1999年8月2日(月)から2000年3月31日(金)まで,文部省在外研究員(若手教官)として,
アメリカ合衆国テキサス大学オースチン校に派遣されることになりました。
このページでは,8ヶ月にわたる滞在の記録をつづっています。
8月1日−14日
: Austin到着
8月1日(日)
- 14時30分,理学部の院生二人に車で広島空港まで送ってもらう。
途中,ものすごい雨だったが,16時発の飛行機で羽田へ着いたときは晴れていた。
御茶ノ水までモノレールとJR
で移動し,ホテルへ。
スーツケース3つは成田空港に宅急便で送っておいて本当に正解だった。
これだけの移動でも,ずいぶん汗をかいたからだ。
夜,東京にいる友人と食事。
8月2日(月)
- 11時までホテルにねばって,けちな私たち一家にしては珍しくタクシーで東京駅まで向かう。
荷物をロッカーにいれて,地下街で昼食。
本屋で,「ゆい」のために付録のついた雑誌(たのしい幼稚園)を2種類買う。
これで退屈な飛行中の時間をつぶすためだ。
妻は,電子辞書を買った。これが意外と便利なことが後でわかる。
13時33分の成田エキスプレスで成田へ。
成田空港は混雑していた。宅急便で送っておいたスーツケース3つを引き取り,チェックイン。
17時55分発のアメリカン航空(AA)60便でダラスへ出発。
妻と「ゆい」の席と,私の席が離れてしまったのだが,搭乗後に交渉して変わってもらった。
11時間ほどの飛行でダラスへ着いたのは,現地時間で8月2日の午後4時前だった。
「ゆい」は幸い,狭い機内で寝苦しいながらも,まずまず睡眠をとってくれた。
しかし,妻と私は今回はほとんど寝られず,つらかった。
以前にユナイテッドを利用したことがあるが,アメリカの航空会社の乗務員というのは,日本の航空会社の場合とまったくイメージが異なるところはおもしろい。
8月2日(月)(テキサス時間)
- ダラス空港では,まず入国審査。
学生かと尋ねられたが,Visiting Scholar
だと答えると「へえー」という反応だった。
Form IAP-66を見ながら,「テキサス大学へ行くのか」,「日本政府から援助を受けるのか」とか,いくつか質問があっただけで,簡単に通過できた。
Form I-94(パスポートにとめてくれるやつ)に,審査官が誤ってF-1と書いてしまい,すぐに気がついて訂正してくれたが,ごちゃごちゃに汚くなってしまった。
「It looks bad, but it's OK!」とかいってたけれど。
荷物を受け取り,税関。「フルーツはあるか」と聞かれただけ。
税関を過ぎると,乗り継ぎ用の荷物預け場があった。
あとは,到着したTerminal A から Terminal B
へ移動し,
すぐに17時25分発AA1953便オースチン行きに,ほとんど時間の余裕はなく,搭乗した。
今度も席が別れたが,短い時間なのでそのままにした。
**
18時すぎ,無事オースチンに到着。5月に開港したばかりの元軍施設だったBergstrom
新空港。
荷物を受け取り,すぐにレンタカーのカウンターへ。
8社ぐらいカウンターがずらずらと並んでいて,どこがよいのかわかるわけもないのだが,
なぜか誰もよりつかないところと,まずまず繁盛しているところがあり,
にぎわっているAlamo
のカウンターに決めた。
compact type を1週間借りた。車は白の 4 Door
ポンテアック。
この手続きはなかなか大変だった。
保険の説明や車の返納の仕方がなかなか理解できず,手間どった。
8ヶ月で英語が上達すればよいのだが。
**
ガレージから出るとすぐにHighway 71号線。妻にナビゲートしてもらい,Highway
183号線を通り,19時すぎに無事,滞在予定のHomestead
Village Arboretum へ到着。
なんとOffice
はすでに閉まっていてあせったが,連絡用の電話があり,それを使うと,Office
に入ることができて,中の人から鍵をもらえた。
こうしてなんとか大汗をかきながらも,Austin
で無事最初の夜を迎えることができた。
8月3日(火)
- 午前1時起床。完全に時差ぼけ。
9時までなんとか時間をつぶす。
妻はその間,岡山の実家へ国際電話をした。
9時を過ぎてから,まずOffice
に電話して,夕べのチェックインの際,確認を忘れた予約期間について,ちゃんと7日間になっているかを確かめた。
