Hilo: | 10/14 | |
Hale Pohaku : | 10/15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 28 29 | |
Hilo : | 10/30 31 | |
Waikiki : | 11/01 | |
仙台 : | 11/03 |
追い風となるジェット気流がものすごく強かったらしく、飛行機は予定よりも1時間早く5時頃にHonoluluに着陸しました。まだ夜明け前です。
Hiloへの乗り継ぎの飛行機の出る9時40分まで相当時間が余ってしまったので、
眠い目をこすりつつも、思いきってホノルル市街にでることにしました。
バスは乗車時払い、一律1.50$、ダウンタウンまで約20分。
ダウンタウンからカメハメハ大王像や宮殿、州政府の建物あたりをのんびりと散歩。
最後は、初海外という後輩の強い希望で、本場のマックを体験して空港に戻りました。
ところで、Honoluluでは、バスに乗ると、2-3時間くらい有効な乗り継ぎ券をくれます。
その券を持っていれば、降りたバス停で他の路線に乗り換えようが、
時間内なら逆方向に乗ろうが自由。よって、今回のようなちょっとした散歩ならば
結局、往復含めて1.50$ですみました。
仙台では、家に帰る直通バスがなくなると、やむなく、もう少し遅くまで走って
いる駅乗り継ぎのバスを使って倍近いバス料金を払うこともしばしば。是非とも、こういう制度があると助かるのですが。
残念ながらBig Islandは全体が雲に覆われていて今回は望遠鏡群は望めない ままHiloに到着。空港では、搭乗前に預けた件の後輩の荷物が無くなったり (結局、その場では行方がわからず、見つかり次第Hiloホテルに届けてもらうこ とに。)待てども待てどもタクシーが来なかったりで1時間近く足止めしてしまいました。 まあ、それほど急いではなかったし、貴重な体験にはなりましたが。
観測所に到着してからは、IfAのAndrewおじさんとの打ち合わせが先方の体調不良で 延期になり、特にすることなく、というか眠くてほとんど身動きできず ぼーっと時間を過ごすのみ。仙台からのハワイ行は、夕方離陸したら、ほとんど眠る暇も 与えられずにハワイ早朝着で長い一日が始まります。あいかわらず初日はしんどいです。
途中、すこし目が冴えた合間に、仙台から離れて半年近くになるS木君 (サーファーらしい)に、物がどんどんそろって来ている開発中の装置、 MOIRCSのことを、実物をみながらいろいろと紹介してもらいました。 思えば、自分達の装置の立ち上げとも平行して、この装置も、アイデアを 練る段階からゼミなどでいろいろ紹介してもらったり、こっちも門外漢ながら いろいろ考えて議論してみたりしてきて、かれこれ数年になります。 あらためて、具体的な形になり、動き出してきているのを目の当たりにすると、感慨深いものがあります。どうか無事ファーストライトを迎られんことを。
お昼ごはんはS木君にお弁当屋に連れていってもらい、 夜は、こちらも東北ゆかりのT実さんに中華をごちそうになりました。 明日からのハレポハクでの長い禁酒生活(たぶん)を前に最後の晩餐としてビールも少々。 みなさん、どうもお世話になりました。
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朝焼けのHonolulu空港 | 大王 | 本場のマックでご満悦のH間君 |
空港でハワイ大の四駆を借りて、Mauna Kea中腹のHale Pohakuでの短い休憩を 挟んで、一気に標高4200mの山頂の88インチ望遠鏡ドームまで飛ばしました。 先月日本から送り出した装置を午後になって受けとる予定だったのが、 山頂の天候が悪くなってきたのでできるだけ早く上って作業を開始したいとの こと。
