TGVでパリへ |
4月30日、朝10時のTGVでパリへ行く。朝から天気が悪いし、夜子供が熱を出さないかなどと心配していて、なかなか眠れなかったので睡眠不足で体がだるい。兎に角、幼稚園まで二人を送って行き、急いで駅まで行く。イクチャン達とは9時半に駅の8番ホーム待合で会うというのに、なかなか現れなくて心配するが、5分遅れでやって来る。やっと、出発。改札はないがフランスへ行くので、スイスとフランス両方のパスポートコントロールがあるのだが、・・・菊のご紋の威力か、まともに見ないうちに「早く行け」と指差す。で、TGVへ乗り込む。2席づつ4席横並びの席で後ろはどうやら日本の団体らしい。JTB?行きの4時間近く殆ど喋り捲っていた。日本人はよくしゃべる。途中、切符を調べに来るが、ホッチキスのようなもので、切符に穴を開けていく。それだけで改札はオシマイ。降りるとき、後ろの座席にはゴミの袋(お弁当空)やペットボトル(日本茶)がそのまま、ゴミはきちんと捨てて欲しいよねーと、言いつつ降りたが嫌な感じ。旅の恥は掻き捨てってやつですか。それとも、最近はそんなマナーは知らないのだろうか?ま、我々も敢えてゴミを拾ってまで捨てようとはしなかったが、「うちの旦那なら絶対拾って捨てるのよねー」とMさんと言い合う。やっぱり、拾って捨てるべきだったか。
1時39分パリ・リヨン駅に着く。ホームは工事中で騒然としていた。改札はないので人の流れに沿って外へ向かい、途中地図をみて地下鉄の駅の位置を確認していたら、ホームレス風のおじさんが「こっちだよ」と指差して教えてくれる。メルシー。で、カルネ(11枚回数券58フラン)を買い、モロー美術館へ。
MUSEE G.MOREAU へ |
まず、14番の地下鉄に乗り、Madeleine駅で乗り換え、今度は12番の地下鉄でTrinite駅まで行く。パリの地下鉄は私は2度目だけど、他の3人は始めて。「暗いので怖い」という感想だが、モスクワの地下鉄に乗った私としては、「そう?」としか、思えない。ヨーロッパってやはり質素と言うか、無駄はしないのだろう。パリの地下鉄も古いタイプはセルフサービスでドアを開けなければいけない。可部線みたいだ。なんとか、Trinite駅まで辿り着き、駅にある地図で美術館の位置を確認。狭い路地を歩いて行くと、何の変哲もないアパートのような建物の入り口になにやら張り紙が。日本語で「ドアはきついので力を入れて開けて下さい」。入ってみると、本当に美術館だろうか?という感じで、狭い受付で入館料大人一人22フランを支払い、奥の螺旋階段を上って行く。昼食は美術館でという思惑はもろくも崩れる。絵と彫刻が無造作に展示されている。更に螺旋階段で3階に上がって行くと、同じように展示されていて、デッサンも座ってじっくりと見られるようになっている。しかし、ざっとしか見られない日本人、1時間くらい見たら、今度は綺麗だというトイレへ。中2階にあったが、何世紀の代物だろう?でも、その階には住んでいた部屋が展示されていて、危うく見逃す所だった。なかなかのもので、絶対日本人の団体は行かないだろう。しかし、何故モロー美術館かというと、Mさんのリクエストだったのでどうしてかを聞いてみると、「舘サマが気に入っているから」ということだった。コアなファンて・・・・、人のことは言えないが・・・・。JTBのお姉さんも知らなかったよ、モロー美術館。
Haussmann通りへ |
モロー美術館から歩いて10分もしない所に、Haussmann通りがあり、そこにプランタンPrintemps、ギャルリー・ラファイエットGaleries Lafayette というデパートがある。日本の友人にブランド物を頼まれていたのだが、本店まではとてもじゃないが時間がないので、デパートならと思ったのが間違い。凄い人出で、身動きが取れない。しかも、日本人も溢れかえっている。流石にゴールデンウィークだ。取り敢えず、腹ごしらえにと、プランタンの6階にあるブラッスリー・フロBrasserie Floに行ってみる。ステンドグラスのドウムが素敵だとガイドブックには書いてあったが・・・確かに天井は見事だったけど、食事は・・・。