次に,テキサス大学数学教室のNitaさんに電話。
午前中は家族と買い物に出て,午後に大学に行こうと思うと伝えると,明日でもよいといわれ,そうすることにした。
午後に予定を入れた状況では,プレッシャーを感じるだろうからといってもらえた。
**
こうして午前中はとにかく買い物。
Central Market
という場所をめざしていったのだが,結局わからず,Northcross
Mall へ変更。
通り掛かりにみつけたBurnet Road 沿いのHEB
という大きな店で,たっぷり食料を買い込んだ。
昼すぎにホテルへもどり,昼食。
その後,みんなで昼寝。
気がついたときは18時だった。
サマータイムということもあり,外はまだまだ明るい。
今度はAsahi
屋という日本食料品輸入店をめざした。
店はすぐにみつかったのだが,すでに閉店していた。
ただ,小さい店で,あまりあてにできないと妻は感じた。
すぐ近くのHighland Mall
という大きなモールへ寄ってみた。
なかなか大きなモールで,本屋で「ゆい」のためにぬり絵を買った。
ようやく暗くなってきた21時前にホテルへもどり,夕食。
***
そういえば,夜,妻がホテルの皿を割ってしまった。
8月4日(水)
- 午前3時半起床。時差ぼけの矯正にはまだ数日かかりそうだ。
8時半にホテルを出発して,3人で大学へ向かう。
場所はすぐにわかり,入構をコントロールしているブースの係員に,数学教室へのVisitorであることを伝えると,許可証をもらえた。
車をおいて,すぐとなりのRLM(Robert Lee Moore)という建物へ入る。
**
8階に数学教室の事務室があった。
Nitaさんは部屋におられた。
1時間弱の説明を受けた後,まずはSocial
Security Card を申請するため,車でそのOffice
へ向かう。
これがなくては銀行口座が開けないし,運転免許もとれない。最優先事項だ。
地図をもらっていたが,その建物がみつからず,何度もぐるぐる回った後,意を決してそれらしい建物の駐車場に車をいれた。
一階にある事務所できくと,Secial Security
Card なら,通りを渡ったところだという。
Nitaさんにもらった地図にマークしてある場所が,ずれている。(むこうのミス)
これではわかるはずがない。
また,Nitaさんからは,郵便局のような建物だと聞いていたのだが,そもそも郵便局のイメージがずれていたようだ。
車をそのままにして,Social Security Office
へいくと,まず手荷物検査があり(X線),その先は長蛇の列ができていた。
ここで初めて,スパニッシュ系や韓国系の人たちを目にした。
並んでいる間に申請書をうめて,30分以上待った後,窓口に到着。
申請はいたってあっさりしていて,「Correct」といってもらえた後,レシートをもらって終了。
**
時刻はすでに昼だったが,Nitaさんに教えてもらったCapital
Plaza というMallへ寄ることにした。
「ゆい」用に,カセットプレイヤーがほしいからだ。
ところが,Capital Plaza というMallは,昨日のHighland
Mall とは違い,
いろんな店の集合体で,目的の電気店がすぐにみつからない。
昼食後に出直すことにしてホテルへ戻る。
帰路,「ゆい」は寝てしまう。
ホテルにもどった妻と私は昼食をとり,昼寝。
目覚めたときは18時だった。
**
「ゆい」が目覚めたのは19時半。それからCapital
Plaza へ。
教えてもらった店がみつかり,$19でAM/FM
付きのカセットプレイヤーを入手。
なんとトイザラスまであり,夜9時半までというので,さっそく入ってみた。
アメリカにきたら自転車を買うという約束だったのだが,$70ぐらいでよさそうな自転車がたくさんみつかり,「ゆい」は大喜びだ。
実際に買うのは家が決まってからだが。
22時前に帰宅し,夕食。
結局,少し寝ては起きたりで,まだまだ時差ぼけは解消せず。
8月5日(木)
- 7時に完全に起きることを決意。今日はアパートを決める予定。
9時前に車で,Nitaさんに教えてもらったエリアを走ってみた。
9時半ごろ,Nitaさんに電話したが留守。
仕方なく,HEB
によって買い物してホテルに戻る。
2時半にNitaさんと約束した。