たしかに山頂に着くとものすごい風。そのうち小雨も降りだし、 長袖に薄手のジャケットを着ているくらいではとてもではないけど 耐えられない状態になってしまいました。横殴りの雨のせいか、 望遠鏡ドームの中にも水が入り込んでしたたり落ちてきます。
急に海面レベルから山頂にきたのもあって、さすがに少々高山病気味で ぼーっとする。届いた物品を簡単に確認して少し梱包材の片付けをしたら、 4時前には早々に作業終了して宿泊先のHale Pohakuまで下山しました。
さて、これから2週間、このHale Pohakuでの隠遁生活が始まります。 食事が食事だけに、いつまで心身が持つか・・・。
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ホテルロビーからのMauna Kea | UH88へ装置到着 | 無事観測所1Fの作業場へ |
24日からの観測に向けて、当分は昼間の作業です。 9:30ころここを出て、山頂まで20分ちょっと。 酸素の薄い中ふらふらしながら仕事して 17:00ころには下山、あとは話し合いなり自由時間という 時間的にはまずまず余裕のある生活です。
今のところ作業はは順調。CCDカメラ真空引きまで開始して、明日 冷却と画像取り。先月までの日本での調整通り、 変なことが起きず問題なく動くのをただ祈るのみ。
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山頂は軒並雲の中。 UH88からUKIRT方向。 |
すばるの方の峰は晴れている。 | ・・・。 |
山頂では、お昼を食べる場所があるにはあります。丁度作業をしているUH88の建物の隣で、歩いて1分もかかりません。
窓が全くない無味乾燥な建物なので、はじめて山頂にきて近くを通ったときは、
倉庫か機械室かなにかだと思ってました。
お昼の時間になると、山頂のあちこちの施設から車がやってきます。
麓でつくった何種類かのおかずがいくつかの大きめのタッパーに運ばれてくるので、それを自分で使い捨てのプラスチックのトレーに取り分けます。
今日は、チキンやハンバーグがどっさりあり、あとは生野菜やポテトサラダが何種類かに、何かのポタージュスープ、ライス。基本的に、味は度外視して量で勝負するという路線は変わっていないので、やっぱ毎日だとしんどいです、この食事。
窓のない部屋で食べるのもさらに気が滅入るので、ちょっと寒かったけれど、 外に出て尾根の縁に座り、反対の尾根沿いのすばるやケックを眺めながら 一人で食べました。
山頂で昼の作業をする人の多くは、ここでのランチはとらずに、 銘々にお弁当やパンを持参するとのこと。納得です。
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CCDカメラ駆動は、三鷹での作業通り、6e-の低ノイズでちゃんと動きました。
やれやれ。もうこれでお役御免のようなものです。
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summit lunch供給場。 窓はない。 |
建物のなかで。 怪しげな調味料がずらっとならんだ テーブルでのお昼。 K端氏。 |
外で食べながらの眺め。 |
ビリヤード、なかなか奥が深いかもしれません。
ここには台があり自由に使えます。
昨日他の人のゲームを一通り見ておよそのルールを覚え、
今日、初めて、見よう見まねながらも自分もゲームをしてみました。
9つの球を使って、9番を落とせば勝ちというやつ。ナインボールだっけ?
