"ただいま読書中"(近況一言報告)1998年3月

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1998.03.31
昨夜、早寝をしたので体調はなんとか回復。布団にもぐって『塗仏』を80ページくらいまで読みましたが、読み続けていると面白くて眠れそうもないので(ふつうは読んでいるうちに眠ってしまうんですが)、諦めて寝ました。


1998.03.30
土曜に研究室の模様替えをして普段使わない筋肉を使ったせいか、体のあちこちが筋肉痛です。日曜は岡山に遊びに来た両親につきあって倉敷のチボリ公園に行って、さらに疲れて帰ってきました。体調が悪い…。
逢坂みえこ『永遠の野原』が16巻で完結。すべてうまく収まって終わりましたね。
『COMIC GON!』第2号。ちゃんと出ましたね。「宇宙戦艦ヤマト」「ゆうひが丘の総理大臣」「のらくろ」「パンク・ポンク」「学研のひみつシリーズ」などなど、今回もネタが満載です。これで450円。買い。この雑誌の対象年齢って、僕らぐらいの世代(30前後くらい)なんかな?『GON!』本誌はもっと若いよね。
京極夏彦『塗仏の宴 宴の支度』購入。今回はさすがに1冊にはまとまらなかったか(笑)。森博嗣の新刊が出る前に読み切れるかな?(無理だな…。)
『クローン羊ドリー』は半分まで読みました。面白いです。学部学生くらいに読ませる発生学の参考文献としても良さそう。


1998.03.27
『プライベート・ゲイ・ライフ』を読み終えました。
昨日、講談社現代新書『失われた化石記録』(J・ウィリアム・ショップ)買いました。コンウェイ=モリスの『カンブリア紀の怪物たち』と同じシリーズです。こういう本を840円で出せるんだから偉いよね>講談社現代新書。あと、夢枕貘のキマイラの新刊『キマイラ縁生変』が出ていたので購入。もう前の話忘れちゃったよ、という人(含む私)のために、これまでのあらすじがついています(笑)。
『Bバージン』の「攻略本」(って何を攻略?)とかいうのが出ていて、下らんと思いつつ、未収録のマンガが載っているというので買ったら、想像以上に下らなくて唖然。どう下らないかというとこういう感じです。
今日は森山さんお勧めの『クローン羊ドリー』購入。あと『パラサイト・イヴ』のマンガ版を買っちゃいました。絵を書いている「しかくの」さんの絵は、すらっとした涼しげな線なので、手術の場面やイヴが暴れる場面もグロくないです。


1998.03.25
卒業式。振袖姿などを見ながら、美しく着飾りたいという欲求について考える。男の子用の「振袖的に華やかな衣装」というのをデザインしたら、儲からないかな?かぶき者風とか。
『プライベート・ゲイ・ライフ』を読み進みつつ、『エンダーのゲーム』を読み始めました。


1998.03.24
山田玲司『Bバージン』全15巻読了しました。コンプレックス抱えた男の子の成長物語。面白く読めました。絵は上手いとは言えませんが、僕は好きです。特に後半の巻の表紙の一枚絵が良い。ただ、主人公が生物オタクという設定は面白いのですが、やはりと言うか何というか、「ガイア」、「エコロジー」、「イルカ」系に行ってしまうというのが、ちょっとアレです。この作者、そのまんまイルカものの『ドルフィン・ブレイン』とか描いているし、今やってる『アガペイズ』でも風水とか言ってるし。まあ良いのですが、下手にアジられると興ざめだから、メッセージ入れるときは上手にやってね、と言っておきましょう。
西炯子『え・れ・が』を読む。同人っぽい。ちょっと苦手かも。絵はきれいだけど、好みではない。
途中まで読んで忘れていた『シリーズ「性を問う」2 性差』を読了。後半の論文はあまり「性差」が中心テーマではないような感じでした。


