伊吹山 1999年8月10日(火) |
| 広島駅6時発の新幹線に集合 |
| 5時30分には広島駅に到着してしまい、「おぉ、一番乗り!」 |
| と思ったら、見かけたことのある後姿が・・・・・・。 |
| ちなみにこの時間はAMなので、ものすごい早起き競争だったワケだ。 |
| 結局、駅から一番近い人が一番遅かったので |
| 「ま、遠くの人ほど早く着くんじゃろね。」って結論に至った。 |
| 今日のメンバーは、いつもの6ちゃん、H田隊長他総勢6名。 |
| 目的地は、標高1,377メートルの古事記にも出てくるかの有名な伊吹山(いぶきやま)。 |
| 3合目まではゴンドラで10分 |
| 米原で乗り換え5分、近江長岡駅でバスに乗り換え2分。 |
| のすばやい動きで、9時営業開始の3合目まで登るゴンドラの始発に乗った。 |
| 植林らしきスギ林の間をすり抜けて、伊吹山の涼しい風をT光さんのみ楽しみつつ |
| 10分間、ゆれるゴンドラの恐怖を味わった。 |
| しかし、足元にはなぞの濃い紫色の花や、コオニユリ、キスゲ(ワスレグサ科)などが散らばっている。 |
| 「おぉ、キツネノカミソリ(ヒガンバナ科)じゃ。」の6ちゃんの声に |
| ゴンドラの中という状況を忘れたT光さんと私は「どこどこっ!」と窓にへばりついた。 |
| 9時10分 3合目 |
| 休業中の高原ホテル前へ到着してみると、ちょっと霧で霞んでいる。 |
| 山の上の方は、雲に包まれている。 |
| しかし、一歩踏み出すと、そこはお花畑。 |
| ピンク色のカワラナデシコ(ナデシコ科)や黄色のキンミズヒキ(バラ科)を始め |
| ハクサンフウロ(フウロソウ科)やキバナノカワラマツバ(アカネ科)などの花だらけだ。 |
| ここで、ゴンドラから見たなぞの紫色の花はクサフジ(マメ科)と判明した。 |
| なぜか、誰もが手にしているのは、「伊吹山ミニ事典」(定価800円)。 |
| 山頂のみやげもの屋に山積みにされていたけど、写真入りで伊吹山で見ることのできる |
| 花をピックアップして解説がしてあるので、ほとんど載っているし |
| 花の数も普通の図鑑にくらべて少ないので割と探しやすいようだ。 |
| 家に忘れて来ている私に、H田さんが一言。 |
| 「朝からボケかましとるんか?」 |
| すごいのは、花を見て「あ、これ載っとった。」という言葉が何度も聞かれること。 |
| 花を覚えるほど事前にこの本をじっくり見ているってことだ。 |
| 広々した草原は、なんとなく深入山や吾妻山を連想させる風景だ。 |
| 広島では結構珍しがられるワレモコウ(バラ科)が目立たない・・・・。 |
| 大きなキャンプ場のそばを山に向かって歩いていくと、本日のメインディッシュのひとつ |
| イブキトラノオ(タデ科)に出会う。 |
| 池の段に比べてちょっと少ない。 |
| ピンクのような白のような花穂をつけた姿がとてもカワイイ。 |
| オカトラノオはサクラソウ科、イブキトラノオはタデ科と種類は違っても |
| 「トラノオ」と名前の付いた花には、私好みの花が多い。 |
| 9時40分 4合目 |
| 「山頂まで2.7キロ」 |
| と言うと「なーんだ、たいした事ないじゃん。」と平地の感覚で思ってしまうが |
| お山の2キロはかなりつらい。 |
| 雲行きもちょっと怪しくて、「誰が雨を呼ぶのか?」とちょっとした議論になった。 |
| まあ、ジリジリ太陽に照られるよりましかもね。 |
| 大活躍の「伊吹山ミニ事典」によると3合目以上で見ることができると書いてある |
| イブキフウロ(フウロソウ科)が咲いていたが |
| どの花も虫が半分以上食べていて原型を留めていない。 |
| が、花びらの一片一片が3つ裂けているのでイブキフウロと判明した。 |
| 10時5分 5合目 |
| 自動販売機と白い犬の歓迎を受けて、すでにヨロヨロの状態でベンチに座った。 |
| ゴンドラ乗り場がまだあんなに近いよー。 |
| というくらいすぐ近くに見える。 |
| まだまだ、今までの倍は歩かないと頂上へ着かない。 |
| と考えると、肩も沈みがちだ。 |
| 水分補給をしてさらに進むと、ドーンとでっかいウバユリ(ユリ科)に出会う。 |
| いつみても、なんだかこってりした花だ・・・・。 |
| キツリフネ(ツリフネソウ科)の群生地帯の脇を通るが、そろそろ花どころじゃなくなってきている。 |
| H田さんも疲れている。が、他の人は、「まだまだっ」って感じで花と図鑑を見ている。 |