白玉を目標の球に当てるにしても、直接であったり壁に当ててであったり何通りか
可能性のある解があってまずそれをあれこれ考える。その上で、自分の技量や
成功率なんかを考えて、とるべき解を選択していく。
かといって、目先の球を落とすことだけに嬉々としていてはだめで、
この球を落としたあとで次に当てるべき球を狙いやすいポジションにくるかも考えないといけないし、あくまで勝利条件は9番を落とすことだから、いつでも黄色い9番を目の
隅からはなさず、狙えるときは少々冒険してでもどん欲に狙っていく。
また、いくら頭でうまい解を考えたって、技量がついていかなければなにもならない。
頭脳と技術がそろって最高のパフォーマンスを発揮して初めて、理想的な結果が得られる。
まだまだ単純なことしかできないけれど、思った通りに球が動いてポケットに落ちると、なかなか爽快です。
一方で、運まかせで突いたり、失敗したと思っても、時に思いがけず球が弾け跳ね返り、すーっとポケットに入ることもあるという、意外性の要素も
含まれているのが、また面白いです。
とか大層なことを言ってみても、まだ時に空振りもしてしまうほどの未熟な技量ではあります。はっきりいって、正式なキューの握り方なんか知りません。
まだまだ滞在は長いし、他に娯楽は少ないし、せいぜい上達に励みます。
ちなみに、今日の戦績。
秋 3-1 本
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雨上がりの虹。 山頂道下山時。 |
Hale Pohakuの施設群。 向うは雲海とMauna Loa |
とり。 宿舎の周りをよくうろついている。 |
![]() | たまには運動、ダイエット。 向かいの小山に登る。 |
山に近づく緩やかな登り道を少し進む。 山麓とはいえ標高2800m。 これだけでも息があがる。 | ![]() |
![]() | ここからが本番。 赤茶けた岩と小石だけの急斜面をひたすら登る。 心臓はばくばく。 |
頂上! ご多分に洩れず石が積み重ねてある。 向うはMauna Loa。 | ![]() |
![]() | Hale Pohakuの施設群を見下ろす。 だいぶ高い。 |
向うの小山にも道がついている。 今度はあっちにも登ろう。 | ![]() |
こちらのFMラジオの周波数帯は、日本と全く違います。
日本だと76〜85MHzくらいにほとんどすべて局が入っているけれど、こちらでは88MHz以上の高周波で送信されています。
日本で使っている周波数帯とは全くかぶりません。
車やそのへんのラジカセも、88MHz以上にしか合わせられません。
いや、なんでそんなこと気にしたかというと、せっかく日本で使っていたFMトランスミッターを持っていったのに、そのおかげで使えなかったのです。
最近日本でも車を使う機会が増えて、運転するときは、大抵自分のCD・MP3 Walkmanの音声出力にFMトランスミッター(入力音声信号を弱いFM電波に変換する装置。電器屋やカー用品店で2000円くらい)をつないで、音をFM波にしてカーステから流す、ということをしています。
車が変わってもいつも自前のプレイヤーが使えます。ディスク一枚に大量の曲が入る、MP3も聞けるプレイヤーを使っているので、長距離ドライブでもCDを全く交換しなくてよいので重宝します。
また、自宅でも、ラジカセにつないで風呂場に安い防水ラジオを持ち込めば、風呂につかりながらCDを聞けるという便利な物です。
それで、こっちでも、HiloとHale Pohakuの往復や、日々の山頂への往復で車を運転しなきゃならないのだから、この際トランスミッターも持ってきて、自前のCDでも聞いて運転しよう、と思ったわけです。
ハワイの道を中島みゆき(あくまで例えば。持ってきてはいるけれど・・・)なんか聞いて走るのもなかなか乙なものかと。
でも、このトランスミッター、送信波長帯がせいぜい76-78MHzくらい。
どうがんばっても、88MHzには届かん・・・。無用の長物でした・・・。
そうと知っていれば、カセットデッキに指すタイプの変換器を買って持ってくるんだった。
以上、もし海外出張で似たようなことをしようと考えている方への、 「FM周波数帯に注意!」との教訓でした。
滞在一週間になります。でも、まだ半分にもなりません。
今頃日本はどんな感じでしょうか。