**
Nitaさんから大学の近くのApartment Finding
Service を紹介してもらった。
車ですぐに向かう。
Alan さんという担当者。
こちらの条件を話して,探してもらったが,なかなかすぐに入れる物件が見つからない。
30分ほど探してもらって,3ヶ所みつかった。
車にのせてもらって,さっそく案内してもらう。
1ヶ所目は,The Preserve at Travis Creek
という場所。
ものすごく豪華で,家賃は月$1175。
すぐ近くの2つ目もほぼ同じ条件。
ただ,たった今空きがなくなったという。
depositをいれてキャンセル待ちをするかといわれたが,3つ目をみてからと思い,断った。
3件目へ向かう途中,Alan
さんが電話で確認すると,これから向かう3件目が取られたとのこと。
1件目に引き返して,deposit
をすることにした。
18時,ホテルに戻る。
「ゆい」はというと,午後はほとんど寝ていた。
夕食後,3人とも寝た。
0時ごろ起床した。
8月6日(金)
- 0時に起床して,そのまま朝まで起きていた。
その間,妻と相談して,昨日の場所はキャンセルことにした。
deposit の$230は仕方ない。
まず,車がなければどうにもならない場所であること。
よって妻が平日にどこへもいけないこと。
10時にAlan
さんと約束しているので,事情を話して,なんとか大学から3マイル以内にみつけてもらうことに気持ちを固めた。
そのためなら,ほかの条件は譲歩することにした。とにかくlocation
が最優先事項。
**
時間がつぶれないので,ドライブにでかけた。
Barton Springs Pool
という天然の入り江にあるプールを目指したのだが,
うまくたどりつけなかった。車の中で「ゆい」は寝てしまう。
うろうろ走った後,ガソリンスタンドにいって,初めて給油してみた。
最初によったところは,Seven-Eleven
で,いざ入れようとすると,今はガソリンがないといわれた。
次のところで無事,いれることができた。
ポンプのところに車をとめて,Pay outside
というボタンをおし,クレジットカードをいれる。
あとは,自分でいれたいだけいれるだけ。
満タンになったら自動的にとまるのだろうけれど,こわかったので,6ガロンほどいれてやめておいた。
最後にレシートがでてきておしまい。
***
そうこうしているうちに9時半になったのでAlan
さんに会いに向かった。
彼に会い,事情を話すと,理解してもらえた。
すぐにキャンセルの連絡。deposit
がもどらないことをずいぶん気にしてくれたが,それはこちらも承知の上だから問題はない。
そして,9月まで待てるのならということで,大学から3マイルほどの距離の物件を探してくれた。
3つほどでてきたのだが,いずれも9月始めにならないと入居できない。
しかし,そのうちの1つは,Capital Plaza
のすぐ裏という絶好の条件だったので,9月10日からというその条件でもよいから,見せてもらうことにした。
車でつれていってもらい,実際にみせてもらったのだが,妻も私も近所まできて外からみただけで文句なしに気に入った。
location は本当に文句なしだった。
2 Bedroom
をみせてもらったが,昨日の場所と大差ない。しかも家賃は$360も安い。
「ゆい」はプールをみて喜んでいた。
すぐに手続きをした。Trestles
というアパート群。
家賃は月$815。ごみ,ガスと水道代は含まれている。
6ヶ月のリースしかなく,もう1ヶ月は延長という形をとることになった。
次に,家具のレンタル会社へつれていってもらう。
7ヶ月リースのパッケージというのがあった。
こうして,最大の問題だったアパートは解決した。
***
ホテルにもどると,12時をすぎていた。昼食後,すぐに寝た。
目覚めると22時半。
今のホテルは来週の水曜日までだが,ここを9月9日まで延長することは可能だと思われる。
ただ,プールはないし,「ゆい」が退屈だし,場所が妻にとっては不自由だ。
9月10日まで待たなければならなくなった以上,もう少しお金をだしてもよいから,プールがあり,徒歩で買い物にいけるホテルに移ろうかと考えている。
夜が明けたら行動してみよう。
8月7日(土)
- 私は朝5時ごろまでうつらうつらしていたのだが,その間,妻と「ゆい」は起きていた。
