今日は以下の内容で演習を行います.
gnuplot で計算結果を可視化する.
・タイトル(title)、軸の名前(xlabel , ylabel)、各データの名前
課題3で載せているグラフには、タイトルと軸、各曲線に名前がついてます.このように名前をつけるには、次のようにします.(データファイル名はそれぞれdata1、data2、data3、data4、とした.)
gnuplot を起動
set title "Sin waves"
set xlabel "x "
set ylabel " F(x)"
ここでは一行目でグラフの名前を、2行目で横軸(x軸)の名前を、3行目で縦軸(y軸)の名前を設定しています.
これで、図全体のタイトルと、各軸の名前の設定が終わりました。
plot [0:2*pi][-1.5:1.5] sin(x) title "wave 1", sin(2*x) title "wave 2", sin(3*x) title "wave 3”
描写の際、最後に title "名前" と付けることで、各曲線に自由な名前が付けられます。これはもちろんデータファイルを描画する際にも有効です。
実際に入力して結果を確かめてください。
・関数の定義
また、gnuplotでは自分で関数を定義することも可能です。
f(x,a) = sin(a*x)
plot f(x,1), f(x,2)
という使い方も可能なので、各自調べてみてください。
・ 再描画
replot
と入力すると。一番最後に入力した描画(今回の範囲ではplotの文)の命令文が実行されます。
gnuplot で作成したグラフを印刷したい場合には,ps ファイルに保存すると便利です.その場合の手順は次のようになります.(例えば sin(x) のグラフが描かれた ps ファイル 「sin_graph.eps」 を作成する場合.)
gnuplot 起動中に
set term postscript eps
set output "sin_graph.eps"
plot sin(x)
set term x11
set output
(もし、gnuplot自体を終了していいのなら、set term x11の代わりにquitと入力してくれてかまいません)
これによって,「sin_graph.eps」 というファイルができあがります.ここでは、一行目で出力形式の変更、2行目で出力先のファイル名の指定、をしています. ファイル名や plot の部分を適宜変更して下さい. (set output ... と plot ... の間で set title ... 等 (上の「gnuplot 付け足し」参照.) をすると、タイトル、軸の名前付きの ps ファイルができます.)
作成した psファイルをファイルブラウザでダブルクリックすると、適当なpsファイルビューアが起動するので、それから印刷してください.(最寄りのプリンターから印刷されます.)ちなみに ps ファイルとは PostScriptファイルの略です.PostScriptとはプリンタの制御言語で,プリンタに絵を描かせる命令の集まりです.
色付きで保存したい場合:
最初の文を
set term postscript enhanced color
と入力
次の数列 X_{n} = ( 1 + 1/n )n ( 1 + 1/n の n 乗) を、n: 1 〜 200 程度まで求めるプログラムを作成し、n と X{n} の関係を gnuplot で可視化せよ. ( n → ∞ で X{n} → e (ネイピア数)ですね。収束の様子を確認してください。)
次の等式 π/4 = 1 - 1/3 + 1/5 - 1/7 + ... + (-1)n+1/(2n-1) + ... (ライプニッツ-グレゴリーの等式)を利用して、π の近似値を求めるプログラムを作成せよ。右辺の項の数とπの近似値 との関係を gnuplot で可視化せよ. ( n: 1 〜 1000 程度までで、おおよその傾向を見てください。)
次の漸化式で表される数列 X{n} を求めるプログラムを作成し、n (0 ~ 100)と X_{n} の関係を gnuplot で可視化せよ。
X_{n+1} = 1 + 1/X_{n}
X_{0} = 1
( i → ∞ で X{i} はいわゆる黄金比に収束します。収束の様子を確認してください。)
次の漸化式で表される数列 (0 < X_{i}< 1) を求めるプログラムを作成し、i と X{i} の関係を gnuplot で可視化せよ.
X_{i+1} = A * X_{i} * (1.0 - X_{i})
A < 1 なら X_i → 0 (i →
∞)となるのは、すぐ分ると思います.
A = 0.5, 2.0, 3.2, 3.5, 3.9 等(A : 0 〜 4)それぞれの場合について、初期値 X_{0} を0.3, 0.6, 0.61 等(0 〜
1)と変化させ、実行、描画して見比べてください. X_{0},..,X{49} を描画せよ.Aの値により,一つの値に収束する場合,二つの値の間を振動する場合,など様々な振る舞いを示すことを確認せよ.
課題4の式で,A=3.9
一列目 i
二列目 X_{i} (X_{0}= 0.6のとき)
三列目 X_{i} (X_{0}= 0.60001のとき)
となる数値データを出力し,
横軸が一列目の値,
縦軸が二列目と三列目の差の絶対値を出力せよ.
(gnuplot で絶対値を計算するには, abs()を使う)また,縦軸を対数表示にすることにより,二つの値の離れ方を確認してみよ.
(興味のある人は,初期値鋭敏性というキーワードを調べてみてください)
次の関数を描画してみてください.
plot [-7:7][-2:2] x-(x**3)/3/2/1+(x**5)/5/4/3/2/1-(x**7)/7/6/5/4/3/2/1+(x**9)/9/8/7/6/5/4/3/2/1-(x**11)/11/10/9/8/7/6/5/4/3/2/1+(x**13)/13/12/11/10/9/8/7/6/5/4/3/2/1, sin(x)
(長いですが、行を変えずに続けて打ち込んで下さい.) これはsin(x)のTaylor展開です. ちょっと長いですが、展開項数を変つつ、sin(x)とその多項式展開とを比べてみてください.