分子細胞情報学セミナー
◎平成23年2月28日(月) 17:00~18:00
「小胞体のタンパク質分解系ERADの破綻とアルツハイマー病」
金子 雅幸 博士 (千葉科学大学 薬学部 薬理学教室)
【要旨】
小胞体ストレスは近年、神経変性疾患の発症に関与することが報告されている。私たちは、小胞体ストレス防御機構である小胞体のタンパク質分解系ERADに関わる数種の新規ヒト遺伝子を単離・同定した。その一つユビキチンリガーゼHRD1が、APP(アルツハイマー病原因タンパク質Aβの前駆体)を分解促進することによりAβの産生を抑制することや、アルツハイマー病患者死後脳で減少していることを見出したので紹介したい。