1998.03.23
『シリーズ「性を問う」5 ゆらぎ』を読了しました。山崎カヲル氏の論文に出てくる「戦略的本質主義」の話が面白い。
古本屋で買い物。しばらく前から探していた実相寺昭雄『星の林に月の舟』を入手しました。「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」「怪奇大作戦」の頃の円谷プロを舞台にした小説です。他には、なぜか買ってなかった『新版・自然界における左と右』『女学者丁々発止!』、そしてマンガを何冊か買いました。
次に本屋で買い物。平凡社ライブラリーの別役実『鳥づくし』、伏見憲明『プライベート・ゲイ・ライフ』、ディック『暗闇のスキャナー』など。
『闇の左手』(ル・グィン)を読了。読みはじめるとすぐ眠くなるので、えらく時間がかかってしまいました。文体が眠気を誘うのかなあ。昔『ゲド戦記』読んだときにもえらく時間がかかったおぼえがあるし。


1998.03.20
『Mac User』は4月号が最終号ですね。来月からは『Mac Life』か『Mac Power』のどちらかを買うことになると思うのですが、どっちが良いのでしょう?最近、立ち読みもしていないから、分からないや。
岩波から『哲学・思想事典』が出ました。特別定価12,500円。
ぱらぱらめくってみて目についた項目と、執筆者を書いてみます:                                    
科学佐々木力
科学革命佐々木力
『科学革命の構造』佐々木力
科学技術倫理村上陽一郎
科学史佐々木力
科学者成定薫
科学社会学成定薫
科学主義安彦一恵
科学的実在論美濃正
科学的リサーチプログラム小林傳司
科学哲学野家啓一
論理実証主義竹尾治一郎
クーン佐々木力
パラダイム佐々木力
ポパー小河原誠
批判的合理主義小河原誠
新科学哲学野家啓一
ファイヤアーベント渡辺博
ラカトシュ小林傳司
生物学廣野喜幸
分子生物学長野敬
遺伝(遺伝子)石館三枝子
進化論斎藤光
進化論的認識論西脇与作
ダーウィン斎藤光
ダーウィン主義松永俊男
社会ダーウィニズム坂野徹
優生学米本昌平
発生溝口元
形態学高橋義人
分類横山輝雄
養老孟司
心身問題坂本百大
複雑系津田一郎
人工生命佐倉統

項目的には充実しているような気がするけど、どうでしょう。僕にとっては、十分使えそうな感じです。めくっているだけでも楽しいし。
『シリーズ「性を問う」5 ゆらぎ』を購入。
『鉄道とコンピュータ』読了。僕は鉄道マニアではまったくないけど、この本は面白かった。特にダイヤ編成の話とか、ダイヤが乱れた時の対処の仕方とか。要するに鉄道という巨大システムを安全に効率的に動かす方法論の話です。別にコンピュータとからめなくてもこの辺の話は面白そう。何か良い本はないかな。


1998.03.19
というわけで、『墨攻』(森秀樹&酒見賢一)全11巻を読了。ラストはなかなか感動的でした。
『Bバージン』の続きを買いに寄った近所の古本屋で、『華麗なる幻想』(福島正実編)というSFのアンソロジーを見つけて購入。「フェッセンデンの宇宙」なんかが載っています。


1998.03.18
昨日は『脳天気教養図鑑』(唐沢商会)を買って読了。古本の話が面白い。他に鵜飼哲『償いのアルケオロジー』を購入。
1か月ほど前から読んでいた曽田正人『シャカリキ!』全18巻をようやく読了。スポーツマンガの王道をいく傑作でした。――「お前には、絶対、負けへん!」――。熱いです。熱血です。もっと続けられるところを、きれいに余韻を残して終わっているのも良かった。
最近、寝る前に『Bバージン』『墨攻』を読んでいるのですが、面白くてつい夜更かししてしまいます。最近マンガづいているなあ、近所に古本屋ができたのがいけないんでしょう、きっと。


