改訂.1 2020.05.31 T. Johzaki
初版.1 2018.05.24 T. Johzaki
gnuplotはフリー(無料)のグラフ描画用のアプリケーションです。数値計算や実験で得られたデータを可視化(グラフ化)する際に非常に便利です。使い方も難しくなく、使い方をまとめた書籍やwebサイトも多くあります。ネットで検索すれば、使い方を説明したサイトが多く見つかります。使い方については、それらに譲るとして、本資料では、Homebrewを用いたmacOSへのインストール方法を紹介し、最後に、いくつか参考となる書籍やWebサイトを紹介します。
改訂1:初版で入れていたAqua Term, X11の導入部を削除→現時点でhomebrewでgnuplot をinstallする際にerrorがでるため。à対応法等、ネット検索すれば出てきますが、無くても使えるので、講義レベルでは十分という判断で、gnuplotのみのインストールとしております。
目次
1.
Xcodeのインストール
4.
簡単な作図の例
5.
gnuplotの終了
6.
参考資料
1. Xcodeのインストール (topに戻る)
gnuplotをインストールにはHomebrewを用います。このHomebrewのインストールにはCommand line tool for Xcodeが必要となります。Xcodeのインストール法は、gfortranのインストール法(macOSの場合)の項目1にまとめておりますので、まずはそちらを見てXcodeをインストールしてください。
2. Homebrewのインストール (topに戻る)
HomebrewはmacOS PCへのソフトウェアインストール作業を単純化するパッケージ管理システムの一つです。インストールには、ターミナルを用います。
@
ターミナルを開く
アプリケーションフォルダ内のユーティリティーフォルダ内にある”ターミナル”をダブルクリックして開く。
u ターミナルはgfortran使用時には必ず使用するので、dockに追加しておくとよい。
dockから出したいときは
A
Homebrewのインストール
開いたターミナル上で、以下の一行をコピーペーストして、⏎キーを押してください。
/usr/bin/ruby -e
"$(curl -fsSL
https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install)"
⏎キーを押すと、下記画面で一度止まるので、再度⏎キーを押す。
自分のパスワードを入力し、⏎キーを押すと、インストールがスタートする。
ファイルのダウンロード等が行われるため、数分かかります。
下記状態まで行ったら、インストール終了。
実際にインストールできたかどうかの確認のため、ターミナル上で”brew doctor”と入力し、⏎キーを押す。
そのあとに”Your system is ready to brew.”と表示されたらOKです。
Homebrewをアンインストールしたい場合は、開いたターミナル上で、以下の一行をコピーペーストして、⏎キーを押してください。
/usr/bin/ruby -e
"$(curl -fsSL
https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/uninstall)"
※
最後の部分がinstall à uninstallに変わっている。
3. gnuplotのインストール (topに戻る)
gnuplotはターミナルを用いてインストールします。ターミナルを開いて
brew install gnuplot
を入力して、⏎キーを押してください。
必要なファイルをダウンロードしつつ、gnuplotのインストールが順次、進んでいきます。
⇓ 終了すると、下記画面となります。
ここで、”gnuplot”と入力し”⏎”キーを押すとgnuplotが起動します。
この状態で、”exit”入力し、”⏎”キーを押すと、gnuplotが終了します。
ここまでうまく行ったら、次は、実際に図を描いてみましょう
à 簡単な作図の例
gnuplotインストール後、gnuplot+⏎でgnuplotが起動しない場合
※
この部分は初版(2018.05.24作成)のままです。 当時のバージョンは5.2.3でした。現時点(2020.5.31)では5.2.8になってます。下記の文章や図中の”5.2.3”を自分がインストールしたgnuplotのバージョンの番号に置き換えて、実行してください。
