すべての生物は、生態系という枠組みの中で、同種や異種の生物(他の個体)と何らかの関わり合いを持って生活を営んでいます。その関わり合いは「喰う−喰われるの関係」や「子孫を残すための競争」、「他者との共存共栄」など多種多様です。このように生物(個体)間に生じる何らかの関係を「生物間相互作用」といいます。
生物はさまざまな構造の化学物質を生合成し、体外に放出しています。この化学物質の中には、他の個体に情報として伝わり、様々な生物間相互作用を引き起こすものがあります。たとえば、交尾の際に異性をよびよせる匂いや、捕食者から身を守るための防御毒などがこれにあたります。このような化学物質は「情報化学物質」とよばれています。
私たちの研究室では、動物−動物、動物−植物など多彩な生物間相互作用・個体間コミュニケーションをつかさどる
1)情報化学物質の構造や生理活性を明らかにする
2)情報化学物質の起源や生合成経路を明らかにする
3)情報化学物質の生体における受容機構を明らかにする
ことを通じて生物の進化や生態系の巧緻を理解し、その知識を農業など人間生活に役立つ技術として利用することを目指しています。
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・2022/02/14 サイトを更新しました。
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・2012/08/14 本田計一先生と高瀬浩行くんが行った「シロオビアゲハの吸水行動」に関する研究が、新聞各紙に取り上げられました(詳細はこちら)。