会計を済ませる頃に、Mさんがモロー美術館で買った絵葉書やスタンプがないと言い始めた。忘れて来たのかと時計を見ると、5時15分前。5時が閉館なので急いで美術館まで戻る。途中Mさん一人が走って行く。我々が5時に美術館のある坂に着くと、Mさんが○マークをしながら降りてくる。どうやら、閉館間際にアベックが来ていて、彼女の方が絵葉書を選んでいるので、彼氏の方がドアを開けておいてくれたらしい。係りのおばさんは直ぐ気付いて奥から持って来てくれたそうだ。良かった。で、又もやデパートへ戻ってVマークを探すと、ゲッ店の前に行列が出来ている。しかも、殆どが日本人。サヨーナラー。こんなのに並ぶ気はありません。で、もう一つのデパートへ行くと、入り口でいきなり「日本の方ですか?」と、高島屋のお兄ちゃんに言われてしまった。免税の説明を何処やらでやっています・・・というチラシを貰う。店内でもおばちゃんが日本語で「いらっしゃいませ」此処はどこや?もう買う気もなくなって、外へ出る。高島屋も松坂屋も免税専門店じゃないか!饅頭でも売っていないかと期待して来たのに・・・。
ジャンヌと共に(オペラ座前) |
Haussmann通りから歩いて5分もしない所に、パリオペラ座がある。生憎今回は日程が合わず、観劇は出来なかったが、パンフによると100スイスフラン程度で観られるらしい。ま、ホテルまで歩いて行こうとオペラ座前まで来ると、大弾幕にステージ。すぐ明日のメイディーのステージと察知。スローガンが揮っている。「ジャンヌと共にフランスのために」これ位のフランス語なら私でも分かるが、何と言っても勇ましいジャンヌ・ダルクの姿がカッコ良いのだ。流石パリ、センス良いねー。しかも、我々のためじゃなくてフランスのためにってのが、なかなかですね。こりゃー、明日のメイディー見に来なくっちゃと言いながら、記念写真を撮り、ピーナッツやアーモンドにキャラメルをコーティングしてる豆売りのおじさんから2袋(30フラン、25フラン)買って適当にセーヌ川の方へ歩いて行く。地図で確かめなくて大丈夫なのか?途中雨がひどくなったので、タクシーに乗る。これが、怪しい。地図を見ながらホテルを探している。ま、一方通行なんかもあるけどね。だが、しっかり自分でチップ16フランをふんだくってお釣りをくれるのは、・・・・全く。タクシー代60フランなり。ホテルは地下鉄のODEON駅の近くにあるSENATEURホテル。ま、タクシーの運ちゃんが分からなかったのも無理ないくらい小さいホテルで、何と名前を言い予約してあると言ってJTBのクーポン券を渡すと、宿泊カードの記帳もなく鍵を渡してくれる。良いのか、これで。で、部屋で買ってきたピーナッツを食べながら、色々なお金の清算をし、食事に行くことにする。
夕食(フランス人はよく食べよく飲む) |
夕食と言っても、皆疲れているし夜も遅いし(9時近くになっていた)軽くということで近くのレストランを探す。ホテルやアパートの多い地域なので、レストランはそんなになく、うろうろ歩いてカフェのネオンが見えたので、「ここにしよう」と入る。表から見た感じよりは中は広く、しかも2階席もあった。レシートを忘れて来たので名前は分からないが、ホテルからなら今でも歩いていける自信はある。さて、おじさんが予約しているかどうかを聞いたので、「そんな店なの」とちょっと警戒したけれど、2階席に案内してもらうと、斜め前に8人で飲んでいるおじさん達発見。しかも、かなりラフな格好で、少し安心。メニューを貰い、189フランのコース料理にする。コースといっても、前菜、メイン、デザートだけのものであるが、これが・・・・。前菜は全員「きのこ」にし、メインは私は七面鳥、他三人は魚で、白のワインを1本頼む。なかなか来ないので勝手な事を言って待っていた。「あのおじさん達、本当にパリの人かねー」「明日のメイディーのために田舎から動員されたんじゃない」「食事じゃなくて飲みに来ているんかねー」「きっと明日の打ち合わせを兼ねて飲んでいるんよ」「しかし、よく飲むよねー、ビンが何本ころがっているんじゃろー」日本人がいないと、日本語で好き勝手なことを言うのは、ま、ね。