レポート 中前里香子 広島総合病院勤務(現在 育児休暇中)

※広島総合病院は広島大学病院の関連病院です

女性として生まれたことを活かせる職場、
それが産婦人科を選んだ理由のひとつです。

私が医師になった約10年前は、まだ女性医師が少なくて、科によっては出産や子育ての両立が難しい科も多くありました。でも、自分のライフスタイルの中で、仕事と子どもを区別することはできず「仕事のために子どもをあきらめる」という選択肢はありませんでした。そこで、女性であることをデメリットではなくメリットして活かせる産婦人科医を選びました。

結婚したのは医師になって7年目のとき。主人の協力と理解があり、結婚との両立で悩んだことはありませんでした。でも、妊娠、出産となると少し話が違います。そこで、妊娠が分かったときは、先輩の女性医師や上司へ相談しました。どのような形で復帰するか、あらかじめ決めたうえで産休・育休に入りました。1人目の時は、約1年間の産休・育休をいただいてから大学病院へ復職し、その後、今の勤務先である広島総合病院へ移りました。

復帰の時は、ドキドキしましたね。もちろん、自分の中でいろいろシミュレーションしたうえで復帰したのですが、通常勤務はともかく1年のブランクによって緊急・不測の事態が起きた時にうまく対応できるかどうか、とても心配でした。その点、大学病院は医師の人数がたくさんいるので、安心です。いつでも相談できる環境が整っているのは、産休・育休明けの女性医師にはとても心強いです。

私には、3人の子どもがいます。3回の妊娠・出産を通して、私自身変わったなと思うところはたくさんあります。まず、患者さんのバックグラウンドをみるようになったこと。これまでは健診にこられたときに、赤ちゃんや母体のことを中心に対応していたのですが、単に産むだけではなくで、ちゃんと育てていけるか、養育環境はどうなっているか、サポートしてくれる家族はいるか、など患者さんの背景にも気を遣うようになりました。

陣痛や分娩も、想像より大変だったので、陣痛で痛がる妊婦さんにも優しくなりました。また、より具体的にアドバイスできるようになりました。母乳育児にこだわらなくてもいいとか、神経質になりすぎないほうがいいとか、細かいアドバイスも実感として出てくるようになりましたね。

医局は、若い先生も多くてわきあいあいとしていると思います。何かあったら相談しやすいですし、今のように女性医師が増える前から広大の産婦人科は復職に向けての取り組みができていたので、女性医師の復職に関して対応も迅速だったと実感しています。出産後は、保育園選びや小学校入学など、たくさんのハードルがありますが、順調に復職できる環境にあるのも、広大の産婦人科のいいところです。

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当科関連病院での診療の現場―女性医師の立場から

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