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次に、クラス
に属する対象を計測して特徴ベクトル
が観測
される確率密度分布が
が、平均
、共分散行列
の多変量正規分布
![\begin{displaymath}
p(\mbox{\boldmath$x$}\vert C_k)={\frac{1}{(\sqrt{2\pi})^M \...
...a_k^{-1}(\mbox{\boldmath$x$}-\mbox{\boldmath$\mu$}_j)
\Bigr\}
\end{displaymath}](img39.png) |
(10) |
に従う場合について、具体的に、最適な識別関数を求めてみよう。ただし、記
号
、
、 および
は、それぞれ、
の転置、行列
の行列式、および行列
の逆
行列である。
ベイズ識別方式では、事後確率を最大とするクラスに決定する識別方式が最適
であるが、事後確率の大小の比較のためには、対数を取って考えても結果は変
わらない。また、
の項は、各クラスで共通であるため、それを無
視すると、事後確率の対数は実質的に
の2次関数
![\begin{displaymath}
g_k(\mbox{\boldmath$x$})=\log P(C_k)
-\frac{1}{2}\{(\mbox{...
...boldmath$x$}-\mbox{\boldmath$\mu$}_k)+\log\vert\Sigma_k\vert\}
\end{displaymath}](img43.png) |
(11) |
を考えれば良いことになり、この値が最大のクラスに識別すれば良いことにな
る。このような関数
を2次の識別関数と呼ぶ。
さらに、クラスが2つで各クラスの共分散行列が等しい場合(
)には、2次の項も相殺して、
![\begin{displaymath}
\phi(\mbox{\boldmath$x$})=g_1(\mbox{\boldmath$x$})-g_2(\mbo...
...igma^{-1}\mbox{\boldmath$\mu$}_2) + \log \frac{P(C_1)}{P(C_2)}
\end{displaymath}](img46.png) |
(12) |
のように
に関して1次の関数となる。これは、線形識別関数と呼ば
れている。線形識別関数は、形の簡単さもあり、実際の応用で広く利用されて
いる。
また、各クラスの共分散行列が等しく、しかも等方的(
)な場合には、事後確率の対数は、実質的に
![\begin{displaymath}
g_k(\mbox{\boldmath$x$}) = \log P(C_k) - \frac{\vert\vert\m...
...oldmath$x$} - \mbox{\boldmath$\mu$}_k\vert\vert^2}{2 \sigma^2}
\end{displaymath}](img48.png) |
(13) |
のようになる。これは、先見確率
が等しい場合には、特徴ベクトル
と各クラスの平均ベクトル
との距離が最も近いクラ
スに決定する識別方式となる。つまり、各クラスの平均ベクトル
をテンプレートと考えると、特徴ベクトル
と各クラ
スのテンプレートとのマッチングにより識別する方式となる。
平成14年7月19日