「ゆい」はせっせとプールの支度を整えていて,おかしいことに,妻や私の水着まで詰めてくれた。おやつもかばんに準備しておられた。
アメリカについたら毎日プール三昧のようなことを言ってきたのに,ついてみるとこの有様で,口には出さない子だが,我慢しているかと思うと心が痛む。
6時ごろに,「ゆい」と妻は寝てしまい,変わりに私が起きた。
私はこれで時差ぼけが解消するかもしれない。
***
朝食後,9時半ごろ出発。Zilker Park にあるBarton
Springs Pool に向かう。
駐車場は$2 とられた。
朝早くだが,結構家族連れがきている。
遊具のある公園もあり,まずはそこで「ゆい」は遊んだ。
日本にいるときは毎日毎日公園通いだったのだから,本当に久しぶりで楽しそうだった。
気温が高く,やがて顔が真っ赤になってきたので,プールに入ることにした。
天然の入り江をプールにしたのもので,水温は19℃ぐらい。
3人で$6 払った。
ものすごく冷たかったが,それでも「ゆい」は1時間以上つかっていた。
日差しは強いので,水から出ると焼け付くような暑さではあった。
「ゆい」に鳥肌がたってきたので,スーパーに行こうといって出ることにした。
12時になっていた。
Lamar Blvd 沿いのMy Thanh Oriental Market
に寄った。
中国や日本,タイ,韓国の食材が豊富にそろっていて,妻はお米など,いろんなものを買った。
ホテルにもどって昼食後,プールとキッチンのついたホテルで,大学に近いところをさがして電話をかけたりしたが,決定できず。
空港のAlamo
のカウンターへ電話して,レンタカーをもう1週間延長した。
決して安くはないが,この町は車がなければなにもできないといってもいいぐらいだ。
Social Security Card
が届き次第,免許を取りにいきたい。
ホテルに関しては,明日に持ち越しだ。
次に,Hancock Shopping Center へ出かける。
おなじみになったHEB
がここにもあったが,その規模といったら,すさまじいものだった。
Sears
というデパートも隣接していて,衣料品や寝具なども手ごろな値段で売っている。
大きなホームセンターのような部分もあり,日本ではみかけないようなおもしろいものがたくさんある。
たっぷりHEB を散策して買い物。
帰宅後,夕食。疲れたので20時前に就寝してしまった。
8月8日(日)
- 5時前に起床。だいぶ時差ぼけが直ってきた。
午前中は,Fiesta
というスーパーへいってみた。
昨日のHEB ほどではないが,ばかでかい。
そして,何よりの違いは,こちらはスパニッシュ系の店だということ。
highway をはさんで向かいがわにあるHEB
とは客層が全く異なっている。
品揃えは豊富で,妻は気に入ったようだ。
**
ホテルに戻り,昼食。
Office にいって,Homestead Village at Midtown
にプールがついているかどうか尋ねてみた。
答えはNo だった。
電話帳をくって,Hawthorn Suites Hotel Central
という場所をみつけた。
さっそく電話して,Monthly rate
を聞いてみた。
今のHomestead Village
よりは少し高いが,大したことはない。
それに場所がCapital Plaza
の近くだし,プールもある。
電話にでた女性は一生懸命,アメニティの説明をしてくれたのだが,妻と相談してから決めるとこちらがいうと,実際にみにきてくれてよいと言われたので,後でいくと返事をした。
***
さて,Hawthorn Suites Hotel
に行って,実際に空いていた部屋を見せてもらったのだが,なるほどHomestead
より豪華で,朝食付き。
もちろんキッチンはついているので,うちは完全自炊体制なのだが,節約にはなる。
プールもチェックして,8月10日から9月9日までの予約をいれた。
Homestead を8月11日まで延長してしまっているので,後でキャンセルしなければならなくなった。
****
そのあと,そのまま昨日と同じBarton Springs
Pool へ。
かんかん照りだが,相変わらず水は冷たかった。
「ゆい」は1時間以上水に浸かっていたが,やがてもう出るといいだした。