1998.03.16
日曜日、つれの強い希望により、『銀河鉄道999』の新作を観に行きました。ストーリーは映画というより、テレビ番組の2回分ぐらいを上映した、というような感じでした。最後は「END」じゃなくて「つづく」とすべきですね。絵はそれなりにきれい、だけど、999号はちょっとハイテクっぽくなりすぎ。もっと重厚に動いて欲しかった。あと主題歌をアルフィーに歌わせるのはやめて欲しかった。
映画のあと本屋に寄って、かわぐちかいじ『EAGLE』1巻、文庫化された佐野洋子『嘘ばっか』『SFスナイパー』などを買いました。『EAGLE』はアメリカ大統領選挙の話で、いかにもかわぐちかいじ、というマンガです。あとは家に帰って、S嬢から借りている渡辺多恵子『はじめちゃんが一番!』などを読みながらごろごろ。グイン・サーガ外伝『鬼面の塔』も読了。シルヴィア救出編はまだ続くんですね。
今日は電車で『嘘ばっか』を読了。佐野洋子、さすがです。うまいです。


1998.03.14
『記号学の基礎理論』(ジョン・ディーリー、法政大学出版局)は、複雑怪奇な日本語についていけずに挫折。こういう無茶な文章を読みこなせる人って、どういう人なんでしょう。代わりにと言っては何だけど、エーコの『記号論入門』を読み始めています。
春休みでいくらか余裕ができたので、懸案の"The Shape of Life"を読み始めています。ウニの進化発生学研究者 R. A. Raff の書いた「発生学+進化学」という新しい学問領域の本です。この本、なぜか第1章がいきなり南極の話から始まります。大変な苦労をしてコウテイペンギンの卵を採集した探検隊の話です。彼等がなぜペンギンの卵に興味を持ったのかと言うと、彼等はヘッケルの「生物発生原則」を信じていて、当時、現生種の中ではもっとも「原始的」な鳥類であると考えられていたペンギンの胚を調べることで、爬虫類から鳥類への進化の様子を調べることができると考えていたのだそうです。面白い話ですね。
永野のりこ『GOD SAVE THE すげこまくん』12巻読了。


1998.03.13
『ダ・ヴィンチ』から『1億人の漫画連鎖(コミック・リンク)』というムックが出ていました。『ダ・ヴィンチ』本誌は、昔は買っていたのですが、作家ミーハー的なノリが嫌になって、最近は買っていません。でもこのムックは良いです。先に出た毎日新聞社の『みんなのマンガ ’98コミックランキング』なんかより体感5000倍くらい良い。マニアというわけではないが、生活の一部としてマンガを楽しんでいる普通の読者たちが、何か面白いマンガないかな、と思ったときに見る、そういう本としてとても上手に作られていると思います。
グイン・サーガ外伝『鬼面の塔』(栗本薫)を購入。
古本屋で『墨攻』を見つけました。昔、雑誌で途中まで読んでいたのですが、続きを読みたくなって購入。『ムカデ戦旗』も良いよね。
『すげこま』11巻をようやく読み終えました。最近、けっこう読むのがつらい。次は12巻。


1998.03.11
古本屋で買った山田玲司の『Bバージン』を3巻の途中まで読みました。絵柄とタイトルからよくあるラブコメ?と思って敬遠してたんですけど、意外に面白いです。いや、読んでみたら実際、よくあるラブコメなんですけどね(^-^)。主人公が生物オタクで、それがばれたら女にもてないと思い込んでいて、姉妹から手ほどきを受けて必死に「かっこいい男」を演じるんだけど…、というお話。80年代後半から90年代初め頃の軽薄マニュアル文化の戯画として秀逸です。この作者、僕と同世代、というか生年月日が3日しか違わないんだよね(笑)。
永野のりこ『GOD SAVE THE すげこまくん』12巻を購入。まだぱらぱらと眺めただけです(大体まだ11巻を読み終わってないし)が、これが最終巻なのかな?永野さんがヤンマガで描くということ自体、最初は意外だったけど、けっこう続きましたね。
新刊棚を見るとグイン・サーガ外伝『鬼面の塔』(栗本薫)が出ていました。西条では入荷は明日かな。


1998.03.10
『ドラゴン・ヘッド』6巻『カイジ』7巻を読みましたが、どちらも1エピソードでずいぶん引っぱるなー、という感想です。『カイジ』は「ジャンケン」の頃の方が面白かったな…。
『比較サベツ論』(柴谷篤弘)を読了。独特の論理の筋道と独特の文体で、消化するのが大変な本でした。読み終わっても、いま一つ筋道がつかみきれていません。柴谷さんの以前の著書(『反差別論』や『科学批判から差別批判へ』)も読んだほうが良いのだろうか?


