Cell Cycle Control (2)
- (#5)自分なりに感じた今回の最大のミステリーは、X線などによりDNAの2重鎖切断が起こると、なぜp53が活性化されるかということでした。まだまだ、解明にはいたってないようですが、やはり切断を受けたDNAの近くにそのことを感知するようなタンパクが存在しており、それが何らかのシグナルのようなものを発し、p53の活性化を引き起こしているのでしょうか?ちょっと大変かもしれませんが、X線を当てたりして、傷ついたDNA付近のいろいろそのときの微細な変化を観測するしかないのかも・・・正直よくわかりません。
- (#13)アポトーシスについて。勉強不足ですが、ヒトの指の水かきがなくなること、オタマ ジャクシの尾がなくなることがアポトーシスによるものだということを初めて知りま
した。また、ある本によると、青虫が蝶になるとき、青虫のあの独特の動きを司る神
経細胞もアポトーシスにより消失するらしいです。このことから、改めて変態や進化 についてミステリーを感じました。
- (#18)今回の講義ではアポトーシスについて不思議だと感じる点がありました。そ れは、単細胞生物にもアポトーシスはあるのかという点です。アポトーシスは個が死
ぬことで全体の調和を保つ、すなわち多細胞生物にのみ必要な機構であるという気が
します。よって、単細胞生物にはないと私は考えましたが、本当のところどうなのか 知らないので調べてみようとおもいます。
- (#20)M期を終えるためにはM-Cdkを不活性化するHct1の活性化が必要であり、そのHct1がS期に入るために必要なG1/S-Cdkの活性化によって不活性化されるという経路はとてもうまくできており、改めて細胞周期は様々なタンパク質の働きによってつながっているのだと感じました。 かえるなどが変態するためにはアポトーシスが必要ですが、なぜ変態が起きるのかが不思議だと思いました。体の形を変え呼吸の仕方まで変化させる必要があるのか、このような方法が有利であるからこそ今まで残っているのだと思いますが、とてもおもしろい現象であると感じました。
- (#17)今回印象に残ったことは、RBやp53などのがん遺伝子として発見された遺伝子が、実際はがん抑制遺伝子で、細胞周期の制御に重要なものであったということだ。 p53については、DNAのダメージのシグナルによって活性化されることからDNA修復にも関与していると考えられ、細胞にとって非常に重要な遺伝子であろうと思うが、単純に一つの遺伝子に変異が入るだけでがん化してしまうのでは危険だと思う。 さらにこれをレスキューするような、保険となる経路は無いのだろうか。 もしくはp53に変異が入った細胞はアポトーシスが導かれて、DNAダメージによるがん化を事前に防ぐ機構があるのだろうか。
- (#3)DNA損傷に対して修復しきれない時にp53が間接的にアポトーシスを誘導することになるが、そのような生体維持のためのシステムとしてのアポトーシスと、おたまじゃくしから蛙になるときに消滅する尾のような時のアポトーシスは、本質的に同じものなのだろうか。かたや細胞周期の調節ネットワーク上での細胞死の要求であるのに対し、他方は個体の形態的な細胞死の要求であるように感じるため、同じものに思えません。
- (#4)今回の最大のミステリーは、Cln3の細胞内レベルが、DNA結合性Cln3阻害蛋白質により監視され、一定量を越すとS期に入ることが出来るという仮説があるそうだが、この場合、二倍体の酵母は細胞のサイズが2倍になるのではないかということだ。きっと、そのあたりの解析がこの仮説の証明には重要なのではないかと予想します。(#6)遺伝子分裂の際のDNA複製の制御に関しても多くの機構が関与していることを知って
驚いた。複合タンパク質が遺伝子の複製をリン酸化により支配していて、次の細胞分 裂がくるとリセットされるという働きは大変興味深かった。細胞の環境が遺伝子の様
々な機構をリン酸化やメチル化などで制御していることから、細胞内での混乱は起き ないのだろうか?
この授業を通して不思議に思ったことは、遺伝子を機能させているメカニズムのひとつひとつは単純なものの積み重ねであるのだけれども、それらが組み合わさってとて
も複雑な機構を作り上げていることである。それらを断片的に学んできたのだが、ひとつひとつは理解できても、全体となるとそれらが進化の過程でどのような順番でどのように獲得されてきたのか、また、リン酸化やタンパク質結合など同じような機構で制御されているものが細胞内で独立して起っているのになぜお互いに影響を受けたりしないのかとても不思議だった。授業で大腸菌からヒトまで同じ機構を持つ制御が多く存在することを知ったが、このことからも生物の維持にこれらの細胞機能は欠かせないものであることがわかる。ある時期に生物の種類は爆発的に増えたといわれているが、これらの細胞機能が獲得されたことにより起ったのかもしれないと思った。
- (#16)これまで、アポトーシスというものは自然に起こる細胞死であると漠然と考えるだけで、その機構について考えた事が無かっ たが、内外の各条件や制御により生じるのだということや、細胞増殖の制御や形態の形成にも重要な役割を果たすという事がわ
かった。ところで、胎児形成の際にアポトーシスの制御系に異常が生じた場合、どのような問題が生じるのでしょうか?以前NHK の番組で、遺伝子異常により片手の小指と薬指がくっついたまま生まれる家系についての話がありましたが、これもアポトーシスの異常なのでしょうか?
- (#2)Fig17−30のところでガン抑制蛋白質であるRbがリン酸化されると転写因子
であるE2Fが活性化され、G1期からS期へと進行するというメカニズムがありました。ここでリン酸化され不活性となったRb蛋白質は再利用されるのでしょうか?