風の集い健康断食も、このほど十回目を終えることができました。今回は、広島県鞆の浦の仙酔島という国立公園内にあるホテルでの開催でしたが、ひときわ印象深い断食となりました。なかんずく、弁天島に向かって、みんなで般若心経をあげると、たちまち美しい彩雲が現れたのは、じつに不思議な現象でした。参加者によるフラメンコ奉納舞や「千の風になって」熱唱も初めてなら、断食明けに皆で海水浴をしたというのも、前代未聞の出来事でした。ホテルのオーナーでもあり、感謝グループ社長でもある濱岡喜範氏による飛び入り講演も、元AV男優だったという告白から始まり、度肝を抜かれる内容でしたが、厳しい娑婆世界を泳ぎ渡って来た人物の話には、妙な爽快感と強い説得力がありました。 健康断食は、芸術作品のようなものです。どういう芸術作品に仕上がるかは、参加者のパーソナリティーと心意気次第です。毎回、参加者の構成によって、そこに醸し出されてくる雰囲気が微妙に異なります。また会場の自然環境も、断食の大きな要素です。今までの健康断食は、すべて内容の濃いものでしたが、これからも、どういう会になるかは開いてみるまで分かりません。そこが面白いのです。 とくに明けの食事と入浴を終えて、閉会式に集まってもらった時の、何かキラキラした感じは、参加した人にしか分からないものがあります。健康断食は、「心と体の大掃除」を趣旨にしていますが、あの輝きは確かに、その大掃除が相当程度に出来たときに出現するもののように思います。禅寺で一週間坐禅をしても、全員のキラキラ感など、なかなか出てくるものではありません。 わが健康断食は、「楽しい、嬉しい、忙しい」をモットーとしています。楽しいのは、皆と団らんしたり、温泉に入ったりするうちに、まるで家族のような親しみを互いに感じることができるからです。嬉しいのは、観音禅や感謝念仏をするうちに、心の中から喜びが込み上げてくるからです。SOHO禅の特徴は、坐禅をするうちに涙が流れてくることです。忙しいのは、散歩・体操・講座など、空腹を感じている暇がないぐらい予定がびっしりだからです。 そんな健康断食が成立するためには、佐伯ファミリーの後方支援や、吉村豊・中大教授の気功や健康体操が不可欠の要素となっています。私は主宰者ですが、逆立ちしながら坐禅が出来ること以外に、いちばん芸がなく、みなさんと一緒に「ありがと」を唱えるだけです。それで、こんなに楽しい健康断食を毎月のように開けることが、ほんとうに奇跡のように感じています。未体験の方は、ぜひ参加してみてください。つねに満員状態ですが、直前にキャンセルが出ることがよくあり、諦めずにお申し込み下さい。(2009・8・1) |