杉本俊多の書斎 広島大学名誉教授
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研究   透視図の歴史とCG表現技法の応用
   

 

 コンピューター・グラフィックス(CG)を建築史研究に応用することの可能性をいち早く看取し、研究室にグラフィック・ワークステーションを導入して、建築・都市空間の再表現技法を検討してきた。

 三次元CGをルネサンスの透視図法に匹敵する、建築空間表現の革命と認識し、歴史的透視図法との比較から現代のCG表現の可能性を評価している。かつてルネサンス期に透視図法が開拓され、理論的に整備されるに従って、建築作品の形態が大きく変化した。特に直交三次元座標系との対応が重視され、建築形態の構成方法、また空間のコントロール方法が変化した。ルネサンス建築に見られる水平性、幾何学的な要素による構成という特徴はその結果でもある。

 そうであるならば、現代のCGは必ず現代建築の形態構造に大きな革命をもたらしつつあるものと考えるべきであろう。それはすでに現代建築家の作品にもあらわれてきているが、CGの技術的な進歩はまだ終わっておらず、さらに予期せぬ大幅な変化があるのではないかと予感される。その方向性を思索している。

 

  主な研究事例
  (1) ドイツ新古典主義建築
  (2) ドイツ近代建築−−−画像1998.3
  (3) 広島市の歴史的都市空間の復元 - - - 画像 1998.3