Integrated Profiles Method(IPM)の特徴−1
 
 IPMの特徴はいろいろありますが,前ページで述べた“2準位のデータだけでよい”という点についてもう少し説明しておきましょう。
fig6_1

というschemeでのCのprofileは,解析的には

fig6_2

(a1,a2,a3は速度定数とA,B,Cの初期値で決まる定数)で与えられ,v = 4 → v = 3という過程の速度定数k1を含んでいます。しかし,Cをはさむ速度定数(k2とk3)をIPMで決めるためにはk1は必要ではありません。それは,Cの反応速度式

fig6_3

から導出される,Cのprofileを解析するためのIPM式は

fig6_4

という形になり,BとCのprofile観測データしか必要としないからです。