こっちに来るちょっと前に、車をお借りして、蔵王〜七ケ宿と奥羽山脈を往復してきたのですが、そのときは蔵王の山頂がちょっと色付いた程度でした。
そろそろ仙台あたりは麓も色付いて来る頃でしょうか。
帰りには適当に見つけた立ち寄りの温泉にも入ったのですが、そういえば
ハワイも日本に劣らない火山国。しかも、水分を豊富に含んだ貿易風がぶちあたる各島の東側は世界有数の降水量を誇るだけに水も豊富なはず。
温泉文化を持つ日本からの移民も多い。
温泉が存在しうる素質は十分にあるはずなのに、いまだにその存在を聞いたことがありません。
本当はあるけれど調べがたりないだけなのか、温泉という文化がそもそもないから存在しても見向きもされないのか、火山と水だけじゃ温泉にはならないのか。
もう少し真面目に探してみないと。
とはいえ、例えどこかに本当に温泉があったとしても、水着で入るプールのよう
なやつではあっても、決して手拭い片手に海や山を見ながら大きな露天の岩風呂に浸かるようなのではないでしょうね。
ああ、早く帰って日本の温泉に入りたい。
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一昨日予告の南の山に登る。 | 山のふもと。 このあたりにやたら多い変な植物が にょきにょき生えている。 |
中腹。今度の山は道もついてるし 坂もゆるやかなので楽々。 |
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山頂から宿とMauna Keaの方を 眺めながら一服。 宿からせいぜい15分くらいの散歩気分。 髪がぼさぼさなのは、風が強いのと 昼寝をしたあとだから。 |
一昨日登った山(北側)。 頂上がへこんでいるのからして、 こういう小山も全部、 昔の噴火の名残りなのだろう。 |
南のMauna Loaとの間の平地は あいかわらず雲の中。 |
この辺の地図。(UH88の1Fに貼ってあった地図より)
Hale Pohakuの北西が一昨日登った山。9,568ft。
今日は南西の山、Puu Kalepeamoa(?)、9,394ft。
宿のあるHale Pohakuは大体9,200 ft。
今回滞在初めて、日暮れまで山頂で作業、
幸い天気も良く、きれいな夕焼けを拝めました。
薄い酸素にはだいぶ慣れました。
少々走ったり、お昼休みに長距離散歩しても
全然平気です。
(今日の写真はクリックすると大きいのが表示されます。)
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見飽きた風景。 ここ数日は天気が良くなり、 海の向うのMauiが見える。 |
UH88のお隣、UKIRTの夕暮れ。 | ![]() |
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Mauna Loa |
日没時にはsunset tourの人々が 大勢やってくる。 |
洗濯の待ち時間にT実氏対H間君の一戦を観戦。
双方、狙うと外れ、一方、意図しない球ばかりがころころとポケットに
転げ落ちる珍勝負でした。
今日で観測準備作業は終り。明日、装置を望遠鏡に取りつけて観測開始。
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UH88の隣のMauna Kea真の山頂。
環太平洋地域最高地点。 祭壇のようなものがある。 多分、5分もあれば行けるはずなので そのうち。 |
東の方を望む。 | 装置30mケーブルを束ねる。 ケーブルが1Fの廊下を一回り。 |
望遠鏡への装置取りつけ作業を終えて、観測組と交代して夜8時頃望遠鏡の建物の外に出ると、真っ暗です。
丁度下界に雲が張っていて、Hiloの町灯りも昇りかけの月の光もすべて遮ってくれています。
空を見上げて、薄雲がたなびいてるのかなー、と思ったら、全部天の川。
天の川が枝分かれしているのもはっきり見えます。
星が見えすぎて1等星も4等星も区別がつかず、星座の形がわかりません。
アンドロメダなんかの淡い星雲もすぐ目で見つけられます。
春の観測の時は、同じ4200mの山頂とはいえども、山一面を雪が覆っていて
さらにそれを月が照らしていて、ずいぶん夜空が明るかったので、
夜空はそれほどの印象はありませんでした。
今回は、絶好の暗い夜空に、一番天の川が明るい銀河中心の射手座方向も見えるだけあって、これまでの中で最高の星空、天の川でした。
