一日お待たせしてしまい申し訳なかった。きっと気になって眠れなかったことだろう。でも心配はもう要りません。今から、“例のもの”の正体を暴露します。
で、先生が取り出したのは、昨年に受けたアレルギー検査の結果。検査結果を聞くのが怖かったのと、処方してくれた薬が意外に聞いてしまったことと、もう一度行くのがめんどうくさかったため、病院に再訪するのをよしていたのであった。
さて、検査結果を聞くのが怖いと聞いて、皆様は違和感を覚えたかもしれない。それでは、検査結果に恐怖を覚えた理由を解説しよう!
アレルギーの原因など、検査なんか受けなくたって実は知っていたのである。私の家には猫のちいちゃんがいる。で、なんとなくなんだけど、猫のちいちゃんと遊んだ後にアレルギーがひどくなる気がする。いや、確実にひどくなっている。ということは、アレルギーの原因は猫のちいちゃん。毎年この時期にちいちゃんの毛が生え変わるから、この時期に症状が悪くなるのも合点がいく。
で、「アレルギーの原因は猫のちいちゃんだ」という自己診断結果は残酷すぎる。私は猫のちいちゃんを深く愛している。そして猫のちいちゃんアレルギーは、その愛を拒絶された感がしちゃうのだ。だから、事実を知るのが怖くて、病院に行けなかったのである。
しかし、3時間鼻を垂れ続けるのを学生に見せつけるという実害が出てしまった以上、手を打たざるを得ないのも事実。悲しいトレードオフだ。
検査結果によると、意外にもアレルギーの原因は多分、イネ科の花粉だとのこと。これに対するアレルギー反応はすさまじかった。どうやら、この時期イネ科の花粉の量が増えるんだね。
それから、信じがたいことなのだが、スギ花粉にもアレルギーを示していた。スギ花粉…… 森林生態学やってるのに、フィールドに行けないジャーン。
で、肝心の猫アレルギーについては先生は何も言わない。あまりにも何も言わない。じれったいほど言わない。こちらはもう覚悟しているのに…… で、業を煮やしてこちらから、
「で、猫はどうでしょうか? 猫アレルギーは?」
と問いただすと先生は、
「どうやら猫アレルギーはありませんね」
とほざきやがる。ふざけるな! じゃあ、ちいちゃん触った後に鼻が止まらなくなるのはなぜなんだ? 説明してみいや!
すると先生は、涼しい顔をして
「山田さんはハウスダストに敏感ですから。猫って埃っぽいでしょ。だから、猫触ると埃のアレルギーが出るだけで、猫そのものにはアレルギーはありません」
なるほど
結構毛だらけ、猫灰だらけ
ですか。
アディオス!