今回の発表内容は田中真紀子さんとの共同研究の結果にもとづいています。
2010年1月の火曜セミナーでコンパクト型Hermite対称空間の二つの実形の 交叉に関する田中さんとの共同研究について講演しました。 そこでは二つの実形の交叉が対蹠集合になることを示し、それを利用して 交叉の性質を詳しく調べました。 特に既約コンパクト型Hermite対称空間の二つの実形の交点数を完全に 決定しました。
今回の講演ではこれまでの結果を利用してさらに既約ではない場合の コンパクト型Hermite対称空間の二つの実形の交点数を完全に決定します。 これには等長変換群や正則等長変換群の単位連結成分による剰余群の 構造に関する村上信吾先生、竹内勝先生の結果が鍵になりました。