ZFNの効率的作製法の開発

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CRISPR-Casシステムの登場により、ゲノム編集技術は今や誰もが容易に利用できるようになりました。一方、CRISPR-Casを商業的に利用するには、高いライセンス料が必要とされており、企業がCRISPR-Casを利用するには大きな障壁があります。CRISPR-Casと比較すると、TALEN (Transcription activator-like effector nuclease)は製造が少し面倒ですが、実績があり、利用価値は高いと言えます。しかし、TALENを商用利用するにはライセンス料を支払う必要があり、これも利用の障害となっています。しかし、ゲノム編集ツール「第一世代」であるZinc-Finger Nuclease (ZFN)は、その主な特許がすでに満期を迎えており(Scott, Nat Biotechnol, 2005)、商用利用のツールとして再び注目を集めています。しかし、CRISPR‐CasやTALENと比較し、ZFNは任意の塩基配列を標的とするものを設計することが困難で、煩雑な作製作業に数か月を要し、さらに成功率が低いなどの多くの課題があり、広く使用されていません。

我々はZFN作製法を確立した経験を持ち(Ochiai et al., Genes Cells, 2010; Ochiai et al., PNAS, 2012)、最新の知見を織り交ぜることで、より効率的なZFN作製法の開発を目指します。これは産業応用のためだけでなく、真核生物ゲノムの転写因子の半分以上を占めるzinc-fingerタンパク質のDNA認識機構をより良く理解するための学術的目的のためにも非常に重要です。