TOPカタリエヌモノ書庫


カタリエヌモノ

** 2016.12の カタリエヌモノ **

 ++ 16.12.01 (thu) ++ 



昨今,心理学界隈では実験等の再現性が話題となっています。
私も今年の学部3年の授業で4つの研究を追試してみました。

結果としては,きちんとした再現は出来ませんでした。

2つの研究については完全な追試をすること自体が困難で,
・論文に細かな手順が書かれていなかった
・元論文は高校生が対象だが授業なので大学生でやることにした
といったあたりが問題だったろうと思います。

残り2つについては,
・効果の小さい条件を追試してみたけど再現されなかった
・実験参加者と条件との組み合わせで効果の現れ方が違う可能性が示された
といった所でした。

よく言われることですが,こういったデータを蓄積し,共有するシステムがあったら良いなと感じました。

 ++ 16.12.05 (mon) ++ 



私は論文を書くのが好きなので,
書くことだけに専念できるなら,
ゴーストライターを生業にしろと言われても,
やりかねない(笑)。

 ++ 16.12.06 (tue) ++ 



自らに与えられたもので,
自分にとって過剰なものは
社会に還元していく。

 ++ 16.12.08 (thu) ++ 



いつも前進できるとは限らない
前進できるときにできるだけ前に進めばよい。

 ++ 16.12.12 (mon) ++ 



高い建物の窓から景色を眺めたときとかに
世界が遠くまで繋がっていることを感じると
自分のいる空間や
周りの人たちとの関係が
とても局所的なものに思えて
恐怖に似た所在なさを感じることがある。

 ++ 16.12.13 (tue) ++ 



人は人,自分は自分。

でも,他の研究室はどこもすごいと思ってしまう。

 ++ 16.12.14 (wed) ++ 



論文の書き方等,研究にまつわる事柄には複数のやり方があることが多い。

そのため,研究者としてトレーニングを受ける初期では,
 何をすべきか
より,
 何をしてはならないか
を覚えることが主だったりする。

研究者としてのセンスの1つは,少数の指摘から素早く適切な振る舞いを見つけ出すことだと思う。
それがない場合,できるだけ指摘を受ける機会を増やすよりないし,通常それが当たり前。

 ++ 16.12.15 (thu) ++ 



多数派に迎合しないというポリシーは
孤独を連れてくる。

 ++ 16.12.19 (mon) ++ 



専門家として
専門性を求められたい。

 ++ 16.12.20 (tue) ++ 



資格免許のためのカリキュラムの中では
講義でおさえておくべき内容が決まっているので,
最先端の内容を扱う機会は限られる。

 ++ 16.12.21 (wed) ++ 



私の専門性を生かす仕事をください。

 ++ 16.12.22 (thu) ++ 



論文を投稿しました。

本年度前期に行った心理学方法論C(*1)の成果です。

−−−−−−−−
(*1)「16.12.01」参照。

 ++ 16.12.26 (mon) ++ 



研究指導のやり方にはおそらく3種類あります。

答えを教える
やり方を教える
誤りを指摘する

答えを教えるのは最も容易です。
ただ,個別の事例でそれをやるのは最も愚です。
最終的な手段だといえます。

やり方を教えるのは講義などでも行われます。
例えば「論文の構成は入れ子構造になっている」といったことを教えることがこれに当たります。
いかにわかりやすく,整理して学生に伝えられるかは教員の力量を測る1つの指標だと考えられます。

誤りを指摘するのは,学生に考える余地を最も与える方法です。
どうすべきか教えてしまった方が楽なことも多々あります。
ただ,学生自らがコツを掴むことを期待して,辛抱強く指摘し続ける必要があります。

 ++ 16.12.27 (tue) ++ 



本年の更新は今日までといたします。
今年も1年,ありがとうございました。
皆様,良いお年をお迎えください。
#次回更新は4日あたりだと思います。

  次の月へ


TOPカタリエヌモノ書庫