- 講義では、Th.4.1(5) の (dn/dtnφX(t)|t=0
= inE(Xn) で右辺を、i-nE(Xn) と
書いていましたが、どちらが正しいですか。
==>講義では、E(Xn)
= i-nE(Xn)(dn/dtn
φX(t)|t=0
と書いたと思いますが、書き間違えたでしょうか。テキストが正しいです。
- |(cos(hX)-1)/h|≦X の理由がわからない。
==> 平均値の定理より 0<θ<1 で
(cos(hX)-1)/h = -X sin(θhX) となるθが存在するからです。
|(exp(ihX)-1)/h|の分子をテーラー展開して絶対値を中に入れると
|(exp(ihX)-1)/h|≦|(exp(|hX|)-1)/|h|| がわかり、
任意の実数 r に対して exp(r)≧r+1 なので、直接 |(exp(ihX)-1)/h|≦|X| を証明できます。
補題4.2(2)の極限操作の変更の所があいまいでわかりません。
==> pdfファイル
- 定理5.11(1)の証明で、ε' は、z - c - ε', z - c + ε' が、
FX の連続点となるもの、と
ありましたが、そういうε'は常に存在するのでしょうか。
==> z - c - ε', z - c + ε'のいずれかが FX の不連続点であることは、
P(|X - z + c| = ε') > 0, すなわち、ε' が、
Y = |X - z + c| の分布関数の不連続点であることと同値です。任意の分布関数に対して、その
連続点の集合は、R (実数全体の集合) で稠密なので、0 にいくらでも近いε' をとることができます。
- 定理5.11(2)の証明で、
「z が FXcの連続点 <==> z/c が FX の連続点」
の所で、c = 0 の場合は、自明ということでしょうか。
==> はい。c = 0 ならば、Xnc≡0 なので、Xnc が c≡0 に分布収束することは
自明です。
- 上の同値式から、Xnc が Xc に分布収束するというところが良くわかりません。
==> Xn が X に分布収束すれば、
z がFXcの連続点のとき、
P(Xnc ≦ z) = P(Xn ≦ z/c)
--> FX(z/c) = FXc(z) となります。
- 擬似乱数は、初期値が毎回同じになるという欠点があった気がしますが...
==> 擬似乱数の初期値は、擬似乱数を利用するプログラムの中で設定するもので、設定を省略すると、
デフォルトの値が設定されるから、同じになるということです。よくある設定の仕方は、プログラム実行時の時刻を利用するもので、時刻が異なれば、異なる初期値を使うことができます。
- 授業は、どこまでされる予定ですか。講義ノートの目次は全てですか。
==> 5章の後配布した目次(8章まで)がすべてです。8章まですべて授業するのは時間的に無理です。
6,7,8章の途中を飛ばしながら授業を進めるか、7章と8章のどちらかを選ぶか考えているところです。
- 例7.2 で「ε1, ..., εn 〜 iid ε,
E(ε) = 0, Var(ε) = σ2」とありますが...
==> ε1, ..., εnの分布が、独立で、確率変数εの
分布と同じという意味です。εの分布として、平均と分散だけを仮定するという
意味です。
- 復習の部分、中心極限定理で、分散の計算のとき、
「E[(χx(X1))2] -
E(χx(X1))2」とありましたが、第二項は
{E(χx(X1))}2 のことですか。
==> はい。