[Report] プラネタリーヘルス大学間パネル開催しました

G7 広島サミットに向けたプラネタリーヘルス大学間パネル

「持続可能な地球環境のためのプラネタリーヘルス:未来を切り開く学際融合研究」

日時2023年4月21日(金)13:00〜17:00

開場広島大学フェニックス国際センター(MIRAI CREA)・Zoom配信

言語日英同時通訳

主催広島大学IDEC国際連携機構、共催:長崎大学/Nagasaki University

後援機関:日本医療政策機構、プラネタリーヘルスアライアンス、プラネタリーヘルスアライアンス日本支部, 公益財団法人日本WHO協会、東広島市、フューチャー・アース、広島大学大学院先進理工系科学研究科

開催報告

広島大学は、G7広島サミット(2023年5月18–21日

, 広島市開催)に向けて、日本でプラネタリーヘルスを牽引している5大学とともにプラネタリーヘルス大学間パネルを開催いたしました。シンポジウムでは、2021年10月に出さ

れた「プラネタリーヘルスに関するサンパウロ宣言」で推奨されている超学際融合研究をより一層具体的に推進するため、既存の教育システムや実践研究事例を共有し、大学が地域社会で果たすべき役割について議論をいたしました。シンポジウムへは約15カ国53機関からの参加があり、プラネタリーヘルスの機運の高まりを感じるとともに、今後のさらなる超学際融合教育・研究基盤構築が喫緊の課題であることを認識いたしました。最後に、本シンポジウムでの議論は、「広島プラネタリーヘルス宣言 2023: “大いなる転換期における平和の希求:社会と共に歩むプラネタリーヘルス科学のための教育と研究”」として提言をまとめ、宣言が出されました。本宣言文は広島市平和記念公園に届いた折り鶴で再生された紙に印刷し、パネルデスカッション参加の先生方が代表として署名いたしました。(Japanese: https://www.hiroshima-u.ac.jp/news/76843)

広島プラネタリーヘルス宣言2023(741.87 KB)LINK

広島プラネタリーヘルス宣言 2023

大いなる転換期における平和の希求:社会と共に歩むプラネタリーヘルス科学のための教育と研究”

世界は現在、気候変動、生物多様性の喪失、環境汚染、紛争をはじめとする地球規模の諸課題に直面しており、私たちは「大いなる転換期(Great Transition)」を迎えています。この転換は、既存の枠組みを超えた新しい科学的アプローチが必要とされ、大学にもその役割が求められています。プラネタリーヘルスに関するサンパウロ宣言でも、研究者が社会と共に超学際的なアプローチをとることが呼びかけられています。本シンポジウムでも、人の健康に加え、社会システムおよび生態系の健康およびウェルビーイングを包括的に捉えるプラネタリーヘルス実現のために、教育・学際研究基盤構築が喫緊の課題であることが改めて確認されました。

私たちは、本シンポジウムを通じて、各大学が有する知見を融合し、プラネタリーヘルス教育・研究基盤の構築を促進することを目指します。そして、平和を希求し、人々のくらしの中からも解決策を見出し、「プラネタリーヘルスにおける社会と共に歩む科学」を追求・実践することで、「大いなる転換」を達成することを目指します。この目標を達成するためには、すべての教育・学術機関が参画し、協力して取り組むことが必要です。

令和5年4月21日

「持続可能な地球環境のためのプラネタリーヘルス:未来を切り開く学際融合研究」に関するシンポジウム

参加者一同

プログラムブック(PDF 19MB)LINK

その他掲載

本シンポジウムの報告が、日本WHO協会様の機関誌に掲載されました。

目で見るWHO 2023 秋号 No.86, 10-13, 日本WHO協会