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カタリエヌモノ

** 2010.12の カタリエヌモノ **

 ++ 10.12.01 (wed) ++ 



私はどうしてこんなにも多くの対象に愛着を形成してしまうのだろうと思います。

その反動で,必死で無関心なフリをしなければなりません。

もっとどうしようもない育て方をしてくれたら良かったのにと感じることすらあります。

 ++ 10.12.02 (thu) ++ 



ゼミ生達は私のしごきに耐え,本当に成長しています。
ゼミの時や私と話すときはしっかりとした思考をするようになってきています。

ただ一方で,それ以外の授業や日常生活でも同じようにやってくれているのかは疑問です。
全く影響を及ぼしていないとは思いませんが,あまり意識的に私の教えを活用しようとしているとも思えません。
おそらく,別の思考パターンとなってしまっているような気がします。

卒業するまでに,ゼミで鍛えた物事の見方や考え方は広く応用可能だと教えなければいけないのかも知れません。

 ++ 10.12.03 (fri) ++ 



心理学について学べば学ぶほど,講義で話したいおもしろい話が増え,困る。

 ++ 10.12.04 (sat) ++ 



ゼミ生には自分の興味に沿ったテーマを選ばせています。

そのおかげで,私も指導を通して広く心理学を学び直すことができています。

 ++ 10.12.06 (mon) ++ 



自分の研究を進めていく上で, 自分の専門である言語心理学を突き詰めていきたいという思いと,
心理学を広く学ぶことで新たな発想が生まれそうだという予感とが
葛藤する日々です。

自分の指導する学生に
言語を対象とした研究をして欲しいという思いと,
自信の興味の赴くままにテーマ設定をし,私を振り回して欲しいという思いとが
葛藤する日々です。

 ++ 10.12.07 (tue) ++ 



多くの学生にとっての「子どもが好き」は
「子ども(が遊んでくれること)が好き」であって,
「子ども(を楽しませること)が好き」ではない。

 ++ 10.12.08 (wed) ++ 



卒論(その2)が書き上がりました。

「自閉症児の三項関係の成立過程:シャボン玉を用いた介入の効果の検討」

自閉症児は「心の理論」の獲得が困難であるといわれるが,その前提となる三項関係の成立のための介入実践とその効果評価を行った。具体的には,自閉症児と介入者がシャボン玉という対象に対する共同注意を行うため,自閉症児の注意にあわせるペースで声をかけたり,視線を合わせをしながらシャボン玉遊びをした。障害の程度が重度,中度,軽度の自閉症児を対象に介入を行った結果,介入を重ねるにしたがい,全ての対象児で人への関心を示す行動の頻度が増加する傾向が認められた。また,特に軽度の対象児に関しては,介入者との間で互いの意図を確認する行動も頻繁に見られるようになった。

 ++ 10.12.09 (thu) ++ 



福岡大学
−−−−−−−−

明日より上京します。
そのため,週末の更新をお休みします。

次回更新は13日(月)です。

 ++ 10.12.13 (mon) ++ 



我々研究者はこれまで保育や教育の現場を理解するよう言われてきました。

しかし,早晩そういう時代は終わると思います。
つまり,今時現場を理解しようとしない研究者などいないからです。(*1)

そして,今度は立場を逆転させなければいけません。
我々研究者が歩み寄ったのですから,現場の方にも歩み寄ってもらわなければいけません。

それが礼儀というものでしょう。

今度は現場の方々に研究を理解してもらいます。
「現場」という免罪符で個人のエゴを子ども達に押しつけるのはやめてもらいます。(*2)

現場の方々は,保育や教育に向けての情熱を声高らかにうたわれます。
しかし,そもそも情熱なしに保育や教育はできないはずです。
なぜそんなことをことさらに強調されるのか理解に苦しみます。

情熱は最低条件です。
その上で,子どものための最善の利益とは何かを冷静に,科学的に考え,行動できる保育者や教育者こそが必要だと私は考えています。

そして,私はそういう保育者や教育者を現場に出していかなければならないと考えています。

−−−−−−−−
(*1)そういう輩のほとんどは職など得られず,生き残ってはいません。
(*2)もちろん,こういう方々だけではないのは私も良く知っています。が,こういう方が多いのも事実です。

 ++ 10.12.14 (tue) ++ 



小学校の先生は児童に
「なぜ勉強しなければならないのか」
を問われたら負けだと思います。

小学校の先生は児童に
「わかることが楽しいから勉強したい」
と思わせられなければ負けだと思います。

 ++ 10.12.15 (wed) ++ 



文句をたれるのは好きではないが,文句をたれずにはいられない環境にいるのが辛い。

 ++ 10.12.16 (thu) ++ 



卒論生が五月雨式に,研究の相談や,草稿のチェックの依頼に来ます。

集中的に来てくれると良いのですが,ある程度進むと安心し,2,3週間してまたやってきます。
しかも,学生は入れ替わり立ち替わりやってくるので,すばやく頭を切り換え,対応しなければなりません。

どの研究もそれなりにまともなものなので,片手間には対応できません。
なので,この歳になって,現在の実力の数段上の頭の回転の速さを求められています(涙)。

 ++ 10.12.17 (fri) ++ 



バカの1つ覚えのようにきれい事を言い,勝ち誇ってみせる輩ほど滑稽なものはないが,
彼らを笑ったところで,彼らはなぜ笑われているのかすら気付くことはなく,
「愚かだな」と心痛める側だけが,ネガティブな感情を抱かされる。

 ++ 10.12.18 (sat) ++ 



マンションの郵便受の隣にチラシを捨てるゴミ箱を設置して欲しい。

 ++ 10.12.20 (mon) ++ 



「先生」になりたいのではなく,
「先生ごっこ」がしたいだけである,
ということに気付いていない学生が相当数いる。

 ++ 10.12.21 (tue) ++ 



私は思考停止している人間が嫌い。

 ++ 10.12.22 (wed) ++ 



本日夕方より上京いたします。

これにて本年の更新は最後です。
今年一年お付き合い頂き,ありがとうございました。
来年もごひいきにお願いいたします。

次回更新は,6日(木)の予定です。

それでは皆様,良いお年を。

  次の月へ


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