Cell Cycle Control (2)
- (#13) DNAが一度複製されて、G2期に入ると細胞分裂が起こるまでは、S期の細胞に触れても決して複製されない事の理由を知り驚きました。G1期では、McmがつくまではORCにCdc6が結合することによりDNA複製が起こる事を防ぎ、複製後はORCにリン酸基が結合することにより二度複製される事を防いでいる。細胞周期を通して、核の中でなんとも言えない無数の絶妙なバランス機構があることに感動を覚えます。
- (#13ー#18):全く私も同感です。細胞周期制御の機構にしても、複製ライセンシングの機構にしても、人の頭でいくら考えてもここまで巧妙なメカニズムは作り出せないのではないかと感じます。それを、私たちが研究により解き明かしていくというのは、
とても面白い気がします。
- (#1) 今回の授業では、一回の細胞周期あたり、一回のみDNAを複製する機能に驚いた。活性化と抑制を上手く合わせて、巧みに調節されている様子には、改めて驚かされた。そこで疑問に思ったのが、リン酸化だ。細胞周期を間違いが起こることなく進めて行くには、タイミングの取れたリン酸化・脱リン酸化が必須である。エネルギーとしても生物にとっては、リン酸がとても重要であるが、何故リン酸だったのであろう?という、キリの無さそうな疑問を持った。今となっては変化させることが考えられないくらい重要な、リン酸に関する系が莫大に生体内に存在するが、始め生物は何故その系にリン酸を選んだのであろう?ホスファゲンの豊富さからであろうか?もうその時点で、リン酸でなければならない何かが存在したのであろうか?
- (#11) Figure 17-25で示された二つの実験により、染色分体の間にあるタンパク質が 関与しているため、紡錘糸に引っ張られ、赤道面に並び、タンパク質が分解さ
れたときにひき離される。その様子を動画で見てなるほどと思った。
(#11ー#20) 私も同感です。染色体が分裂中期に赤道面に並んで一瞬止まったかに見えた瞬間に、一斉に分離が起こることがとても良く分かりました。M-Cdkを活性化させるときもそうですが、引き金を引くと一斉にスタートできるということが効率よく細胞周期を進行させるためにとても重要であると感じました。
- (#11ー#17) 姉妹染色体は分裂の直前までコヒーシン複合体によって結合しています。 コヒーシン複合体が、1本の染色体にどのくらい結合しているのかは知りませんが、Fig.7-26を見た限りでは沢山付いているのでしょう。 動画で見たところでは、一瞬ですべてのコヒーシン複合体が分解され、一気に染色体分配が行われるようでしたが、separase による分解能はすごいと思いました。
- (#11-#6)確かに、環境の変化が脱メチル化を起こし、機能していなかったDNAが機能しはじめるということは個体レベルでは不可能ではないだろうか?それよりも生殖細胞や胎児が影響を受けて変化したという方が考えやすいが、脱メチル化自体がランダムに起るとするとDNA発現時に混乱が起るのではないだろうか?
- (#17)出芽酵母は1種類のCdkを使い回しているのに、脊椎動物では複数のCdkを使い分けていることが興味深い。 酵母ではCdkは1種類だけなので細胞周期の各段階でそれぞれ異なったサイクリンが機能するというシンプルな機構である。 脊椎動物のように、サイクリンだけでなくCdkも数種類存在する場合、ある時に機能しているCdk以外は、細胞内でどのように存在しているのか? 次の出番がくるまでずっとinactiveの状態に保持されているのか、それともサイクリンと同様に機能を終えると分解されてしまうのだろうか?
- (#17ー#13)DNA-only transposonはloop outして染色体外DNAとして複製された後に、新しいサイトに移動しているのでは?という意見に納得しました。 複製の仕方がとてもミステリーです。
- (#4)今回の講義の最大のミステリーは大腸菌などの原核生物では、細胞周期制御はどうなっているかということだ。酵母のサイクリン、cdkの種類が、哺乳類のそれより少ないことから、大腸菌ではもっとシンプルなのではないかと想像します。
- (#4ー#5)私も酵母よりも下等な生物の細胞周期についてはさらにシンプルな機構であるのかなと考えていました。哺乳類に比べ、その機構を同定することはさほど難しいことではないように思うのですが・・・
- (#7) Fig17−23にあったように、Cdc25は自身がリン酸化され、活性型になり、M-Cdkを脱リン酸化する。また活性化したM-CdkはCdc25をposotive
feedbackする。この一連の反応はリン酸化、脱リン酸化の反応である。しかしなぜリン酸化されたCdc25がさらにリン酸をM-Cdkから奪うのか?疑問に思いました。
- (#7ー#16)何故リン酸化されたCdc25がさらにリン酸をM-Cdkから奪うのか?’という事ですが、Cdc25は不活性型phosphataseであり、
リン酸化されることで活性型phosphataseとなります。そして、触媒としてM-CdkからM-Cdkの活性を阻害しているリン酸を解離させる事でM-Cdkを活性化させています。ですから、Cdc25がリン酸を奪っているというわけではないのだと思います。
- (#16) Fig.17-24 でhydroxyurea のみではS 期で停止し、caffeine を加えた場合不完全なDNA 合成を行った後、M
期に進行している。これは、hydroxyurea がDNA の合成を阻害していることと、caffeine が不完全なDNA 複製が行われた際に機能するチェックポイント制御に対する阻害剤の役割を果たすということを意味しているのだろうか?
- (#16ー#3)の方がおっしゃるように、DNA合成が完全に行われていなければM期に進行しないようにする安全装置に対してカフェインは何らかの阻害作用を及ぼすようです。その機構について私も詳しく知りたいと思いました。#5の方の言われるM期でのチェックポイントなのですが、M期の中期と後期を分ける
spindle checkpointがそれにあたるのではないでしょうか。
- (#5) 学部生の頃にも、よく耳にしていたcell cycleのcheck poointの役割と重要性。今回改めて学んでも、その精巧な働きと謎に満ちた構造、機能には感心というか、感動すら覚えてしまいます。hydroxyureaとcaffeineを同時に加えると、S期が終了する前に、M期が始まってしまうようなのですが、このことは、caffeine以外の物質では起こらないのでしょうか?caffeineに似たような成分の物質では同様なことは起こらないのでしょうか?また、この実験(Fig.17-24)によると、S期にもcheck
pointがあるようですが、M期にもやはりcheck pointが存在するのでしょうか?
- (#5-#6)カフェインに似た物質が作用することがあるのかどうかも気になりますが、カフェインがなぜM期チェックポイントが存在するかどうかの実験に用いられることになったのかとても不思議です。どのような流れで、一般的に摂取されているカフェインにこのような作用があるとわかったのでしょうか?
- (#2)酵母では細胞分裂の際、核膜の消失が見られない。これだと分裂に必要な酵素 などは全て核の中に含まれているのだろうか?細胞質から取り込んでいるのだ
としたら、効率が悪いと思いました。
- (#2-#4)(細胞質から取り込んでいるのだとしたら、効率が悪いと思いました。) 分裂前に核膜を全て溶かして、更に分裂後に新しい核膜を作るのに必要なエネルギー
よりは、核膜孔から必要な蛋白質を取り込むのに必要なエネルギーの方が少ないので はないでしょうか。染色体サイズが大きい細胞では、M期の過程において、核膜が邪
魔になるので膜を分解しなければならないが、出芽酵母の場合、染色体が小さいの で、たまたま核膜が消えなくても、分裂できたのではないでしょうか。