デトネーションの基礎と応用に関する研究
パルスデトネーションエンジン(Pulse Detonation Engine:PDE)はデトネーションで燃焼が行われるため、ガスタービンエンジンに比べて理論熱効率が高いという特徴があります。
しかし、PDEの間欠的な排気は、排気エネルギーのタービンによる回収や、ジェットノズルを用いた推進力の取得に対して損失が大きいため、何らかの方法で排気を平滑化する必要があります。
私達が現在考えている実用PDEは図1に示すようなものです。図のように多数本のデトネーション管を束ねることで、排気を平滑化することが可能となり、タービンやノズルでの損失を低減することが可能であると考えています。
図1 実用PDEのイメージ
実用PDEの完成までは、単なる1本のデトネーション管で構成された単純PDEから研究を始め、図2に示す経路をステップバイステップで進みながら技術を確立する必要があります。
現在我々は日の丸で示された辺りを研究中です。
図2 パルスデトネーションエンジン開発の道程
当研究室では主に、デトネーションの伝播および起爆に関する基礎的な研究、実際にPDEを構築して排気干渉やタービン出力特性などを調べる応用的な研究、およびコンピュータシミュレーションを用いた研究を平行して行っています。