| タフすぎる・・・・。 |
| H田さんが楽しみにしていたトモエソウ(オトギリソウ科)発見! |
| しかし、登山道からかなり離れているので双眼鏡で見てやっと花の形が分かる程度だ。 |
| 割と花の派手な植物っていうのは、登山道に沿って「見て見て!」という感じで咲いているけど |
| 「別に人間にみてもらってもね。」と呟きが聞こえてきそうなトモエソウは |
| 最後まではるか彼方にしか咲いていなかった。 |
| 10時40分 6合目 |
| これを読んでいるあなた!「まだ、6合目かよー。」と呟いて閉じないでね。 |
| どんどん無口になっていくH田さんと私を尻目に残る4人は、まだまだ元気いっぱい。 |
| でも、日本武尊ですら病気になったほど険しい山だ。 |
| それでも11時3分 7合目到着! |
| さすがに10分の休憩をはさんで出発。 |
| ここから先はかなりの急斜面が続く。 |
| 本日の目玉Part2クガイソウ(ゴマノハグサ科)が咲いていた。 |
| 紫のトラノオによく似た花は、ルリトラノオ(ゴマノハグサ科)とそっくりだが |
| 葉のつき方が輪生なのでクガイソウと判明した。 |
| 「ルリトラノオも同じ時期なのに。」とM浦さんはしきりに探していたけど |
| どうやらここら辺一帯はクガイソウの勢力圏内のようだ。 |
| 「この時期見られるイブキシリーズ」のうち、まだ見ていなかったイブキジャコウソウ(シソ科)を |
| ここまで登ってやっと見つけた。 |
| 匂いが「麝香」に似ているらしいが、ナギナタコウジュ(シソ科)のさっぱり版のようにも感じる。 |
| 11時35分 8合目 |
| どうやって運んだのか祠がある。 |
| 「お昼食べましょー。」と言ってへたり込んだけど「頂上の方が景色がいいわよー。」と言われて出発。 |
| シデシャジン(キキョウ科)がひらりんと花びらを巻いていた。 |
| 12時すぎて、山の尾根部分にたどり着いた頃、やっとルリトラノオを見つけた。 |
| 花だけ見ると、どっちがどっちか見分けがつかない。 |
| 双子のような花だ。 |
| よく似た双子といえば、 |
| 登っている最中に、時々道後山だか比婆山だかの、山に登っているような錯覚を起こした。 |
| 山の感じが似ている、と思うのは私だけか? |
| 「吾妻」「比婆」「伊吹」「醒ケ井」どれも「古事記」だとかヤマトタケルに縁の深い地名らしいが。 |
| 12時20分 山頂 |
| お山の上は、もう秋の気配がひたひたとやって来ており |
| 秋の花のサラシナショウマ(キンポウゲ科)のつぼみがそこらじゅうににょきにょきでていた。 |
| あと1週間もすれば、白いサラシナショウマがそこら中に咲くそうだ。 |
| とりあえず、なんどかたどり着いたお礼に「日本七高山霊場 大乗峰伊吹山寺」へお参りして、やっと到着。 |
| いままでの山登りが想像できないような「観光客」がわんさかいる。 |
| みやげものに、かき氷に、ソフトクリームまで売っている。 |
| 山頂付近までドライブウェイができているため、休日はバーゲン会場並みの混雑らしい。 |
| なんと、滋賀県自然観察指導員連絡会による自由参加の自然観察会まで開催されていた。 |
| 8月1日から10日まで朝と昼からと1日2回づつ開催されたそうだけど |
| 「今日が一番天気がいい!」と言われて、ものすごく得した気分になる単純な6人・・・・。 |
| 西ルートをぐるりと回って約1時間の観察会は、植物の宝庫だけあってかなり密度も濃いし |
| 指導員の方の指導もスムーズな連携プレーで縦長にずらーっと並んでいる参加者にも分かりやすい。 |
| 6ちゃんは、前にいたり、後ろに出現したりして、かなり気合のはいったチェック! |
| 下りはバス |
| きれいな道じゃつまらん、と一番険しい東廻りのルートでバス停まで下りることになった。 |
| おかげで、アサギマダラ(渡りをするチョウチョらしい)が群れているところにでくわした。 |
| アサギマダラの好物は今が満開のシーズンのヒヨドリバナ(キク科)。 |
| どのヒヨドリバナを見てもアサギマダラが泊まっている、ちょっと怖くなるような幻想的な光景だった。 |
| 終わりに |
| 「秋の気配が深まっていく伊吹山を後にしました。」とは6ちゃんのせりふ。 |
| 最後に一言言いたいのは、 |
| お仕事中に伊吹山山頂から電話してすみませんでした。 |
| ということ。 |