Windowsを含む)をインストールして日本語と仏語等を共存させることができます。これらのWindowsは起動時に選ぶことができます。
但し、Windowsだけでなく、全て新たにアプリケーションを入れる必要があります。日本語版アプリケーションは、通常西欧言語版Windowsでは作動しませんので、仏語版又は他の西欧言語版を用意しなければなりません。
複数のOSを入れるには、ハードディスクを複数入れるか、一つのハードディスクを複数の区画(パーティション)に分ける必要があります(上記マルチブートマネージャで可能です)。その際には、パーティション管理等ハードディスクに関する若干の知識が必要になります。パーティション管理は一歩間違えるとHDDの全データが消えてしまいますので、初心者を自認される方にはお勧めできません。
現在使っているWindowsに加えてLinuxと呼ばれる別のOSをPCに入れることによって、複数の言語を同じPCで処理することができるようになります。Linuxは自動的にWindowsとは別の領域にインストールされ、インストール後は、起動時にLinux又はWindowsを選ぶことができるようになり、更に、Linuxを選んだ際には使用する言語の選択が可能です。また、Windows版のソフトウェアでLinux版がないものは少なくありませんが、Wineというソフトウェアを導入することによってWindows版のソフトウェアをLinux上で動かすことが可能になっています。
Linuxは複数の言語に対応しており、日本語・仏語を含む世界の主要言語は全て網羅されています。使用する言語は、起動時に選択できます。また、OSだけでなく、組み込まれるアプリケーションも複数言語に対応しています(一部は英語のみ場合があります)。
Linuxでは、最も一般的に必要とされるアプリケーション(ブラウザ、メール、オフィスソフトウェア(LibreOffice)、PDF閲覧、CD/DVD再生等)が始めから登載されているか、後で簡単に追加することができます。
Linuxの操作は、WindowsやMacと同じように、マウスとキーボードを用いて行います。Windowsと共通のアプリケーションの操作はWindows版と同じですので、初めての方でもさほど難しいことはないと思います。
作成したファイルは、Windowsでも読み書きができます。
Linuxには幾つか種類(ディストリビューション)がありますが、基本構造は同じです。市販品と無料配布の双方があり、中には市販と同時に無償配布しているものがあります。日本語のサイトがあるものの例を幾つか以下に挙げました。いずれも以下のサイトから入手(ダウンロード)出来ます。
Debian http://www.debian.or.jp/(ボランティアによって開発、Ubuntuの基礎となっている)
Fedora http://fedoraproject.org/(多言語、自動言語選択)
KNOPPIX http://www.knopper.net/knoppix/index-en.html(CDで起動可、日本語版の開発は中止)
Puppy
Linux
http://www.puppylinux.com/(軽量、古いPCの再利用ができる)
※日本語サイトあり
SUSE http://ja.opensuse.org/(Novell社製品の公開版)
Ubuntu
http://www.ubuntulinux.jp/(デスクトップでの利用を重視したLinux)
※日本語対応版(日本語Remix)あり
Vine http://www.vinelinux.org/(日本で開発されているLinux、製品版もある)
Linuxがイントールされて販売されているPCがあります。
リナックスマニア
http://www.linuxmania.jp/
BTOP
FACTORY
http://linux.btopcfactory.jp/
RAYLINK
http://raylink.info/linux/
インストールはディストリビューションによって若干の違いはありますが、概ねWebの表示に従ってダウンロードしてインストールCDを作成し、それをインストール先のPCに入れて再起動すれば、後は画面の指示に従って作業を進めれば完了します。
Windowsのパーティション(ハードディスクの使用可能領域)がハードディスクの全領域を占領している場合でも、当該パーティションに十分の空き容量があればインストールは可能です。ディストリビューションにWindowsパーティションの操作機能が搭載されているものとされていないものがあるので(例えばUbuntuにはあるがVineにはない)、ない場合には以下のようなパーティション管理ソフトウェアを用いて事前にWindowsパーティションを小さくして空き容量を用意しておく必要があります。なお、UbuntuはWindows領域へのインストールも可能です。
http://www.forest.impress.co.jp/article/2008/07/11/easeuspm.html
http://www.partition-tool.com/personal.htm
一つのPCでLinuxとWindowsと共有する場合は、データの保存領域を設定して(三つ目のパーティション、FAT32などWindowsでもLinuxでも読めるフォーマットにする必要があります)、どちらを起動しても読み書きができるようにしておくと便利でしょう。ただ、最近のLinuxの多くはNTSFも読むことができ、また対応していない場合でも別途読むためのツールが開発されているようですので、共有のためのデータ領域を別に設ける必要はないかも知れません(Ubuntuは当初から読むことが可能、Vineでは設定が必要)。