多分最初で最後でしょう、こんなのは。
Hale Pohakuに戻っても、建物の灯りが明るいとはいえまだまだなかなかの夜空。
今回の滞在ではこれまでほとんど星空なんか関心がわかなかったけれど、
この機会に、やっと、持ってきたスカイアトラスで、南天の星座を確認しました。
今日覚えた星座、インディアン座、くじゃく座、つる座、きょしちょう座。
どれも日本からでは、ほとんど、もしくは全く見えない星座です。
もうこれで南天もだいぶ見たことになりそうです。
残りは天の南極周辺を残すのみ。
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望遠鏡に無事くっついた装置。 ケーブルの取りつけが、前回に比べて ずいぶんきたなくて美しくないかも。 |
Hale Pohakuと山頂の往復にはハワイ大の4WDを借りるのですが、
専らこの区間だけを何度も往復する車が多いので、当然、
ここには給油施設も必要になります。
ガスが少なくなったら、自分で勝手に入れます。
まあ、最近になって日本でもセルフスタンドがかなり増えてきたから、
特に珍しいことでもなくなりましたが。
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給油施設 | 給油中 | 自分でメーターを見て、 帳簿に記入する。 単位は、リットルではなくてガロン。 1ガロンって何リットルだっけ? |
今日はおやすみ。
ここHale Pohakuは乾燥がものひどく、利用する大抵の人がそれに悩まされます。
こちらに着いてしばらくの間は、思ったほどではなくて油断していたのですが、 観測の始まる数日前から、急に寒くなり、乾燥がひどくなりました。 それに気づかず部屋に備えられている加湿器をつけずに寝たが最後、 一晩で唇がぱりぱりになってしまい、 いまだに口を開けるのが痛くてたまりません。
加湿器があるとはいえ、一度乾燥がひどくなると、それでもはなかなか追い付きません。
これも気休めにしかならなさそうなのですが、良く話に聞くように、
部屋のじゅうたんの至るところに水を撒きます。
手や顔も、そして、うかつにもリップスティックを忘れて来てしまったので、
口もハンドクリームでガード。
喉が乾いて眠りもさまたげられるとの話も良く聞くので、
幸か不幸か手持が大量にある薬をすこし飲んでから布団に入ります。
寒いのだけれど、暖房をつけると乾いた空気がどんどん送り込まれるので、
少なくとも寝るときは寒さを我慢して、暖房を止めなければなりません。
そのためか、電気毛布が備え付けられているので、それで適当に布団を暖めます。
人によっては、それだけやっても、まだ眠りが妨げられると聞きますが、
幸いにも、なんとか眠れてはいます。
一方、乾燥しているので静電気もひどいです。部屋をちょっと歩いただけでも、
その後ドアノブに触るとバチンと来ます。
部屋のある建物と食堂やオフィスのある建物との間を往復するには、
いくつもドアをくぐらなければならず、その度にびくびくしなければなりません。
そこで、対策として、今回日本に持ってきた装置のジャンク自作回路から、
数kΩの抵抗を一本引っぺがしてきて携帯することにしました。
いも型で色線が4本ついている、ごく普通の電子回路用のやつ。
ちょっと格好は悪いですが、ドアノブに触る度に、まずは抵抗をポケットから
取り出してつまみ、反対の先をノブにつけて放電してから実際に手をかけます。
効果てきめんで、体の方にはなにも感じない一方で、
抵抗の先っぽで派手な音がしながら放電するのは、むしろ爽快でもあります。
別にここに限らず、日本でもお困りの方、お試し下さい。
うちの教室ならば、実験室に使い古しの抵抗が大量にあります。
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観測は、装置や望遠鏡のトラブルがあり少々時間をロスはしたものの、
無事解決して今は順調に進んでいます。
順調に動き出してからは、山頂には登らず専らHale Pohakuで待機しているので
直接は見てはいないのですが、若手のみなさんもいいデータが取れているようです。
明日が最後の一晩。その後、装置を望遠鏡から取りはずしてHiloに下ろします。
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今日の戦績:
秋 1-1 本