そうこうする内に前菜が運ばれてきたが、見てビックリ。何これ!!キノコが山盛り一杯。「前菜よねー、これ」と言いながら食べ始めるが、疲れからかなかなか食べられない。「普通フランス料理といったらちょびっとよねー。」Mさんだけ全部食べ、残りの三人は残す。「今、食べたらデザートが食べられない」と I さん。で、ふと見るとおじさん達も前菜を食べ始めている。「食事に来てたんよ、やっぱり」「しかし、食前酒じゃないよ」その内、大きな皿を四つかかえて給仕のお兄さんが来る。「まさか、メインはあれかねー」「嘘ー」ええ、メインも想像を絶する多さでした。魚はスープ風なのだが、スープに入っている人参が「普通2かけくらいよね、これ1本分は入っているよ」七面鳥も付け合せのインゲンがこれまた山盛り一杯。これ以上食べたら吐くぞーというところまで食べて、後は残しました。こんなに食事を残したのは始めてだわ。しかし、おじさん達は平然と平らげていく。デザートが来る頃には、Yさんが気分を悪くしてミネラルウォーターを頼む。その間にもおじさん達の食事は進む。デザートは一人小さいケーキが二つ、しかし、本当に甘い。食べられないぞー。しかし、おじさんの皿には四つのっているぞー。「流石に嫌そうな顔してるよ」「何言ってるの、見て全部食べたわよ」ゲゲゲ、しかも、最後にブランディーも飲んでいる。我々は食後のコーヒーも断わり、889フランの支払いをチップ込みで900フラン払って店を出る。フランス人は食の文化を大切にするっていうけど・・・・。やはり、草食と肉食は違うよ、と言いつつホテルに戻る。しかし、この店の給仕、ギャルソンは本当に良く働いていました。フランス人は働かないってのは偏見だったねーと言いつつ、日本人がオーナーなんじゃない、あの給仕の子、高校生かな?いやコックの見習じゃない、可愛かったねー、チップはあの子にあげたかったよね、でも、見事に白人、東洋人、黒人だったねー。なんか取り決めでもあるのかねー、アアア、おばさん達の戯言です。食事は本当に美味しかったんです、体調さえ良ければ・・、悔しい。
メイディーの朝(ホテルでの朝食) |
メイディーの朝、TVでCNNのニュースを見ていると、ロンドンではマクドナルドが襲撃されて、Mマークが叩き壊されていた。ベルリンでは火炎瓶を投げて、警官隊ともめている映像が流された。「やっぱり、こっちのメイディーは過激じゃねー」と言いながら、朝食を取りに地下1階の食堂へ。流石にJTBの利用するホテル、日本人がうようよ。斜め前に座ったカップルの女性が言うのが聞こえた。「今日ってメイディーなんだね」・・・・。日本は平和だ。いや、別にメイディー見に来たわけではないが、下調べの段階で、メイディーって祝日で何処も休みになるらしいってのは、分かっていましたよ。ま、メイディーの集会に動員された経験って、珍しいのだろう、普通。で、食事を済ませ、デジモン、ポケモンを見てパリ観光へ。食事はヨーロッパスタイルっていうのか、パンとコーヒー、チーズくらい、あとはシリアル。だけど、卵パンは美味しかった。ホテルのチェックアウト、普通領収書くれるだろうに。まったく、歯磨きセットも電話のかけ方のパンフもなかったぞ。無駄がないのか、けちなのか。
凱旋門 |
まず、シテ島まで歩いて行って後は地下鉄でエッフェル塔へ行こうと歩き出したのは良いが、まったくの反対方向へ歩いて行ったので、「此処は何処?」。ま、ワーグナー通りとルクセンブルグ博物館はあったけど。で、取り敢えず地下鉄の駅を探して、地下鉄に乗ってしまおうとするが、メトロの駅がない。仕方ないのでおじさんに聞こうとしてふと後ろを見ると、メトロの駅が。聞かなくて良かった。駅はSt-Placide 駅。何と3駅分も歩いて来たことになる。ま、地下鉄は行き先さえ確認すれば、何番目の駅で降りて何番の地下鉄に乗り換えて行くだけで目的の場所まで行けるので、便利。しかも早い。で、4番の地下鉄だったので、Chatelet駅まで行って、1番の地下鉄に乗り換え、Ch.
