TOPカタリエヌモノ書庫


カタリエヌモノ

** 2008.06の カタリエヌモノ **

 ++ 08.06.02 (mon) ++ 



はっきり言って研究する時間がほぼ皆無です。
だからといって「論文が書けない」とは言いたくありません。

最近ぼんやりと感じるのは「忙しくて論文を書けない」という人の何割かは,論文を書くのが遅い人なんじゃないかということです。
ちゃんとトレーニングを積んでいれば,短期間で良質の論文を書き上げられるはずです。

今まさに研究者としての能力を試されている気がします。
(研究をしたいからと校務を拒否する人は,研究者としては低脳だと思います。)

−−−−−−−−
To be honest, I have no time to do research.
But I hate to say that I can't write papers.

I recently think that some researchers who say "I can't write a paper because I'm too busy" is the researcher who can't write the paper quickly.
If we researchers trained ourselves to research a lot, we can write good papers in a short time.

I feel that my ability as a researcher is being tested now.
(I think the man who denies school duties for research is ineffective as a researcher.)

 ++ 08.06.03 (tue) ++ 



明日から3日間,大阪に出張いたします。
「平成20年度改訂保育所保育指針研修会(西日本)」というのに参加いたします。(*1)

また,週末はそのまま東京へも脚を伸ばします。

ということで,次回更新は9日(月)です。

−−−−−−−−
(*1)職業柄,こういうのにも参加するようになりました。

 ++ 08.05.09 (mon) ++ 



私は大学の広報誌の委員もやっています。
なので,何か企画を考えなければなりません。

この広報誌の現在の主な役割は,受験生へ向けての情報発信です。
なので,売り手(大学)が買い手(受験生)にどのような広告(記事)を出すべきか考えています。

ということで,久しぶりに広告心理学を勉強しています(笑)。

 ++ 08.06.10 (tue) ++ 



そしてSleepTalker氏は,私の読んでいた「広告心理」という本のタイトルを「ひろこくしんり」とお読み遊ばされました。

−−−−−−−−
(*1)学部時代に私もSleepTalker氏も受講していた先生の御著書です。

 ++ 08.06.11 (wed) ++ 



学生とともに「心理学論文を読む会」というのを始めました。

教育心理学に関連する領域の論文を理解することを目標としています。
毎回1名の担当者が論文を読み,まとめ,発表します。
それを基に,メンバー全員で討論します。

私が所属している学科は心理学のコースではありません。
そのため,学生だけで心理学の論文を読みこなすことは困難でしょう。
なので,私が全面的にバックアップして発表準備をします。

私は,心理学の研究で得られた知見を知るよりは,心理学の方法論や考え方を知る方が有益だと思っています。
この会がうまく機能すれば,参加メンバーが子どもを対象とする仕事に就いた際,きっと役に立つと思います。

 ++ 08.06.12 (thu) ++ 



保育士や幼稚園が乳児や幼児について学んだように,
小学校教諭が児童について学んだように,
中学校,高等学校教諭が生徒について学んだように,
大学教員も学生(青年)について学ぶべきだと思います。

私は,青年を研究対象とすることで,少し勉強し始めています。

 ++ 08.06.13 (fri) ++ 



今年度の後期の時間割も決まっていない(知らされていない)にも関わらず,来年度の担当科目が内定しました。

表1 担当コマ数
講義演習・実習
現在75
廃止25(3?)
新設310
810(12?)


若手としては順当なコマ数でしょうか…?

 ++ 08.06.14 (sat) ++ 



懸案だった論文(*1)がついに採択されました。

下のリンクをたどると2005年の8月までさかのぼれますね。
論文は7月に掲載予定ですから,研究開始から論文掲載まで丸3年かかったことになります。

3年で論文1本の業績というのは非常に効率が悪い気もします。
ただ,今回は自分の専門ではない領域の論文でしたのでしょうがないとも思います。

−−−−−−−−
(*1)「08.04.18」参照。

 ++ 08.06.16 (mon) ++ 



今月のアロエさん(*1)。

−−−−−−−−
(*1)「08.05.14」参照。

 ++ 08.06.17 (tue) ++ 



私は小学校教諭も養成する課程で働いています。
なので,自分の経験を教育に生かすため,自分が小学生だった頃のことをよく思い出してみるようにしています。

当時,私には信頼できる先生と信頼できない先生がいました。
低学年の頃は信頼できない「うさんくさい奴ら」を表現する言葉を知りませんでした。

高学年を間近にした頃,「想像力のない大人」(*1)という言葉を覚えました。
要するに,目の前の些細な現実に惑わされ,物事の背景にあるものに気づかない大人です。
今考えると少し安っぽい言葉ですが,当時の私にとっては至極しっくり来る言葉でした。

そんなことを考えていた小学生だったので,当然「想像力のない大人」からすれば私は煙たい存在だったのでしょう。
一時期,「想像力のない大人」から露骨ないじめを受けていました。
(ころころ名字が変わる女性の先生で,そのため,当時何という苗字だったか思い出せません。)

ここで重要なのは,私が決してずば抜けた人間ではないということです。
つまり,私と同じようなレベルのことは他の児童も感じていたはずだということです。

うさんくささを感じる理由はごく簡単です。
先生は先生である前に人間だということです。
単純に,純粋に,人同士として考えれば,大人だろうが先生だろうが,信用に足りない人はうさんくさいだけです。