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下界から隔離されていることもあり、 せめてもの慰めか缶ジュースは飲み放題です。 結構地元の怪しいのもあったりしますが、 結局見慣れた無難なものに逃げてしまいます。 とはいっても、ほとんど見てわかる通り、糖分たっぷりのものばかり。 「Green Tea」を見つけて、やっとさっぱりしたのが飲める、と思ったら、 午〇の紅茶顔負けの甘ったるさでした。 緑茶に砂糖入れるな、20gも! (Hiloのスーパーで買ってきたカルピスが、 諸事情で"Calpico"になっているのにご注目) |
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夕御飯は、まあこんな感じで2週間続きました。 |
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で、そんなのじゃさすがに身が持たない、ということで、 来るときにHiloのスーパーで買ってきた食材。 こちらには日本メーカーのカップヌードルなども売られていますが、 たいていこちら風に変に味がアレンジされていて、 期待が裏切られがっかりさせられることがほとんどです。 しかし、この3点は、ラベルに多少英語書きの追記やシールがあるものの、 中身は純日本製でした。 お茶漬けには、お決まりの「名画カード」も入っています。 ためしにここのライスで試してみたら、 見事、お米の種類の差を掻き消す、N谷園味、日本の味。 さすが! |
油っこい食事が続き、乾燥地での水分補給という必要にも迫られて
これまで日本じゃ絶対飲まなかったペースで甘いジュースをがぶがぶ飲み、
しかも、アイスクリームも食べ放題。
運動もたいしてしてないので、帰ってから体重計にのるのが不安です。
28日夜はほとんど曇り。
夜半過ぎに山頂に登りしばらく天気待ちで待機。
結局晴れず、29日明け方にちょっとしたCCD実験をしてから、
装置取外しの簡単な準備をして山を降りました。
その後、ほんの数時間寝たら、お昼にすぐにまた山頂に登って、
先発隊が望遠鏡からはずし終えた装置周りの諸器具の荷づめです。
明日は、装置を山頂から麓のHiloまで降ろします。
大きな熱容量をもつ金属板の塊でもある装置を、乾燥して寒い標高4,200m山頂から、
高温多湿の場所に一気に移動することになります。
そのまま持っていってしまうと、山頂で冷えていた装置自体が、
暖まる間もなく湿った外気に触れて、露がついてびしょびしょになってしまうらしいです。
そのため、ラップ(食卓用を大型にして厚くしたようなやつ)で装置全体をぐるぐる巻きにして完全密閉します。
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朝のMauna Kea山頂 |
朝日をバックに、 東側稜線上の望遠鏡群。 |
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装置を包む人。 装置の周りを ひたすらくるくる、くるくる。 |
大きな木箱一つに納めた 周辺機器類。 これでも、ずいぶん整理して 箱数を減らした方。 |
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今日の戦績(@洗濯待ち中):
秋 0-3 本
うー、完敗、、、。
山頂での仕事を終えて、2週間ちょっとぶりにようやく下山しました。
麓での作業もまずまず終わり、車をハワイ大車からレンタカーに
代えて、日暮れ直前から近辺のちょっとした散策。
過去たった2回の記憶と勘を頼りに、訳知り顔で他の3人を案内して運転します。
夕御飯は、あとほんのちょっと我慢すれば本物を食べられるというのに、
みなさん耐えられず、美和というこのあたりでは評判の良い日本料理屋さんでした。
マスター(日本人だった)choice の寿司 2人、
トンカツ定食 1人、魚の味噌焼き定食 1人。
うん、高くはあったけれど、食材も調理もほぼ日本式で美味しかった。
ひさびさにちゃんとしたのを食べた気がする。
ホテルにつく直前で、警察が検問をやってました。
どうやら酔っぱらい運転の確認らしいけど、
"drinking ?"なんて聞かれたから、適当に"No"とか"Why!?"とか
いってたら、にこにこして"Good Night!"とかいって
