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カタリエヌモノ

** 2011.08の カタリエヌモノ **

 ++ 11.08.01 (mon) ++ 



年をとると「私はバカです,ごめんなさい」と言わせてもらえなくなる。

個人的には,バカは一生バカなので,ずっと謝っていたい。
けれど,責任が出てくると「バカだから出来ませんでした」とは言えなくなる。

でも,専門外のことをはじめた直後は,出来なくて当然だと扱われる。
色々な人に頭を下げながら,素直に学んでいける時間がすごく楽しい。

 ++ 11.08.04 (thu) ++ 



幸福は皆に分けるもの。
不幸は独りで飲み込むもの。

 ++ 11.08.09 (tue) ++ 



前期の成績処理が終わりました。
#延べ244名分の成績を付けました。

愛教に異動して初の評価活動でした。
どのあたりを到達目標に,どのような評価方法をとるべきか悩みました。

演習系の授業に関しては,評価観点が少し過剰だった気がします。
つまり,冗長な情報まで収集してしまったということです。
特に問題はないのですが,効率性を考えると,後期からは簡素化しても良いかもしれません。

講義系の授業に関しては,少し反省点があります。
有意味学習(≒意味づけながらの学び)をもう少し促進したかったということです。
基本,学生は機械学習(≒丸暗記型の学び)で試験対策をする傾向にはあると思います。
しかし,私は心理学は理屈の学問だと思っていますし,初回の講義等でもそう説明しています。
それにもかかわらず,期末試験の心のメカニズムについて問う設問の正答率が期待したほどではありませんでした。

後期はさらに積極的に有意味学習を促すように心がけようと思います。

 ++ 11.08.11 (thu) ++ 



昔よりも自分の氏名に嫌悪感を抱かなくなりました。

おそらく,以前よりも自分の名前を目にする機会が増えたことのよる単純接触効果だと思います。
あるいは,皆様からメールやメッセをいただけた時の喜びが誤帰属されているのかもしれません。

この歳になってようやく自分に付与された記号を受け入れられるようになってきて良かったです。

 ++ 11.08.17 (wed) ++ 



「カタリエヌモノ」を更新しないのは,ネタがないからではない。

 ++ 11.08.18 (thu) ++ 



若い頃は,怠けないよう自分に刺激を与え続けるために都会に住むべきだと思っていました。
しかし最近は,私のように自分の気持ちを追い込みがちな人間は,無防備でいることに疑問を感じさせない田舎にいた方が幸せに暮らせる気がしてきました。

 ++ 11.08.23 (tue) ++ 



「カタリエヌモノ」の更新ペースを少し戻そうと思います。

ネタ帳の6,7割はUpできない「黒い言葉」ですが,残りの3,4割を出来るだけUpしていこうと思います。

 ++ 11.08.24 (wed) ++ 



オンラインパフォーマー:
 ミュージシャン,ピアニスト,俳優,ダンサー,アナウンサー,テレビタレント,スポーツ選手,等

オフラインパフォーマー:
 画家,写真家,彫刻家,小説家,エッセイスト,新聞記者,プログラマー,建築家,等

私はオンラインパフォーマンスが苦手。
それだけに,オンラインパフォーマーに憧れる。

では,研究者は?

学会発表はオンラインパフォーマンス。
論文執筆はオフラインパフォーマンス。

私は研究者としての仕事の中でもオフラインパフォーマンスの方が好き。

大学教員の講義はオンラインパフォーマンス。
いつまでたっても講義は好きになれない。

 ++ 11.08.25 (thu) ++ 



久しぶりに
「エレガントな実験を組んでみたい」
という思いが沸いてきています。

「やっぱり私は実験屋なんだな」
と感じます。

 ++ 11.08.26 (fri) ++ 



写真をやると,こだわるべきことは死ぬほどでてきます。

カメラやレンズなどの機材にこだわる人は多くいます。
フィルム,現像液,印画紙などもこだわるべき対象でしょう。
撮影や現像の仕方もこだわりはじめたら奥の深いものだともいます。

ただ,私はそれらにはあまり興味がないようです。

もちろん,このサイトを以前からご覧になっている方は私がカメラに求める条件等を書いていたことを覚えていらっしゃるかもしれません。
しかし,それらも全ては,「カメラがなければ写真は撮れない」といった程度の問題だとも言えます。

私の場合,伝えたいと思った「見たもの」「感じたこと」をいかに表現するかが問題なんだとも思います。
そのための手段として,必要十分な道具や技術があればよいとしか思っていないようです。

ただ,「もっとうまく伝えたい」という欲求は強くなっています。
その為の工夫はしようと考え始めています。

 ++ 11.08.27 (sat) ++ 



私は人を撮るのは好きではありません。
というより,複雑すぎてうまく撮れないから怖いのです。

 ++ 11.08.29 (mon) ++ 



人は撮りたくありませんが,人の仕草は撮ってみたくなってきました。

 ++ 11.08.30 (tue) ++ 



私はプロなので,自分の書いた論文の良し悪しぐらいは判断できます。
でも,素人なので,自分の撮った写真の良し悪しが判断できません。

 ++ 11.08.31 (wed) ++ 



今も昔も,院生やポスドクは厳しい状況におかれています。

研究者を目指す人間には奇特な者が多く,それも合いまって,院生たちの状況は悲哀に満ちた少し滑稽な形で描写されることが多いように思えます。
自分が院生だった頃は,自分が変人であることに自覚的だったこともあり,自嘲気味に自分を語ることもありました。
また,自分のような院生の惨状を他の人が描写してくれることは,未来が見えない自分の共感者を得たような気にもなっていました。

なので,何とか研究者として生計をたてられるようになった今も,院生時代を懐かしみ,Twitterなどで院生達の生活を知るのは楽しいですし,それを紹介するのも彼らの共感者を増やすことになると思ってやっています。

ただ,全ての院生達が皆同じような思いだったのか,あるいは,今の院生達も私と同じように感じているのか,疑問に思うこともあります。
研究者になろうかという人間なので,自分を客観視するくらいの余裕は持って欲しいとも思います。
ただ,世の中にはそういう余裕がなくなってしまった院生もいるんじゃないかと思うと,安全な場所から好き勝手なことを言うのも大概にしておくべきなのかなとも思えます。

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