健康断食は早くも六回目を迎えることになり、そのつど清らかな魂の出会いがあり、いかにも楽しい「風の集い」となっていることが、何よりも嬉しく思われます。決して痩せることが目的ではないのですが、多くの方がリバウンドもなく数キロ減量して、適正な体重になっておられることも嬉しい「副作用」と言えます。 健康断食の目的は、宿便と共に過去の「否定的記憶」を洗い流すことにあります。それさえ出来れば、人はおのずから健康となり、それぞれに幸福への道筋を着実に歩み出すことになります。 私も断食を重ねるうちに、食べることの喜びをしみじみと味わえるようになった気がします。以前から、そういうことは分かっているつもりだったのですが、ほんの二日間ほど絶食するだけで、食べる喜びが何倍も深くなったのです。しかも、少しの量で満足できるようになりました。こういう「食べる道楽」を楽しめるようになったのも、「食べない道楽」を知ったおかげです。 私は肉も食べれば、魚も食べます。お酒も飲みます。自然食に凝る人は、あれも食べない、これも食べないという人が多いようですが、私は「食」の原理主義者ではないので、体が要求するものであれば、何でも頂きます。どういう意味においても、人間として偏狭な生き方をしたくありません。 ひとたび「食べない道楽」の味をしめると、生活全般に影響を及ぼしてきます。健康断食に参加してから身辺を整理し、不要なものは買わなくなったなど、ライフスタイルを大きく変える人が出てくるのは、そのためです。 「食べない道楽」というのは、モノが溢れている社会における最高の贅沢です。その喜びを知らない人が、あれもこれも食べて、食べ尽くしてから、大急ぎで病院に駈け込み、ベッドの上で病人食を食べる羽目になり、やがては草場の陰から墓前に供えられた干菓子ぐらいしか、口にできなくなるのです。 おいしいものを少しずつ食べて長寿を楽しむのか、体が求めてないものを大量に食べて、墓前の干菓子を貪るのか、あなたなら、どちらを選びますか。「食べる道楽、食べない道楽」を知れば、人類は健康になり、地球資源を無駄にせず、国家の医療費を節約することになります。肥満と浪費が蔓延する人類社会に、健康断食を広めたいというのが、私の願いです。 ところで四月後半の週末を利用して、「風の集い・わくわくツアー」(一泊二日)を「伊豆温泉村・湯治場ほたる」で開催しますので、事務局に早い目にお申し込みください。参加資格は、健康断食で「食べない道楽」を一回以上、体験された方です。そのときばかりは、みんなで「食べる道楽」三昧を楽しみましょう。 | |||
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