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相関係数

次に、2つの標本列 $\{x_i\vert i=1,\ldots,N\}$ および $\{y_i\vert i=1,\ldots,N\}$ が与えられた場合、これらの標本列の類似度を測る統計量として相関係数 $\rho $ がある。それは、

\begin{displaymath}
\rho = \frac{\frac{1}{N} \sum_{i=1}^N (x_i - \bar{x})(y_i -
\bar{y})}{\sigma_x \sigma_y}
\end{displaymath} (3)

で定義される。ただし、$\sigma_x$ および $\sigma_y$ は、それぞれ、 $\{x_i\vert i=1,\ldots,N\}$ および $\{y_i\vert i=1,\ldots,N\}$ の標準偏差である。 相関係数は、各標本列から平均を引いた値を要素とするベクトル $\tilde{\mbox{\boldmath$x$}}=(x_1 - \bar{x},\ldots,x_N - \bar{x})^T$ および $\tilde{\mbox{\boldmath$y$}}=(y_1 - \bar{y},\ldots,x_N - \bar{y})^T$ を考えて、それらのベクトルのなす角を $\theta$ とすると、
\begin{displaymath}
\rho = \cos \theta = \frac{\tilde{\mbox{\boldmath$x$}}^T \t...
...box{\boldmath$x$}}\vert \vert\tilde{\mbox{\boldmath$y$}}\vert}
\end{displaymath} (4)

となり、$-1$ から $1$ の範囲の値をとる。相関係数は、テンプレートマッチ ングやステレオやオプティカルフローの推定での対応点の探索のための評価関 数として用いることができる。



平成14年7月19日