帰りに遊具のある公園で遊んだ。
ホテルへ戻る途中,ガソリンスタンドへ。
カードで払えるところへ再び寄ってみたのだが,いざノズルをひくと,ちょろっとだけガソリンがでて止まってしまった。
何かミスをしたかと思い,もう一度やってみたが,今度はガソリンがでてこない。
デジタルで何かメッセージが出ていて,やがて意味がわかった。
もうガソリンがないのだ。
レシートをみると0.01ガロン入って,料金は1セント。
仕方なく,すぐ隣のガソリンスタンドに車を入れた。
ポンプのところに書いてある手順を読んでやってみた。
なんだか満タンになったら止まるようなことは書いてないなので,残量を計算して,6ガロン入ったところでやめた。
店の中に入って,ポンプの番号を告げて,お金を支払った。
どこからきたのかとか聞かれて,たいそう愛想のよいおじさんだった。
*****
帰宅後,夕食。「ゆい」をお風呂にいれたら,19時前に「ゆい」は寝てしまった。
*****
ようやくわかったことがある。
この町には,大きなHighway
がいくつかあるが(すべて無料),少しの移動でも,皆すぐにHighway
を使うということ。
そして,もよりの出口でさっと出る。
たとえば,南北に走る大きな2つのLamar Blvd
とBurnet Road
の間を移動してこのホテルにもどってくるのだが,そんなわずかの間でもHighway
にのるのが結局最も早い。
Highway では100km/h
以上出ているし,信号もない。
Austin での移動の基本なのだ。
8月9日(月)
- 6時半起床。ようやく時差ぼけを解消。
9時になるのを待って,Nita さんに電話。9時半に約束した。
車で私一人ででかけた。
アパートが決まったことなどを伝えた。Nita
さんはSocial Security Office
に電話して,番号だけでも聞いてくれようとしたのだが,応答がないらしい。
こんなことはこれまでなかったらしく,彼女はずいぶんいらだってきた。
やがてあきらめて,研究室をみせてもらうことになった。
13階のその部屋は3人部屋で,今は誰もいない。
9月末にやってくる東大の松田君もこの部屋に配置されるそうだ。
狭い部屋で,窓もない。
机がもらえただけでも,こんなマンモス大学では幸運と思わなければならないだろうが,この部屋で一日中勉強というわけにはいかないだろう。
向かいの部屋のHugh さんと挨拶をかわす。
端末は3台あったが,触ってみるひまはなかった。日本語環境の構築はまだ先になるかもしれない。
大学のネットワークにPPP接続したいのだがと尋ねると,まずID
が必要とのこと。
そしてID
の取得のために必要な正式の受け入れ文書は,現在留守中のGordon
先生が持っているそうで,Nita さんがmail
を送って催促してくださっているが返事はないとのこと。
日記はこうして毎日つけているのだが,日本とmail
のやりとりができるようになるのはいつになるだろうか。
もちろん,プロバイダーと契約するという方法もあるが,あせることもないだろう。
大学での駐車についてもNita
さんに少し新しい情報を聞いた。
月曜から金曜日の7:30-16:00
は,駐車がコントロールされるが,それ以降は自由。
また,週末も駐車は原則的に自由だそうだ。
日本にいるときはよく土曜日に大学に出たが,こちらではそれはないだろう。
**
11時,ホテルに戻る。
私の留守中,妻は「ゆい」をつれて,近所を少し散策したそうだ。
結局,何もなく,車がなければという感を強くしたそうだ。
もっとも,このホテルは明日で出るのだが。
昼食後,International Office に電話をした。
水曜日の朝のVisitor
向けオリエンテーションを申し込むためだ。
すると,今日の午後か明日にでもcheck-in
をしに来てくれという。
それは都合が悪いというと,金曜日にもオリエンテーションがあるというのでそちらへの申し込みを水曜日にすることにした。
次にOffice Depot
へ出かけた。これは日本にもある。
Department of Public Safety
というところへ寄って,Texas Drivers Handbook
という冊子をもらった。
これで交通規則を勉強してから,運転免許の試験を受けるのだ。
HEB によって買い物。
