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  • —認知行動療法研究—慢性疼痛のグループセミナー(認知行動療法)

    慢性疼痛のグループセミナー(認知行動療法)のご案内

    慢性疼痛とは?

    痛みを起こす原因が治癒したと思われる後もさらに痛みが3~6カ月以上続く状態か、検査などで原因病変が不明で長期にわたる痛みがある状態です。 このような状態が続くことは非常にストレスであり、生活(ひきこもりなど)や気分(不安・憂うつなど)に悪い影響を与えます。さらにそのような生活や気分がさらに痛みを増強することになり、悪循環となってしまいます。

    このように、慢性的な痛みを増強させるものとして、 気分、生活、考え方、行動といった痛み以外の要因が認められることがたびたびあります。  

    グループセミナーとは?

    当院では、このような患者さんを対象に、「慢性疼痛のグループセミナー」という認知行動療法を2010年から継続しておこなっています。これまでに約80名の方にご参加いただいています。 認知行動療法は、自分で痛み、気分、生活をコントロールし、痛みを和らげたり、生活をよくする方法を学んでいく治療法です。痛みそのものへの治療が薬や場合によっては外科的治療とすると、認知行動療法は痛みの悪循環に焦点を当てる治療法です。薬による治療と並行して行うことで様々な角度から痛みを和らげることができます。

    グループセミナーのプログラム

    • 時間:週1回 (月曜日午前) 90分
    • 形式:4人までのグループ治療
    • 場所:広島大学病院精神科外来
    • 内容:セミナー12回(約3ヶ月間)

    【セミナー内容】                      
    1回目 痛みはどのようなものか理解しよう
    2回目  痛み日記を作ろう、目標を設定しよう
    3回目 痛みを分けて眺めてみよう
    4回目 呼吸法をしてみよう
    5回目 漸進的筋弛緩法をしてみよう
    6回目 楽しい活動を計画しよう
    7回目 考え方が与える影響について検討しよう
    8回目 痛みの考え方について検討してみよう
    9回目 はっきり伝えよう
    10回目 考えの根をとらえてみよう
    11回目 おさらいをしよう
    12回目 -修了式-

    初めの3回は痛み日記を用いて自分自身の痛みの悪循環について理解します。 中盤では腹式呼吸などのリラクゼーションや活動を増やす取り組みを行います。 後半にかけてストレスと関連している考え(認知)について、グループで検討していきます。

    ※グループセミナーの前後を含めてすべての時期で、現在、かかりつけの医療機関はすべて定期的に受診し、治療を継続してください。

    参加を希望される方へ

    このグループセミナーは、原則として以下の方にご参加いただけます 。
    • 長期間にわたって痛みの症状に苦しんでいる
    • 痛みによって生活が制限されたり、気分がすぐれなかったりする
    • 20歳以上の方
    • グループのルール(プライバシーを守る、他人の発言や考えを尊重する)を守れる
    • セミナーに休まず参加できる
    次のような方はグループセミナーに原則としてご参加いただけません。
    • 重度の身体症状がある(脳器質性障害、癌など)
    • グループでの治療が困難だと感じる方
    上記の参加基準を参考にして頂き、主治医とご相談の上、次の手順でお申し込みください。


    参加申し込みの手順

    • グループセミナーを希望される方は、主治医にその旨をお伝え下さい。
    • その後、当院精神科外来にお電話いただき(082-257-5479)、これまでのご自身の経過やグループセミナーの具体的な内容について確認するために、一度当院の精神科外来を受診してください(金曜日午後初診(グループセミナー実施日時とは異なる曜日です)。
    • 初診受診後、参加希望が継続してありましたら具体的なグループセミナー参加の手続きに移らせていただきます。
      なお、この治療が適していない場合や参加基準を満たさない場合には、ご参加頂けないこともあります。ご容赦下さい。
    お問い合わせ先  
    広島大学病院 精神科
    担当; 吉野  
    〒734-8551  広島市南区霞1丁目2番3号  
    TEL:082-257-5479 (精神科外来)

    参考文献

    (グループセミナーについてこれまでの取り組みが記載されています)
    - Changes in resting-state brain networks after cognitive?behavioral therapy for chronic pain.
    Atsuo Yoshino, Yasumasa Okamoto, Go Okada, Masahiro Takamura, Naho Ichikawa, Chiyo Shibasaki, Satoshi Yokoyama, Mitsuru Doi, Ran Jinnin, Hidehisa Yamashita, Masaru Horikoshi and Shigeto Yamawaki. Psychological Medicine, in press.
    - Effectiveness of group cognitive behavioral therapy for somatoform pain disorder patients in Japan: A preliminary non-case-control study.
    Atsuo Yoshino, Yasumasa Okamoto, Mitsuru Doi, Masaru Horikoshi, Kyoko Oshita, Ryuji Nakamura, Naofumi Otsuru, Shinpei Yoshimura, Keisuke Tanaka, Koki Takagaki, Ran Jinnin, Hidehisa Yamashita, Masashi Kawamoto and Shigeto Yamawaki. Psychiatry and Clinical Neuroscience, 69, 763?772, 2015.

    - 慢性疼痛に対する認知行動療法のエビデンスと将来への展望について
     吉野 敦雄, 岡本 泰昌, 神人 蘭, 森 麻子, 山脇 成人
     日本疼痛学会誌 印刷中
    - 慢性疼痛に対する認知行動療法の有効性 -心理社会的考察から神経科学的考察まで-
     吉野 敦雄, 岡本 泰昌, 山脇 成人
     日本運動器疼痛学会誌 9巻2号Page277-285 (2017)
    - 身体症状症の認知行動療法(解説/特集)
     吉野 敦雄, 岡本 泰昌, 神人 蘭, 森 麻子, 高垣 耕企, 堀越 勝, 山脇 成人
     精神科治療学32巻8号 Page1073-1079 (2017)
    - 痛みと情動 臨床医学 慢性疼痛に対する認知行動療法と痛み情動(解説/特集)
     吉野 敦雄, 岡本 泰昌, 神人 蘭, 土井 充, 堀越 勝, 山脇 成人
     ペインクリニック37巻6号 Page765-773 (2016)
    - 慢性疼痛の認知行動療法(解説/特集)
     吉野 敦雄, 岡本 泰昌, 堀越 勝, 神人 蘭, 林 優美, 松永 美希, 山脇 成人
     認知療法研究5巻2号 Page147-155 (2012)

    ©2013-2018 Department of Psychiatry and Neurosciences, Hiroshima University.