分子細胞情報学セミナー
◎平成24年7月10日(火) 15:30~16:30
「アルツハイマー病Aβ蓄積量を規定するKinesin Light Chain1スプライシングバリアントの同定」
森原 剛史 先生 (大阪大学大学院医学系研究科精神医学教室 講師)
【要旨】
我々はヒトGenome Wide Association Study(GWAS)が直面している困難を避ける新たな研究方法として、モデルマウスを用いたトランスクリプトミクス解析を行いアルツハイマー病(AD)の中心病理であるAβの蓄積量を規定する因子としてKinesin light chain1(Klc1)の特定バリアントを同定した。この発見はマウスゲノム解析、ヒト脳の発現解析と培養細胞実験でも指示された。Aβ病理の結果と考えられていた細胞内輸送障害が、ADの原因でもあることが示された。