キャンパス俳句
キャンパス俳句
2009
幼子の手にいっぱいのさくらんぼ
国語文化教育系コースの2009年度の新入生歓迎キャンプ「Jキャンプ」が週末の4月18日,19日に行われた。今年は,野呂山に出かけた(ちなみに昨年度は帝釈峡に行った)。
朝大学を出発し,開会式の後,お昼には,前日から活動班で準備してくれた昼食をごちそうになる。なんと今年は広島新名物「つけ麺」をおいしくいただいた。
午後は,恒例の教員企画。昨年は国語教科書の詩教材を用いた群読対戦「詩のポクシング」を行ったのだが,今年は趣向を変えて句会を準備いただいた。作家の小林恭二がNHKの番組「課外授業ようこそ先輩」(2000年放送)で実践していた団体戦を参考にしたルールで行った。
4つのお題を教員が提示し,8つの班が協同で作句する。桜,遠足,さくらんぼ,海という春から夏にかけての季語について題詠した。私の出したのは「さくらんぼ」。読み上げたとたんに「エ〜!」のブーイング。具体的すぎて詠みにくいというのだ。にわかに申し訳なく思うも,こういう題もあっていいでしょと開き直る。なんたってこの日は私の42回目の誕生日。これでいいのだ。
一つ目の題の投票と批評が終わり,いよいよ我が題へ。なかなかの句がでそろいほっとする。そして,有志教員の句の披露。責任を取って私が黒板に短冊を貼って,朗詠す。
幼子の手にいっぱいのさくらんぼ
学生も同僚の先生方も,半分困った顔をしながら,腕を組んだり,隣の人と顔を見合わせたりしながら,うなづく他なかった。
さて,私の句をのぞいた8句の中で最高得点を得たのは,次の句。
ひとり酒グラスに沈むさくらんぼ
私のもう一つのイメージを見事に句にしてくれた。乾杯。
2009年4月18日土曜日