いったん帰宅して休んだ後,車のあるうちにと思い,北部にあるLakeline
Shopping Mall へでかけてみた。
このホテルからはHighway 183
にのっていくのだが,やがてそれが終わる。
午後4時過ぎだったが,渋滞している。
大学の事務局なども4時で終わるようだから,北部のCeder
Creek
という住宅地へむけての帰宅渋滞だと思う。
ずいぶん道を間違えたが,なんとかたどり着いた。
ここにもトイザラスがあり,自転車はやはりトイザラスで買うことに決めた。
26インチのマウンテンバイクが$99.99
である。
盗まれても,この値段ならあきらめもつく。
自転車は明日だが,今日は生活雑貨の店を妻が下見。
安いまな板を買ったのだが,レジで聞かれたことがわからない。
結局,ZIP code
を尋ねられていたことがわかった。全然聞き取れなかった。
アパートに移ったら,寝具や食器,調理道具から揃えなければならない。
何もかも持って帰れないから,安いもので済ますしかない。
18時過ぎにホテルに戻る。
明日の引越しにむけて荷造り。
8月10日(火)
- 午前6時半起床。「ゆい」はよく寝ていたが,7時に起こした。
大好きな「teletubbies」という子供番組をみるためだ。
***
昨日もらったDrivers Handbook を勉強した。
International Office
が出している情報に,国際運転免許は1年使えるという情報を見つけた。テキサス州では1ヶ月だと思っていた。どうも本や他人の情報はあてにできないようだ。
結局,確かなところへ問い合わせるしかない。
国際免許でいけるならば,さっそく車を買うこともできる。
ただ,国際免許では保険に入れないといううわさもある。
こちらで免許をとることに決してやぶさかではないが,Social
Security Card が必須。
金曜日のInternational Office
でのオリエンテーションでいろいろと尋ねることができるだろうか。
個別に問合されるとうっとうしいから,オリエンテーションを設定していると思われるので,金曜日まで待とう。
**
チェックアウト予定の12時まで,外でシャボン玉をしたりして時間をつぶす。
チェックアウト後,次のホテルであるHawthorn
Suites Hotel へ向かう。
ところが,掃除ができていないので14時まで待ってくれという。
仕方なく,ドライブをし,Zilker Park
などによったりした。
なんとか14時になり,ホテルに戻り無事チェックイン。
その後,自転車を買うために,Capital Plaza
内のトイザラスまで3人で歩いた。
15分ほどの距離だったが,37度くらいの暑さと車の多さ,そしてせまい歩道を歩いて,「ゆい」はつらそうだった。
さて,$69.99
のマウンテンバイクをみつけて,妻が24インチ,私が26インチのものを買うことにした。
頑丈なケーブルロックを買い,「ゆい」をのせるためのchild
carrier も買う。
ところがレジでひともめした。
原因は,assemblied price。
$79.99 となったassemblied price
の意味がわからない。
それは何かと尋ねたら,その答えが理解できない。
とにかく今日持って帰りたい,乗って帰りたいというと,それは伝わっているのだが,なんだか困っているようだ。
別の店員がきてくれて,こちらも辞書でひいて,ようやく理解できた。
知らない我々がはずかしいのだが,組み立て代をプラス$10
とるというのだ。
普通は,組み立てに数日待つらしい。
それは困ると伝えると,展示品を持ってかえることもできるという。
どこも悪いところはないのかと聞くと,確認してみるという返事。
30分以上待たされて,答えは,妻の方はOKだが,私の方は問題が多くてだめだという。
仕方ないので,今日のところは妻のものだけにして,自転車に「ゆい」をのせ,ホテルまで押して帰った。
***
買出しに行く予定だったが,すっかり疲れてしまい,妻がなんとかあるものでカレーライスを作って,夕食は済ませた。
今度のホテルはやたらと防犯について注意書きが書いてある。
ホテル街の中にあって,裏にレストランもあり,治安が悪いのだろうか。
フロントに尋ねたら,自転車は部屋の中にいれてくれという。
8月11日(水)