すぐ通してくれました。
日本人と問答しても厄介だからさっさと通してくれたみたい。
もちろん本当に飲んではなかったのですが。
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山頂での装置積み出し | 気圧が上がって潰れた ペットボトルに喜ぶ人。 Hiloへの道のりで。 |
ラップをかけていなかった 装置と望遠鏡をつなぐアルミ合金板 (別に濡れてもかまわないもの) を麓で開けると、 やはり露でびしょびしょに。 |
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うみ。 | たき。 があるはずなんだけど、、、 指先に、、、。 すでに6時半、目ではかすかに 見えたけれど、写真には写らず。 Rainbow fall |
かぼちゃ。 Halloween用。 でかい。人の頭よりも。 |
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おみやげとする怪しい カップ麺を物色する O崎先生。 |
両雄並び立たず | 2週間ぶりのビール (一番搾り、Los Angeles工場産)を 飲みながら |
観測に来て、子供の遊び相手をするなんて、夢にも思いませんでした。
今日はHalloween。
午後にこちらでの作業をほぼ終えたので、天文台にお勤めのご夫妻主催の
Halloween partyにお呼ばれ、というか押し掛けてきました。
祭りのなんたるかをほとんど知らずにいたので不安でしたが、
どうやら大人の役目は、子供が家々を廻ってお菓子をもらうのに、
変装した上でぞろぞろくっついていけばいいらしい。
その備えさえもなにも無かったので、すでに装備を整えていたS木君に
あふろを一つ借りて応急処置、準備完了。
桃レンジャーやらウルトラマンダイナやらダイバーなんか格好をした
小学校入るか入らないかの子供達のあとをつけてまわります。
住宅街のなかで、かぼちゃランタンなんかのハロウィン飾りのある
家を廻ると、たんなるおっさんだったり、凝った魔女の変装をしたおばちゃんが
子供達にお菓子を渡してくれます。
子供達はそれを袋とかかぼちゃ型のケースに入れて次の家へ。
100-200m四方くらいの範囲の家々を廻って、大体1-2時間でしょうか。
大人の目からみると特にどこが盛り上がるわけでもなく、
なんかだらだらと家を廻ってるだけという感じもしないでもないのですが、
子供の中での思いは違うようです。お菓子をもらうということよりも、
夜に家々をめぐるという非日常にすっかり興奮しているようで、
移動中も嬉々として走り回ったり暴れたりしています。
たしかに、子供のころって、普段は寝かせられてしまうような
夜の時間にお祭りなんかで騒ぎまわるのって、ものすごくどきどきして、
夢見心地で楽しく感じたような気がする。
一方、ついて廻っていた大人といえども若い院生3人は、途中で疲れてしまい、 先に、大人達のパーティが開かれている家の方に戻ってしまいました。
そちらはそちらで妙な盛り上がりで、某M本おじさんの大学の同窓会というので、 東大物理のOBのおじいさんやおばあさんたちが大挙して日本から押し寄せてきており、 昔話に話がはずんでいます。そのうち、当のM本おじさんもやってきて 知る人は知るM本ペースでパーティが進みます。
それにも参ってしまい、若者3人がけっこう広いバルコニーでぐったりお酒やらを飲んでいると、ご夫妻のお子さん始め、招待されている近所のご家族のお子さんらが、お菓子もらいを終えて続々と帰ってきます。
そこからが大変でした。最初は見慣れぬおっさんを警戒していた彼ら彼女らも、
ちょっとちょっかいを出してやると、あっという間にこちらを面白がって
攻撃を仕掛けてくるようになります。次々にいろんな人形を抱えてもってきては
何か言って来たり、葡萄を一粒ずつ持ってきては手品めいたことをしてみたり。
S木君のかぶっていたオレンジのハットを一回放り投げたのがきっかけで、
バルコニーの上と下でのフリスビー大会にまでなってしまいました。
行動一つ一つに脈絡がありません。次になにをしてくれるのか予想がつきません。
たった今まで興味を持っていたことでも、なんか別の面白そうなことが見つかる
と、一瞬で前のことはすっかり忘れ去られてしまいます。
目まぐるしさと激しさについていけませんでした。
楽しく微笑ましいのだけれど、ものすごく疲れました。
