■スタッフ

教 授  浦邉 幸夫 Yukio Urabe PT, PhD, MA (経済学),JASA-AT(マスター)  スポーツ医科学、スポーツリハビリテーション学、スポーツ理学療法学、健康増進科学、産学連携研究
助 教  前田 慶明 Noriaki Maeda PT,PhD
 

■研究テーマ・研究内容

 スポーツ医学研究から得られた知見が、一般のかたがたの健康増進に広く応用されています。

 長命のみではQOLの保全は困難で、健康長寿のためには、生活の中にいかに「運動」を組み込んで行くかが問われます。

 生活の中で行っている運動は、その後の人生に必ず影響を与えます。

 スポーツ医学では競技スポーツにみられるように、「強く、高く、遠く、速く、美しく」という身体の極限にまで迫るような負荷が、身体に与える影響を研究しなければなりません。そして、その結果間違った動きやトレーニングを行うと、身体に故障やケガ(スポーツ外傷やスポーツ障害)を起こしてしまいます。その、治療やリハビリテーションが私達の研究室の大きなテーマでした。

 しかしながら、ここにきてやはりスポーツ外傷・障害のリスクを回避する「予防」に研究の視点がシフトしております。「ケガをしない身体づくり」や「ケガをしないで競技力が高まる動き」があるのなら、その解明は重要な課題になります。

 膝関節前十字靱帯(ACL)損傷の予防、足関節捻挫の再発予防、腰痛の予防、肩関節障害の予防などに取り組んできました。

 このような研究を続けることで、スポーツを行うときにケガをしない安全な動きが、実は一般のかたがたの健康増進のための普遍的な動きにも通じることが、徐々にわかってきました。

 その一例が、「外反母趾」の研究です。高齢女性で進行した外反母趾をみることがありますが、実は中学生ころから徐々に悪化し始めるのです。産学連携研究の成果物として「外反母趾対策靴下」を製作しましたが、足袋構造で母趾と他の足趾を分離することで立位バランスが良くなることが分かりました。これは、スポーツ選手では母趾での踏ん張りやける力の増加にもつながりました。結果として、スポーツ選手のみならず、中・高齢者に研究成果が役立った例といえるでしょう。

 このような成果物の研究は、産学連携研究として進展し、広島大学の知的財産(特許権)として認められています。

 研究室には多くの大学院生が日夜研究室内の研究に加え、フィールドワークを行っています。スポーツ現場のサポートのみでなく、東北の震災の復興のお手伝いも進めています。修士論文では研究デザインの完成と目的なあった測定を実施し、博士論文で学位取得者はIFの高い英語論文を提出すべく総合的に深い知識の研鑚を進めています。研究室が発足して10年となりますが、OBを含めて各地でスポーツを始めさまざまな分野で活躍する人たちが増えてきました。

      これまでの主な研究テーマ

           1.     膝ACL損傷予防研究(文部科学省科学研究費、他)

           2.     足関節捻挫再発予防研究

           3.     腰痛予防研究

           4.     投球障害の予防

           5.     スポーツ選手に対するアスレティックトレーナーサービスシステムの構築

           6.     新しい体幹伸展運動装置の開発(運動器具、運動用具、サポーター、コルセットなど、産学連携研究)

           7.     足部装着物(靴下)による転倒予防研究(産学連携研究)
                                       

■担当授業(学部・大学院)

学部教育
教授 担当
(医学部保健学科理学療法学専攻)運動系理学療法学および実習、機能診断学および実習、スポーツ外傷理学療法学総論および各論、スポーツ外傷理学療法学実習、臨床実習、教養ゼミ
(集中講義)トレーニング科学、コンディショニング科学
(教養教育)健康スポーツ科学

大学院教育
教授 担当
(博士課程前期)スポーツリハビリテーション学特論、スポーツリハビリテーション学特別演習、スポーツリハビリテーション学特別研究、実験研究法特論
(博士課程後期)スポーツリハビリテーション学特講、スポーツリハビリテーション学特講演習、心身機能生活制御科学特別研究

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