1998.03.09
日曜日は古本屋でマンガを購入。石ノ森章太郎で中公文庫版『仮面ライダー』、同じく『ロボット刑事』、リュウ連載の『幻魔大戦』、あとはとり・みきとか山田玲司とか松本充代とか石川賢とか塀内夏子とか、まあ色々と。
『クマグスのミナカテラ』を読みましたが、これ未完だったのね(;_;)。続きは出ないのかなあ…。こんなとこで止められると精神衛生に良くない。
今日は田島正樹『哲学史の読み方』、富井規雄ほか『鉄道とコンピュータ』を購入。マンガの新刊は『ドラゴン・ヘッド』6巻『カイジ』7巻


1998.03.07
『BASTARD』19巻(萩原一至)が出ていたので、買って読んだのですが、これがまた全然つまらない。期待はしていなかったけど、ここまで堕ちるかなあ、という感じです。はぁ。
『ジョジョの奇妙な冒険』57巻(荒木飛呂彦)を購入。僕はジョジョについては、今は中弛みしてるけどそのうちまた物凄く面白くなるんじゃないか、っていう根拠の無い期待をずーっと持ち続けているんだけど、その期待は裏切られ続けてはや何年。といってもジョジョの場合は「極上」が「上」に落ちたという位で、許せるレベルをキープし続けているから、『BASTARD』なんかとは全然違うんですけどね。
石ノ森章太郎の選集(メディア・ファクトリー?)の出版が始まったらしいので、とりあえず今月発売分の中から『怪人同盟』を買ってみました。今後の刊行予定が載っているかなと思ったんだけど、見当たりませんでした。


1998.03.05
昨夜は『決戦前夜』(金子達仁)を読みました。サッカー・ワールドカップ予選の日本代表チームを描いたノンフィクションで、川口と中田の二人を軸に、代表チームの悪戦苦闘を描いています。
新潮文庫から『クマグスのミナカテラ』(山村基毅&内田春菊)が出ていたので、買いました。


1998.03.04
鶴田謙二の『Eternal』4700円也を衝動買い。生協に1冊だけ置いてあったもので、つい…。何の意味があるのか知らんが、箱にシリアルナンバーが入ってる。そんなもの入れなくて良いから安くして>講談社。
AERA MOOK『生命科学がわかる。』を買いました。発生の分野は東工大の西田さん(僕の先輩です)と、阪大の近藤先生が登場。あと鍋島陽一先生が老化の話を書いています。
他に『まんが秘宝・まんがチャンピオンまつり』『決戦前夜』(金子達仁)などを買いました。


1998.03.03
渡辺多恵子『風光る』1巻を読みました。新撰組の話です。でも渡辺多恵子の絵では、沖田はまだ良いとしても、他の隊士たちが可愛らしすぎて(^_^;、違和感があるなあ。
スタニスワフ・レム『虚数』を購入。「架空の書物の序文集」だそうです。


1998.03.02
土曜日、『比較サベツ論』(柴谷篤弘)、『闇の左手』(アーシュラ・K・ル=グイン)を読み始めました。どちらもまだ3割くらい。『闇の左手』は、さっと読み飛ばすことのできない種類の小説ですね。夜、コンビニで『MONSTER』の新刊を見つけたので購入。
日曜日、前に古本屋で買ってまだ読んでいなかった『アンバランス・トーキョー』(内田美奈子)を読みました。やっぱり昔の内田美奈子の絵って、良いなあ。人物は他の作品と同じ顔(笑)なんですけど(性格も似てるな)。バイオ・ロボット「ケチャップ」のキャラが秀逸です。あとは本屋で中島梓の『新版・小説道場4』、ネット上の一部で評価の高い『ブギー・ポップは笑わない』(上遠野浩平)を購入しました。『小説道場』中の「新・やおいゲリラ宣言」では元祖ヤオイ作家の中島先生が、近頃のヤオイ者たちに説教してます(笑)。
今日は『身体の未来』(巽孝之監修)を購入。もしかして、身体論って流行っているのかな?


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