脳梗塞後の脳ダメージを救済する物質発見


 本学医学部解剖学講座分子細胞生物学分野の今泉和則教授と金本聡自博士らのグループは大阪大学医学系研究科精神医学講座の工藤喬准教授との共同研究により脳梗塞後に起こる神経細胞死を軽減し、脳梗塞の症状を緩和する物質を見つけ出した。本研究成果は11月30日付け英国科学雑誌Cell Death & Differentiation(Nature Publishing Group)の電子版で発表された。発見した物質は、細胞内の不良タンパク質を修復する分子シャペロンを増やす化合物(BIX, BiP Inducer X)で、この物質をマウスに投与しておくと脳梗塞を起こした際の脳のダメージが大幅に軽減できた。不良タンパク質が蓄積することで起こる病気にはアルツハイマー病、パーキンソン病などの神経変性疾患や、糖尿病などが知られておりこれら疾患の治療にも応用が期待される(2007年12月1日 読売新聞、12月3日 日本経済新聞、12月9日 宮崎日日新聞に掲載)。






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