対蹠集合と実形の交叉

第11回代数・解析・幾何学セミナー
2016年2月15日(月)-18日(木)、講演は16日

アブストラクト

対称空間の対蹠集合とはどの二点も互いに点対称で不動になる部分集合であり、 Chen-Naganoが導入した概念である。 導入当初、対蹠集合の最大個数が主な関心事だった。 コンパクト型Hermite対称空間の二つの実形の交叉が対蹠集合になることが わかってからは、 その点の配置にも関心が広がった。 対蹠集合の性質から二つの実形の交叉に関するFloerホモロジーが求まり、 その応用も得られた。 さらに複素旗多様体に対蹠集合の概念を拡張することにより、 その中の二つの実形の交叉が対蹠集合になることも明らかになった。 これらの田中真紀子さん、入江博さん、酒井高司さん、井川治さん、 奥田隆幸さんとの一連の共同研究の成果について解説する。


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