分子細胞情報学セミナー
◎平成23年1月21日(金) 17:00~18:00
「ニューロプシン神経機能の多様性」
塩坂 貞夫 教授 (奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス研究科)
【要旨】
なぜ人間は人間らしいのかという問題は、なぜ統合失調症は人間にのみ見られるのだろうかと言う問題と密接に関わっているようだ。私たちはほ乳類のワーキングメモリーを司るプロテアーゼ分子ニューロプシンの解析を行ってきた。比較遺伝学の解析からニューロプシンのスプライスフォームタイプ2はヒトにのみ見られることが明らかと成っている。この分子のほ乳類認知機能への関わりについて神経生理学による解析結果をご紹介し、さらに双極障害、統合失調症への関わりについて仮説を含め、ご紹介してご批判を仰ぎたい。