無料配布されている"Wine"と呼ばれるソフトウェアをLinuxに加えることによって、多くのWindowsのアプリケーションを動かすことが可能になっています。
Ubuntu9.4ではSynapticパッケージマネージャ(アプリケーション管理ツール)から導入できます。但し、Synapticパッケージマネージャでインストールできるのは正式版のみです。開発版のリポジトリを追加することによって同マネージャからインストールができるようになります(下記サイト参照)。
http://error7.at.webry.info/200809/article_8.html
全てのアプリケーションが正常に動く訳ではありませんが、主としてMS Officeを対象として開発されてきました。個別の対応状況についてはデータベースで確認が可能です。
Wineの製品版として"CrossOver Linux"と呼ばれる製品が発売されています。こちらの方は使い勝手を改善するための追加機能が盛り込まれているほか、使用に関してのサポートを受けることができます。
CodeWeavers社(日本語を含む多言語)(CrossOver Linuxの頁)
前述のように多くの人が普段に使う程度のソフトウェアはLinuxでもありますが、Windowsと較べればソフトウェアの数は多くありません。市販アプリケーションの多くはWindows又はMac用で、Linuxで使えるものは少数に留まっています。以下のサイトでLinux用ソフトウェアの情報が入手可能です。
Th table of equivalents/replacements/...(Windowsのソフトウェアに対応するLinuxのソフトウェアの紹介~英語)
周辺機器(プリンタ等)がLinuxに対応していないことがしばしばあります。ただ、最近のLinuxでは対応機種が増えつつあり、Windowsを比較すると最初からドライバが組み込まれている可能性が高くなっています。例えば、UbuntuではSkype関連の周辺機器はほぼ対応しているようです。また、プリンタメーカではHewlett-Packardやブラザーが比較的よくLinuxに対応しています。一部のメーカでは、製品のLinuxへの対応を案内しています。以下に幾つか例を挙げます。
NEC(ソリューション一般) http://www.nec.co.jp/linux/
エプソン(プリンタ等) http://www.epson.jp/support/taiou/os/linux.htm
キャノン(レーザープリンタ) http://cweb.canon.jp/e-support/faq/answer/colorir/22731-1.html
コレガ(ネットワーク製品) http://www.corega.co.jp/product/os/pc_unix.htm
ブラザー~Linuxの頁は特に設けられておらず、各製品の頁から対応ドライバのダウンロード可。
参考情報サイト
Linux Tips(各種助言集、中上級者向け)
Windowsから一挙にLinuxに移行することは勧められません。以下のような対応によって、次第に移行できる環境作りが必要でしょう。
Windows上で、Webブラウザ、メールソフトウェア、オフィスソフトウェアといったソフトウェアをLinuxでも使えるものに変える。
ちなみに、私の場合は、IEをFirefoxに、Outlook ExpressをThunderbirdに、MS OfficeをOpenOffice.org(後にLibreOffice)に変えた後に、自宅の主PCをLinux(Ubuntu)に更新しました。Windows時代の環境をそのまま引き継いでいます。それら以外のソフトウェアもLinux版を探してインストールし、概ねWindowsで使っていた機能は維持できています。
Windowsにしか無いソフトウェアはWine(前述)を利用して継続して利用する。但し、Linuxで使える保証はありません。
Linuxを別のPCにインストールして、並行して使用する。仏語はそれで処理するといった使い方が考えられる。
Puppyであればかなり古いPCでも動きますので、その再利用も出来ます。
CD/DVDから起動できるLinux(UbuntuやKNOPPIX等)を試しに使ってみる。気に入った場合は、そのPCにWindowsを残したままインストールする。
周辺機器(プリンタ等)を更新する際にはLinuxに対応したものを選ぶ。
周辺機器の多くは、Linux対応と示されてはいないものの、その多くはそのまま使えています。最近の周辺機器の多くは、Linuxで使えるようです。
Ubuntuの掲示板等を見ていると、比較的無線LANについての問題が多く報告されているようです。
参考サイト
【注意】OpenOffice.org 3.0では、前述のように言語にかかる文字言語設定にバグがあり、この方法で文字入力をすると、OpenOffice.org側(スタイル)で設定した言語ではなく、キーボードで設定された言語が文字の言語になってしまいます。このバグはIssue 91092として登録され、その後89646に統合されています(下記リンク参照)。但し開発担当者自身が修正に積極的ではなく(現在の状態が本来の標準であるべきとの見解を示しています)、今後修正されない可能性が高いです。
http://www.openoffice.org/issues/show_bug.cgi?id=91092
http://www.openoffice.org/issues/show_bug.cgi?id=89646
※以下にこの問題の回避方法を示しました。
アクサン等を含む欧文特殊文字は、PCの言語・キーボード設定を変えると入力が可能になります。画面右下にある言語・キーボード設定のための青いアイコン(通常は「JP」という文字が表示されています)を右クリックして設定画面を出します(図Extra1)。又は、コントロールパネルの「地域と言語のオプション」から「言語」~「テキスト サービスと入力言語」~「詳細」を選択しても、当該設定画面を出すことができます。
