分子細胞情報学セミナー
◎平成29年4月18日(火) 16:30~18:00 総合研究棟7F 共同セミナー室(701号室)
「大腸菌のS2Pファミリー膜内切断プロテアーゼRsePによる特異的基質認識機構」
秋山 芳展 先生
(京都大学 ウイルス・再生医科学研究所 生体膜システム分野 教授
)
【要旨】
近年、脂質二重層内部で膜タンパク質を切断する「膜内切断プロテアーゼ」と呼ばれる一群のプロテアーゼ見出され、多くの研究がなされているが、その機能については不明な点も多い。大腸菌のRsePタンパク質はS2Pファミリー膜内切断プロテアーゼであり、1回膜貫通タンパク質RseAの膜内切断を通して表層ストレス応答の活性化に関わる。また、RsePは、分泌タンパク質の膜透過後に内膜に残留したシグナルペプチドを切断することで、膜の品質管理にも働く。我々はRsePが特異的に基質を認識し切断する機構を明らかにすべく解析を進めている。本セミナーでは、当研究室で得られた最近の知見について紹介し、議論したい。