- 6時半すぎに起床。7時になっても起きない「ゆい」を起こして,いつものように「teletubbies」を見せたら,起きたとたん大喜び。
朝食はホテルのビッフェ。
ベーコン,スコーン,スクランブルエッグ,アメリカン,ハンバーグというメニュー。
***
8時半,自転車にのって大学へ向かう。
距離にして5kmほどでたいしたことはないのだが,highway
を渡るなど,恐ろしい個所がいくつかある。
道を間違えたりして,1時間もかかってしまった。
まず,研究室の鍵を発行してもらいにいった。
ID かsocial security card
はあるかと聞かれたがどちらもないというと,パスポートでもよいという。
鍵を受け取り,次はMain Building へ。
Austin 内を走っているUT Shuttle Bus
のパスについて尋ねるためだ。
受付でたずねると,そんなパスは存在せず,だれでも自由に乗れるという。
まあ,それならそれでよい。
次にInternational Office へ。
Visiting Scholar 用のorientation program
への参加を申し込みたいがというと,なんだか待っていてくれという。
ちょうど,新しい留学生がくる時期なのか,ひっきりなしに人がやってきている。
30分以上待ったが,なしのつぶてなので,受付の人に,ほかの約束があるので別の日にしてもよいかというと,Orientation
担当者の助手のSonia が,個人的にorientation
をしてくれるという。
30分ほど,彼女からorientation を受けた。
彼女に確認してもらったのだが,国際免許は1ヶ月だけしか使えないそうだ。
やはり,運転免許をとらなければならない。
懸案だった保険の申し込みも済ませた。
12時少し前になっていたが,次にID card
の発行をしてもらうため,ID center
を訪れた。
この大学では,目的に応じて,建物を渡りあるかなければならない。
学生がたくさん並んでいたが,20分ほど待つと,手続きができ,その場で写真を撮られて,すぐにID
が出来てきた。
12時をまわっているが,数学教室にいき,Nita
さんの部屋にいってみると,今日は留守で明日の朝に戻るというメモがはってある。
仕方ないから,13階の自分の研究室にいってみた。
机が3つ。古い X 端末が3つある。
すでにアカウントはできているはずだが,20以上もホストがあり,どれにログインしてよいのかわからない。
いくつか試したがだめ。
telnet
は使えたので,広島大学につないで,mule
を使って神戸の友人にメールを1つだけ出した。
自分のノートPCを毎日持っていくのは大変だし,日本語環境をどうするかはこれからの課題だ。
**
13時半に大学を出る。自転車にのって,帰りは30分ほどだったが,炎天下,気が遠くなるようだった。
8月12日(木)
- 朝一番で,昨夜自転車に取り付けたchild
career
に「ゆい」をのせて,近所の郵便局へ出かけた。
妻が大量の切手を購入。これで日本へ手紙を出せる。
地図によると,すぐ近くに公園があるはずなのだが,見当たらない。
このあたりは,黒人ばかりが住んでいることがわかった。
別の公園を発見し,ブランコや滑り台でしばらく「ゆい」は遊ぶ。
***
9時半にはホテルに戻り,Nita
さんに電話してみた。
Social Security Office
に電話して,番号だけでも入手してくれという。
何回かやってみたが,話中で待たされつづけるだけ。
それは仕方ないとしても,昨日取得したID
はVisitor 用であり,Visiting Scholar
用ではないという。
Gordon
先生が戻られて,必要な正式の受け入れ承諾書がNita
さんの手元にあるので,それをもって再度,ID
center にいけという。
気になるので,UT Shuttle Bus
にのって大学へ行くことにした。
バス停はすぐ近くにあり,数分待っていたらすぐにバスがきた。
20分もしないうちに大学に到着。
クーラーも効いていて,本当に快適だった。
昨日もこうすればよかった。
***
Nita さんを尋ねると,Social Security Office
に電話しようという。
結局,回線をつなぎっぱなしにして待つこと15分。
ようやく係員がでてきて,無事,私のSocial
Security Number を入手できた。