図Extra1 言語・キーボード設定画面
設定画面中程の「インストールされているサービス」右の「追加」をクリックすると、言語・キーボードの追加画面が出てきますので(図Extra2)、ここから「入力言語」に仏語を選びます(言語を選択するとキーボードは自動的に選ばれます)。仏語のモジュールは幾つかありますが、日本語・英語のキーボードしか使ったことがない人には「カナダ」がお勧めです。「OK」を押してキーボード設定をインストールし、最後に図Extra1右下の適用を押して終了してください。
図Extra2 入力言語・キーボードの追加
【文字言語設定にかかるバグの回避方法】OpenOffice.org
3.x(StarSuite
9)のみ対象
上記図Extra2の設定では、OpenOffice.org
3.x(StarSuite
9)の場合、前述の文字言語設定にかかるバグが生じて、入力された文字の言語の設定が強制的に「フランス語(カナダ)」になってしまいます。例えば、OpenOffice.org(StarSuite)
の段落スタイルのフォントで設定した言語が「フランス語(フランス)」の場合(以下の参考図参照)は、言語の不一致で、スペルチェック等が機能しなくなっ
てしまいます。開発側ではバグとして認識していますが、今のところ改善される見込みが立っていないようです。これを回避するには、下記図Extra2bisにあるように、“入力言語”の設定を「フランス語(フランス)」に設定します。
図Extra2bis 入力言語に「フランス語(フランス)」を設定
(参考図)OpenOffice.org(StarSuite)の段落スタイルのフォント設定
画面右下の言語・キーボード設定(前述)を右クリックすると言語が選択できるようになります。ここでフランス語(カナダ)を選ぶと、キーボード配列が仏語になっています。また、言語の変更をキーボードで行うことも可能です。図Extra1の「キーの設定」を選択して「詳細なキー設定」を表示させ(図Extra4上)、「キーシーケンスの変更」を選択して、それを有効にします(図Extra4下)。CTRL+Shift又は左ALT+Shiftのいずれかの組み合わせから選択することが可能です。
図Extra3 言語選択画面
図Extra4 言語のキーボードによる変更
Windows XPで提供されている仏語のキーボード配列は幾つかありますが、日本語キーボードと比較的近いのは「カナダ」です。「フランス」は日本語や英語の"QWERTY"ではなく"AZERTY"で すので(キーボードの左上・数字の下のキーの並び)、多くの人には使い勝手が悪いと思われます。その点「カナダ」は、かっこの位置がずれたりしますが、概 ね日本語の配列と同じで、特殊文字は右の方に集中していますので覚えやすいでしょう。仏語カナダ配列では、よく使う特殊文字は、概ねそのまま又はShiftを押して挿入できますが、一部は特定のキーを押して、その後に関係文字を打つ必要があります(例えば"ë"や"â")。また、一部の文字や記号は、右ALTキーを併用する必要があります("ù"や"[")。
Windows XPは実際のキーボードの配列を画面に出すことが可能です(図Extra5及び図Extra6)。 コントロールパネルを開いて「ユーザー補助のオプション」を選ぶと、左の「関連項目」に「スクリーンキーボード」が出てきますので、それをクリックするこ とで表示できます。メニューから直接「ユーザー補助のオプション」を選択すると関連項目が出てきませんので、注意下さい。
図Extra5 スクリーンキーボード(何もしない状態)
図Extra6 スクリーンキーボード(Shiftを押した状態)
参考情報
Mon
Verger アクサン記号入力法
キー配置図、実際のキー配列(スクリーンキーボード)の画面表示法、仏語・日本語のキーボードの簡単な切り替え法等も掲載されています(上に一部リンクを表示しました)。
Change
Key
キーボードの配列を変えるためのソフトウェアです。特殊文字を直接に打つためのものではありませんが、使っているキーボードに例えば右ALTキー(一部の特殊文字に必要です)がない場合などは、他のキーで置き換えることが可能になります。
BonPatron 無償の仏文チェックサイト
BonPatronPro 上記の有償版(無償版との相違)
Adobe Acrobat(PDFファイルに透明テキストを添付)
PDF XChanger Viewer(アドインを入れることによってPDFファイルに透明テキストを添付、無料)
Google Drive OCR(WebでOCRを実行、無料)
LOGOVISTA こりゃ英和!フランス語
平成27年12月25日…古い情報を更新、LibreOfficeへの仏語辞書対応状況、翻訳に関する記述を追記
平成24年5月16日…オフィスソフトウェアの標準をOpenOffice.orgからLibreOfficeに変更
平成22年6月23日…OpenOffice.orgの拡張機能更新、WindowsからLinuxへの移行等についての記述を更新
平成21年12月22日…OpenOffice.org3の文字言語設定にかかるバグの回避方法を掲載
平成21年11月4日…OpenOffice.orgの文字言語設定にかかるバグに関する記述及びLinuxに関する記述更新
平成21年9月4日…OpenOffice.org 3.11公開、Linuxに関する記述更新
平成21年5月7日…OpenOffice.org 3.1公開、仏文チェックWebサイト、仏語対応OCRを追記
平成21年4月15日…OpenOffice.orgの文法確認機能を追記