de Gaulle Etoile駅まで行けば、エッフェル塔に着くと思っていたら、なんと凱旋門だった。アレッ?ま、良いか。凱旋門は始めて見るが、大きい。それにこの観光客の多さは何?観光バスが何台も並び、観光客がゾロゾロ。凱旋門は道路の中央にある広場にあり、最初、どうやったら凱旋門まで行かれるか考えていたら、観光バスからガイドと思しきおじさんが説明しながら降りて来た。「今から観光するのなら着いて行けば行けるんじゃない?」ちゃっかりただ乗りさせてもらい、無事凱旋門まで辿り着く。真下から見ても大きい。しかも、ここを中心にパリの道路は出来ている。真正面のシャンゼリゼ通りは流石に大きくて綺麗だった。右手にエッフェル塔が見える。よし、今度はあそこだ。地図で確認すると、6番の地下鉄で
Bir-Hakeim 駅へ行けば良いらしい。しかし、「オー、シャンゼリゼー」と歌えれば年がばれるな。
エッフェル塔(お腹空いた?) |
せっかく調べたのに、降りる駅を間違ってしまった。何番目で降りたら良いか数える時に地図が小さかったので数え落としてしまったらしい。降りるとき、まわりの客が怪訝そうな顔をしたのも分かるよなー。いかにもっていう観光客がこんな変なところで降りたらなー。気を取り直して、地下鉄を待ち、今度は間違いなく
Bir-Hakeim 駅で降りる。ここは地上に駅がある。で、方向は見間違いようがないので、歩いて行くと、途中の横断歩道の所で道路向こうのクレープ屋のおじさんが「お腹空いた?」って日本語で聞いたのには、困ったものよ。せっかくクレープ食べようと思っていたのに・・・。京都のみやげ物屋のおばさんも英語が上手だそうだ、商売なら語学って上達するよねーと言っているうちに、エッフェル塔へ着く。ゲゲゲ、なんという行列。凱旋門はエレベーターお休みだったけど、エッフェル塔はやってたのだが、この人数じゃー、何時間待つのだろう?ま、凱旋門は下から見ても良いけど、エッフェル塔は脚だけ見てもなー。エレベーター以外にも階段があるが、これまた凄い行列。歩いて昇った日には死ぬぞーと言いつつ、次はモンマルトルの丘へ行くことにする。時計を見ると、午後1時過ぎになっている。帰りのTGVは14時34分発だぞ。結構やばいかも?
モンマルトルの丘(サクレ・クール寺院) |
モンマルトルの丘への行き方は地下鉄でおばさんが親切に教えてくれた。6番でCh.
de Gaulle Etoile駅まで戻り、そこから2番の地下鉄でPigalle駅まで行く。地上に出てみると確かにモンマルトルには来ているみたいだが、丘ではない。地図を見ても歩いて行くには時間がかかりそうだし、どうしよう?タクシーで行くか、とタクシーで行くことに決定。1台目は4人なので助手席はダメだと断わられ、直ぐ2台目をつかまえるとOK。よっしょー、行け-。で、サクレ・クール寺院のあるテルトル広場に着くと、もう帰りの心配もあるので、行こうとするタクシーを止めて、10分待ってリヨン駅まで行ってと頼む。OKなので急いで観光。朝、雨が降っていたのに、此処に来る頃には晴れて、パリの街が綺麗に見える。丁度竪琴引きのおじさんが「コンドルは飛んで行く」を奏でていた。美しい。もう少しいたかったが、如何せん乗り遅れるわけにはいかず、13時50分にタクシーへ乗り込む。この時は「ゴッドファザー愛のテーマ」の曲が流れていた。後で調べたら、ちゃんとサクレ・クール寺院へはAnvers駅で降りるべきだったようだ。もう一つ乗り換えしなくっちゃいけなかったみたい。
リヨン駅からジュネーブへ |
タクシーに乗り込み、リヨン駅まで行くことにしたが、地理はさっぱりだし本当に大丈夫なんだろうか、変な所を回って料金吊り上げたりしないだろうか、それよりも間に合ってくれるかなどと心の中では心配していたが、平静を装い景色を見ていたりしたが、景色は良い。地下鉄は、早くて迷わなくて良いけど、景色が見えないのが難点よねー。途中、プチ凱旋門を通り、なんか青い柱に女神のような像がのっている広場を通り(台座にビクトリーとあったけど、勝利広場ってあったっけ?)此処は何処?とあせりつつ、地図を取り出し、見比べているようなふりをしてプレッシャーを与え、何とかリヨン駅まで着く。(疑ってご免なさい)出発まで13分。フー、109フランの所を奮発して150フラン払い(運転手さん嬉しそうだった)何番ホームかを確かめ、売店でサンドイッチとかケーキ、飲み物を買う。車中で食べたが、なかなか量が多くて、食べられないと言いつつ、全部食べられたのが・・悲しい。駅に着くと、又パスポートコントロールがあり、出口に近づくと聞いたような声が「ママ-!」私の休暇は終わった。
おまけ
メイディーではやたらと花屋が盛況で、駅でも花売りが沢山いた。しかも、何故か「すずらん」。聞いたら、ジュネーブでもアパートまでわざわざ売りに来たらしい。イースターの時もばら売りのお姉さんたちが来たけど、何故「すずらん」なのか?ユーゴに聞いたところ、メイディーの象徴らしい。何故「すずらん」がメイディーの象徴かは知らなかったので不明。