軽量ホイールで臨む

ツール・ド・由宇参戦記 パート2




軽量ホイール作成計画

 久々に自転車に手を加えてから、クリンチャーのホイールを練習でもレースでも付けっ放しで使っていましたが、登りの多いコースや 一発勝負用に軽いホイールが欲しくなり、軽量ホイールの作成に取り掛かりました。ちょうど良く、家に未使用のコルサCXが2本置いてあっ たのでこれを使って、チューブラーのホイールを作ることにしました。
 ハブは、今、使っているいるアメリカンクラシックのハブが軽くて、値段も比較的安いことから、これに決定。 後は、軽量のリムを探せば、かなり軽いホイールが組めるはずです。手近な部品でどれだけ実用的なホイールが組めるでしょうか?
 と、いうわけで、行きつけのミツナガサイクルズに行ってリムの物色を始めたのですが、最近チューブラーホイールが流行らないためか、 手ごろな値段で軽いホイールが意外にない(金に糸目をつけなければもちろんあるが、それは今回意図していることと違う)。店の在庫を漁っていると、在りました。マビック のGEL280。一時期、一発勝負用に一部(私の周り)でもてはやされた軽量リム(ちなみにとっくの昔に製造中止。欲しい人はショップの 在庫を漁ってください。)これを格安で売っていただきました。
 ハブ、リムが決定して、残すはスプロケット。ここは他の部品が安くあがったこともあり、ちょっと奮発してTNIのレーシングカセットを 購入しました。アルミを削り出して作られたスプロケットで、重量は12〜25Tでわずか113g。マニアが見たら涙を流して喜びそうな 部品なのです。

完成!


(左)フロントホイール。台所の秤にかけて重さを測ったところ、660gでした(クイックリリース含む。タイヤ含まず。)。 かなり軽く仕上がったといえるでしょう。スポークは軽量化のためラジアル組み(スポーク同士が交差しない組み方)にしてあります。
(右)リアホイール。こちらは耐久力を重視してバイアス組み(スポーク同士が交差する)です。重さはスプロケットを外した状態で850g。 スプロケットを付けても、どうにか1,000gを切っています。

Fハブアメリカンクラシック マイクロ6868g
Rハブアメリカンクラシック HH−220220g
リムマビックGEL280280g
スプロケットTNIレーシングカセット12-25T113g
タイヤビットリアコルサCX270g
  


ツール・ド・由宇で実戦投入

 ツール・ド・由宇(山口県由宇町)には昨年再開されてから2年続けての出場になります。昨年、土日だけの練習で、まずまずの成績を収めたので、今年は ちゃんと練習して去年を上回る成績を、と思ったのですが土日に仕事が入ったりして、十分な時間が取れませんでした。調整不足を取り戻 すため、仕事から帰ってローラー台を回しても結局、納得できる状態には出来ませんでした。
 本人が納得するか否かに関係なく、レースはやってきます。軽量ホイール組んで、去年より遅かったら、言い訳できない・・・。 不安だらけでスタート地点へ。今回はチームの精鋭部隊3名も参加していて、これもかなりのプレッシャーになっていました(このうちの2名が自分よ り早いことは既に証明済み)。  去年は出走順に数名ずつの集団でスタートしたのですが、今年からは年齢別に40名くらいの一斉スタートになっていました。
 号砲と同時に速そうな人たちが飛び出してゆきます。いつものことなので、それは無視して自分のペースで登ります。実は2日前に 試走に来ていて、コースレイアウトはかなり正確に頭に入っていました(軽量ホイールにコースの下見と、練習以外でできる努力はすべ てしたわけですな)。
 ペース配分に気をつけながら、最後の急勾配の前でタイムを見ると目標をわずかに上回っていました。「これはっ!」と思って、勢いをつけて 最後の坂に突入。ところが坂を上り始めてすぐに、アップアップの状態になってしまいました。去年はここで何名か追い抜いたのに、今年は次々 抜かれる始末。それでも無い力を振り絞って、ゴールラインを通過。通過直後に見たストップウォッチが昨年のタイム(34分50秒台)を 切っていたので、昨年よりは早いはず・・・。
 表彰式の後、自分のタイムを確認すると、34分19秒。やっぱり去年より早い!ところが、どうしたことか順位は昨年の32位から42位まで大きく後退。 出場者の増加とともに、レベルも上っていたようです。昨年のタイムを上回って、まだ行けるぞと思ったのと同時に、順位を下げたのが 少し残念で、複雑な気持ちでした。