ちなみに今回来てたお子さんはほとんどHilo在住の日本人らしいのだけれど、
遊んでいるのを見てると、半分英語です。こちらが攻撃されるときも、
何か持ってきて突然「What's this?」とか言われます。「Go Ahead!」
なんて洒落た(?)フレーズも平気で使ってます。
突然そんなこと言われると、教科書英語しか知らないこちらは
とっさには反応できません。退いてしまいます。
時には、こっちが戸惑っていると、日本語に訳しなおしてくれたりします。
たじたじです、、、。
結局終わってみると、年輩の方々は場所を移していなくなっており、
子供達も少しづつ、親にせかされて各家にかえっており、
困憊して呆然とする院生3人がぽっつり残されていました。
本当に楽しく貴重な経験をありがとうございました。
また、みなさんご苦労さまでした。
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Hiloの日の出 | あふろ1 | あふろ2 |
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かぼちゃ | 変装した子供が 家を廻ってお菓子をもらう |
森本おじさんと子供たち |
翌日の早朝の飛行機乗り継ぎのため、夕方Honolulu入りして一泊しました。
初のWaikikiです。
夕御飯がてら、ちょっと散策しました。
街というよりは、一大テーマパークといった感じでした。
外国にあって、全くその緊張感を要求しない街。
街中に(怪しいのがたくさんあるけれど)あちこちに日本語の表示が踊っています。
言葉が通じなければ自分が困るのが外国では普通なのに、
困っていれば向うの責任で絶対なんとかしてくれるという
確信に似た盲信さえ抱かせてくれる街。
生活感はないけれど、それを承知で、ただ身を委ねて思うままに
夢のような時間を過ごすには、確かに最高の楽園かもしれません。
たった数時間であれこれ偉そうに論じても説得力ないですね。
聞き流して下さい。
さて、本題は
こちら。
要はこれが今回のHonoluluのメイン、というか唯一の目的でした。
、、、満足です。
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ハワイ島では少ない砂浜。 |
「禁断」らしい。 かめはいなかった。 |
合衆国最南端。 |
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足下は断崖絶壁。 その下に透き通るような青い海 |
合衆国最南端の人。 | わいきき |
千歳経由で仙台に戻ってきました。
半袖短パンのハワイから、雪の積もる北海道へ。
機内のReso'cha ビンゴは、前回と必勝法は変わっていませんでした。
今回は、好きなカードを取らせてくれたので、瞬時に、目に入って来た
「目印」を頼りにカードを取ると、やっぱり当たってました。
でも、「final chance」での当たりなので、景品は残り物。前回とおなじ
ビニールシート、、、。
千歳での乗り継ぎ待ち時間には、ほたて刺し身と烏賊刺しと奮発しました。
20日ぶりの本物の日本の味です。
千歳〜仙台では、北東北を初めて空から一望できるかと思ったけれど、
あまり天気が良くなくて良くわからなかった。
仙台は寒々とした曇天。そのうち雨が振り出したので、
そそくさとタクシー使って自宅にもどりました。
20日ほったらかしてた観葉植物が無惨にしおれてました。
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Waikiki夜明け前 | Kauai島 | 雪の十勝西部 |
これで、20日におよぶこの日記も終りです。
その日にしたことを網羅することや自分の調子の良し悪しにこだわらず、
何らか一つのネタを絞り出して、エッセイのような形にしてでも、
とにかく無理してでも定期的に何かを書くことに徹したつもりですが、いかがだったでしょうか。
一見、ろくに仕事もせず遊んでばっかりに見えるかもしれませんね。
いや、あながち間違っていないのです。それを本人が本当に楽しんでいるかはどうであれ。
今回の出張中、様々な方にお世話になりご迷惑をおかけしました。
どうもありがとうございました。
また、申し訳ございません。
どうか、これで最後ということでお許し下さい。
2002.11.4 仙台