”gnuplot⏎“と入力しても、下記のように”No such file or directory”と表示され、gnuplotは起動されない場合があります。
対処としては、gnuplotが格納されているフォルダに移動 (cd /usr/local/Cellar/gnuplot/5.2.3⏎) し、”ls”コマンドでフォルダ内容を表示させると、下記の通り表示される。
さらにbinフォルダに移動 (cd bin⏎) して, フォルダ内容を表示させる (ls⏎) 。属性も表示させるために更に
(ls –l⏎)と打つと下記の表示となる。
./bin/フォルダ下にある”gnuplot”はファイルであり、これがgnuplotの実行ファイルである。
ここで、“./gnuiplot”と入力するとgnuplotが起動する。
gnuplot version 5.2 patchlevel 3が起動された。
gnuplotを終了するには、”exit⏎”。これで元のターミナル画面に戻る。
インストールはできているのですが、他のディレクトリからはgnuplotが起動できない・・
そこで、先ほどの/usr/local/Cellar/gnuplot/5.2.3/binに戻って、そこにあるgnuplotファイルを/usr/local/binにコピーします
/usr/local/Cellar/gnuplot/5.2.3/bin/を開いている場合は、
...tulu|$ cp
gnuplot /usr/local/bin/ ⏎
任意のディレクトリにいる場合は、
...tulu|$ cp
/usr/local/Cellar/gnuplot/5.2.3/bin/gnuplot /usr/local/bin/ ⏎
※
version番号に注意→自分がインストールしたバージョン番号+パッチレベル番号を入力する。
その後、cd⏎でホームフォルダに移動します。そのうえで、再び”gnuplot⏎”と入力すると…
...tulu|$ gnuplot ⏎ → gnuplotの起動
今度はgnuplotが起動されました。これにより、どのフォルダにいてもgnuplotを起動することができるようになりました。
4. 簡単な作図の例 (topに戻る)
gnuplotを使って簡単なグラフを書いてみる。ここでは、
y = x2
を描いてみる。これは、ターミナルを起動して”gnuplot⏎を”と入力してgnuplotを起動し、キーボードで”plot x**2⏎”と打ばよい。
⇓
これを (), (),の範囲で描画したい場合は、
gnuplot > set xrange[-5:5]⏎
gnuplot > set yange[0:30]⏎
と打った後に、
gnuplot > plot x**2⏎
と打つと、描画範囲が(), ()となる。
⇓
作成したグラフを、パワーポイントやワードなどに張りたいときは、左上のボタンを押してメニューを開き、クリップボードに保存を選択する。
次に、貼り付けたい先(パワーポイントファイルやワードファイル)を選択 (以下ではパワーポイント) し、Ctrl+v
を押す(Ctrlボタンとvボタンを一緒に押す)か、パワーポイントウィンドウ左上の貼り付けボタンを押すと、先ほど作図した図が貼り付けられる。
↓ パワーポイント上にグラフが貼り付けられる
※ 貼り付け方はkeynoteでも同じである。
5. gnuplotの終了 (topに戻る)
gnuplotで作図したグラフウィンドウは、AquaTermのメニューで、”file”-->”Close”選択により閉じる。(もしくはグラフウィンドウの左上の赤ボタンをクリックする)
gnuplotを終了するには、ターミナルにて”exti⏎”と打てば、元のターミナル画面に戻る。
6. 参考資料 (topに戻る)
大竹 敢山, “使いこなすgnuplot” 改訂第2版, テクノプレス, 2014
本昌志著, ” gnuplotの精義―フリーの高機能グラフ作成ツールを使いこなす”
第二版, (株)カットシステム, 2013
gnuplotの初歩 http://graph.pc-physics.com/
gnuplotスクリプトの解説
http://www.ss.scphys.kyoto-u.ac.jp/person/yonezawa/contents/program/gnuplot/index.html
Gnuplot入門http://dsl4.eee.u-ryukyu.ac.jp/DOCS/gnuplot/index.html
他、ネット検索をかけると、使い方等を解説する多くのwebサイトがあります。