Nita さんはたいそう喜んでいたが,肝心のcard
は土曜日にできるという。
となると,私の手元にくるのは来週。
どうして,それほどまでにNita
さんが番号の取得を急いだのかはいまだにわからない。
私にとっては,運転免許の試験を受けるにせよ,銀行口座の開設にせよ,番号よりは,Social
Security card そのものが大事。
それとも,card
が届いていない段階でも,番号だけでことが運ぶのだろうか。
**
Gordon
先生がいるのというので,さっそく部屋を尋ねたが,留守。
network
の担当者の部屋を尋ねたら,先客がいて終わりそうもない。
ID を再発行してもらうために,ID Center
へいってみたら,昼ということもあってか,数十人待ち。
あきらめて,再度Gordon
先生を訪ねたら,留守。
自分の部屋から友人にメールを1つだけ出した。
バスにのってホテルに戻る。
***
妻が,車のあるうちに調理道具や食器を買っておきたいというので,先日行ったLakeline
Shopping Mall へ出かけた。
帰りに立ち寄ったAnderson Mall
というところで食料品を買い,となりの本屋で「ゆい」の絵本も買った。
日本と違い,本のdiscount がすごい。
8月13日(金)
- 朝食後,9時前に大学へ。
ID 再発行をしてもらいに,ID center
へ向かう。
さすが朝一番はがらがら。すぐに事情を説明した。
すると,担当者の答えは,このID
で正しいのだという。
しばらく担当者同士で議論があり,結局作りなおしてくれたのだが,出来上がったものをみると,前のものと変わらない。
何か違うのだろうが,私にはわからなかった。
ともかく,それをもって図書館へ。
図書館の利用ができるようにセットアップしてもらった。
数学教室に戻り,network
担当者と少し話ができた。
DHCP が使えるそうだ。また,私のLaptop
に新しいIP address
を割り振ることも問題ないそうで,来週早々にも日本語でメールが使えるようになりそうだ。
**
やっと,Gordon 先生に会えた。
ロシアの集会に参加していたそうで,おととい戻ったばかりだそうだ。
昼食を誘われたが,妻と「ゆい」のことがあるので,今日は辞退した。
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12時前にホテルに戻る。
午後,妻と「ゆい」をつれてバスで再び大学へ。
今度は自分のノートPC も持っていく。
Gordon
先生は部屋にちょうどおられたので,妻と娘を紹介した。
ちょうど廊下で,network
管理者と会ったので私のlaptop
の設定を手伝ってもらった。
おかげで,2週間目にして,ようやく日本語でメールの読み書きができる環境を手に入れた。
8月14日(土)
- 明日で2週間借りていたレンタカーを返す。
月曜日からは,買い物が大変不便になるので,この週末で2週間分ぐらいの食料品を買いだめる計画。
こちらの人たちは,常にそういうダイナミックな買い方をしているように見える。
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昼間でホテルで過ごし,午後から買い物。
Barton Creek Square Mall
というところにも行ってみた。
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ガソリンスタンドにも,すっかり慣れた。
自分でノズルをいれて,給油。
入れたいだけいれて,店の中でポンプの番号を告げて支払う。
レギュラーが1ガロン(約4リットル)$1.1
ぐらいだから,日本よりもはるかに安い。
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ホテルの部屋の流しがつまり,office
に電話したら,若い兄ちゃんが来てくれたが,全然頼りにならない。
こういう道具があるだろうとこちらから頼んで,やらせてもらった。
少し流れたが,今一つ。
仕方ないので,スーパーでパイプ詰まり用の薬を買ってきた。
日本でも使ったことがある。
それでやると一発だった。
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