要するに,1人の自律した人間であるかということです。

私も学部時代は教育学科に所属していました。
そのため,教員志望の同級生が多くいました。
その中にも「想像力のない大人」なんてことに思いをめぐらしたことさえないまま大人になった「想像力のない大人」が相当数いたように思います。
そして,今「教員になりたい」と言っている私の学生の中にもいるように感じます。

はたしてそういう人間が教員になって良いのかと悩みます。

もちろん,私の職務は物事を広く深く考えた上で判断を下せる教師を育てることです。
「想像力のない大人」に想像力を持たせるために努力しなければならないことは分かっています。
しかし,「気づく人間」は気づきますし,「気づかない人間」は少々では気づきません。

また,この問題は学校教育という場では一般の大人同士の社会よりも深刻だと思われます。
なぜなら,「想像力のない大人」が先生になると,先生という立場を利用し,子どもを押さえつけようとするからです。

そのため,私は,

 「器量の小さい大人」を嫌う子どもを,当の「器量の小さい大人」が頭ごなしに押さえ込む状況

を誘発する仕事をしているのではないかと考えてしまいます。

−−−−−−−−
(*1)ガンダムの影響です(笑)。

 ++ 08.06.18 (wed) ++ 



私は,大学で学ぶべきことの1つに「多様な価値観」があると考えています。

そういう意味では,梅光学院大学の子ども学部にはそれに適した環境が整っていると言えます。
なぜなら,様々な経験を持つ,多種多様な領域の教員がそろっているからです。

もちろん,これは学問の凝集性という点で不利な面もあります。

しかし,何事にも一長一短はあります。
ならば,現有資源は最大限に活用すべきです。

この長所に気付くよう,学生を指導しようと務めています。

 ++ 08.06.19 (thu) ++ 



明日は幼稚園実習の指導のため,福岡の幼稚園にお邪魔いたします。
また,明後日は研究会のため広島に出張いたします。

そのため,明日,明後日の更新をお休みいたします。

ということで,次回更新は23日(月)です。

 ++ 08.06.23 (mon) ++ 



私は,大学の学部レベルで施すべき教育は「高度な教養教育」だと考えています。
これには「社会に出た際に直面する問題を自ら解決していく能力」の習得も含まれると考えられます。

また,日本の大学では,教養人を育てる教育だけでなく,専門家を育てる教育も同時に行うことが建前となっています。

したがって,日本の大学では
・専攻ごとに専門教育をしつつ,
・その専門教育を介して,問題解決能力を身に付けさせる
ことが求められる,といえます。

しかし,多くの地方私立大学では実学重視の方向に向かっています。
つまり,資格や免許の取得が教育目標とされるということです。

また,学生側も資格を取ることがゴールだと思いこんでいます。
将来直面する未知の問題を解決できる「柔軟な思考力」を身につけたいなどと考える学生はほとんどいません。

ただし,それはそれでやむを得ない部分もあります。
なぜなら,世の中が資格の有無でしか人間の能力を測れなくなっているからです。
要するに,社会全体が薄っぺらな人間の増産に手を貸しているといえます。

それでも私は大学の本来の機能を体現し続ける教員でありたいと考えています。
たとえ,負け戦と分かっていても,です。

−−−−−−−−
I think that the education of undergraduate courses are sophisticated liberal arts.
In such education, students will acquire the problem-solving abilities which they need when they enter the working world.

In addition, Japanese universities make it a point to bring up the students as specialists.

So Japanese universities are asked to give students professional educations for each major, as well as to give them general problem-solving abilities through a professional education.
However many regional private universities place a lot of importance on practical science.
That is to say, universities think that the goal of educational is the acquisition of qualifications or licences.

Similarly many students agree.
There are few students who want to acquire the ability of flexible thinking to solve unfamiliar problems.

But it may be inevitable because many people can't measure other's ability unless they refer to their qualifications or licences.
In that way, society as a whole contribute to the production of uncriative individuals.

Even if that is the case, I want to continue giving the students the proper service.

 ++ 08.06.24 (tue) ++ 



講師1年目の習いで,「授業準備」に追われる日々です。

授業準備自体はメチャメチャつらいというわけではありません。
自分の勉強にもなり,結構楽しかったりもします。

ただ,学生の反応が鈍い授業の準備は,反応がよい授業と比べて億劫だったりするのは事実です。

 ++ 08.06.25 (wed) ++ 



前期は週に4コマ,単独ライブ(つまり,講義)をやっています。

それなりに手応えはありますが,未だにスタンディングオベーションを頂いたことはありません。

 ++ 08.06.26 (thu) ++ 



明日は「認知科学」編集委員会出席のため,上京いたします。

#成城大学にお邪魔いたします。
#懐かしの小田急線で参ります。
#(小田急線は好きではありませんが。)

そのため,明日,明後日の更新をお休みいたします。

毎週毎週申し訳ありません。

ということで,次回更新は30日(月)です。

 ++ 08.06.30 (mon) ++ 



今月いっぱいで学生相談の担当の任を解いていただくことになりました。

4月に着任する前から「担当できない」とはお伝えしておきました。
それでも「担当せよ」とのことでしたので,やむを得ずお引き受けしました。

大学は相談業務のことを良く理解しておらず,「がんばればできるもの」という雰囲気です。
しかし,私は相談業務は専門家がやるべきだと感じましたので,身を退かせていただきました。

変に私ががんばって大学内に「相談業務なんて素人でも務まる」という認識が広がってはまずいと思います。
それによって不幸になるのは学生だからです。

学生相談は,
 授業を担当せず,
 学生との利害関係のない,
学外の臨床心理士がやるべきだと思います。

  次の月へ


TOPカタリエヌモノ書庫