著書目次


『建築夢の系譜 − ドイツ精神の一九世紀』

鹿島出版会、1991

 

I バロックからカオスヘ《崩壊の夢》

 1 カオスとしてのインテリア アザム教会堂

 2 開かれる円環 田園の巡礼教会堂

 3 階段室の迷宮 宮殿広間と庭園パヴィリオン

 4 自然への散逸 サンスーシ宮殿

U システムの再構築 《再生の夢》

 1 理想としての古代都市 聖域門のモチーフ

   ブランデンブルク門とアテネ

   想像が創造する

   永遠性の夢

 2 神はいずこに 神殿と革命

   ワルハラ

   フリードリヒ大王記念碑

   民族集団の記号

 3 有機的都市風景の幻想 CD・フリードリヒの風景画

   ロマン主義の眼差し

   否定の夢と建築家

   画家の建築

 4 ピクチュアレスクの楽園幻想 ポツダムの宮廷別荘群

   「庭師の家」

   複合形態の美

   自然と建築の混成系

V 一九世紀のポスト・モダン《転生の夢》

 1 アンチ・システムの建築 G・ゼンパーのネオ・ルネサンス

   逃走する建築家

   甦るポリクロミー

   制作者の『様式論』

   ハイテクとローテクの混交

 2 混成系のメディア空間 R・ワグナーの舞台祝典祭劇場

   「真の芸術は革命的である」

   劇場建築の脱構築

   幻想の舞台空間

 3 歴史主義のメタファー ルートヴィヒニ世のメルヘン城

   ノイシュヴァンシュタイン城の白昼夢

   建築の自然主義

   胎内回帰願望

W カオス化と生命体幻想《爛熟の夢》

 1 ネオ・バロックの無限造形 ベルリン大聖堂

   挫折し続ける建築構想

   ネオ・ゴシックの経由

   過剰さの遊戯

 2 弛緩する建築システム 後期バロックからガラス天井へ

   カオス的統一の建築様式

   ホールとファサードの都市空間化

   鉄とガラスの被膜

 3 様式の溶解 アール・ヌーヴオーの世紀末・世紀初頭

   成長曲線の装飾形態

   生命力を帯びるインテリア

   形の黙示録

結 建築夢の進化学

あとがき

参考文献・図版出典