ただいま読書中(近況一言報告)
2000年8月
- このページを運営しているMacintosh LC475(hiko475.ias.hiroshima-u.ac.jp)が、かなりやばそうな状況です。
アクセスできなくなった時は、こちらを御覧下さい。
2000.08.31
- eBookOffから古本が届く。(何を買ったのかは28日を見てね。)さべあのまの本は良さそう。あと『赤々丸』がなつかしい。
2000.08.30
- DNAシークエンサーが壊れるし、もう一つの実験も失敗するしで、良いことなし。
- 徳間書店から『生命の冒険』下巻が送られてくる。ゲラの段階でbk1に書評を書いたのだが、発売になったので送ってくれたらしい。
2000.08.29
- 『ムーミン・コミックス』2「あこがれの遠い土地」(トーベ・ヤンソン&ラルス・ヤンソン)購入。
- 夏休み(僕は休みじゃないけど)の課題図書にしていた『進化生物学(原書第2版)』(ダグラス・J・フツイマ)をようやく読了した。進化生物学のスタンダードな教科書。600ページ以上ある厚い本で、値段も15000円とお高い。以前から手許に置いて、必要な時に必要な所を摘み読みはしていた(トータルで半分くらいは読んでいたと思う)のだけど、夏休み中に最初から最後まで通読しようと思って、ここ1ヶ月くらい細々と読んでいた。読み終えてあらためて思ったけど、これはとても良い教科書だ。視野が広く、遺伝学はもちろん、生態学、系統学、古生物学、生物地理学、そして発生学まで、進化に関連する分野を網羅的に扱っている。記述も穏当で、視野狭窄に陥ることもなく、特定の立場に偏することもなく、ドグマを押し付けることもなく、好感がもてる。特に最後のヒトの進化に関する章、なかでも「進化と人間行動」「人間の本性についての2つの見方」「行動特性の変異」「知能の変異」といった節は簡潔かつ明瞭に、この分野における問題点を指摘しており、参考になった。原書は1986年出版なので少し古いところもあるが、日本語で読める進化学の教科書としてはたぶん今でも最高のものだろう。
2000.08.28
- bk1で購入した『宇宙の果てまで』(小平桂一)が届く。先週の『プロジェクトX』を観て、もっと詳しい話を知りたくなったので買った本。
- 『ウルトラセブン 失われた記憶』を観る。これはオリジナルビデオとして発売された「平成ウルトラセブン」シリーズの中の1作。このシリーズは、『セブン』本編から十数年後を舞台にしており、以下の11作からなる。
1994年にTVスペシャルとして放映された2作:
『太陽エネルギー作戦』
『地球星人の大地』
1998年に誕生30周年記念として製作された3部作:
『失われた記憶』
『地球より永遠に』
『太陽の背信』
1999年に製作された最終章6部作:
『栄光と伝説』
『空飛ぶ大鉄塊』
『果実が熟す日』
『約束の果て』
『模造された男』
『わたしは地球人』
で、『失われた記憶』の感想なんだけど、僕ぐらいの年代の人が「懐かしいなあ」と思って観るのには良いと思うけど(特に昔の『セブン』の音楽が流れてくるとたまらなく懐かしくなるのだけど)、この作品に関する限りは、それ以上のものではない。昔の『セブン』に思いいれの無い人をも引き付けるような力はないと思う。残念だけど。ただ「最終章6部作」は「“ノンマルト”の設定をBASEに」しているそうなので、これは期待できるかも。ていうか、期待したい。同年代の人の多くがそうだったように、僕も「ノンマルト」や「第四惑星」に心をぐさりとやられた子供の一人だったので。
2000.08.27
- 大学は停電。夏の暑い時に停電になると、生物関係の研究室としてはとても困る。エアコンが切れて温度が上がると飼育している生き物(うちの場合はカエル)が心配だし、冷蔵庫や冷凍庫の試料、酵素などの維持も大変だ。今回は冷蔵庫・冷凍庫は発電機のレンタルを頼んで対応することにした。(今まではドライアイスを詰めて対応していた。)
- 午前中は買い物。家具屋にいって、座椅子を1つと、折りたたみ式の小さな机。それからデオデオで念願のDVDプレイヤーを購入。ソニー製で3万円。現在、家にあるAV関係の機器は、テレビ、ビデオデッキ(兼BSチューナー)、CSチューナー、LDプレイヤー、そして今日買ったDVDプレイヤー。この中で、テレビは安物で入力端子系がとても貧弱だし、音も良くない。ビデオデッキも古くて機能的にはいま一つ。オーディオ関係はCDラジカセのみなので、こちらも貧弱。ということで、その辺を少しづつ充実させていきたいと思っているのだけど、どういう方針で揃えていくかが悩ましい。テレビとビデオは先行きが不透明なのでもう少しこのまま我慢するとして、音関係をもう少し何とかするべきか。
- DVDソフトも3本購入。『マトリックス』、『ウルトラセブン 失われた記憶』、『真夜中のカーボーイ』。
- 午後は未読のマンガを消化。夕方、停電が終わる頃に、大学へ。カエルを飼育している部屋のエアコンを入れて、冷蔵庫、冷凍庫関係の電源をチェック。Webサーバとして使っているLC475を起動。夕方の暑いときに自転車で往復して、へろへろになった。
- 『世紀をこえて』はマイクロマシンやナノテクの話。
- 買ってきた『マトリックス』を観る。劇場で観た時と印象は変わらず。映像的には面白いけど、SFとしてはもの足りない。もう一ひねり欲しかった。
2000.08.26
- 今日試してみたら登録できたので、eBOOK-OFFで買い物してみる。検索しても、あまり大したものは見つからなかったのだが、つらつらと棚を眺めていくつか注文した。
- 『赤々丸』(1)-(4) - 内田美奈子 :各\250
- 『That's イズミコ』(3) - 大野安之 :\250
- 『LiP』(1) - 大野安之 :\350
- 『桜酒一献』(1) - 逢坂みえこ :\200
- 『SABEAR BRAND』(1) - さべあ・のま :\450
- 『雨の法則』(1) - 外薗昌也 :\350
- 『サイレントランナー』(1) - 外薗昌也 :\450
といったあたり。『赤々丸』は実家においてあるんだけど、久しぶりに読みたくなったので。『That's イズミコ』はこの前たまたま1巻を買ったので、ちょっと揃えてみようかと思って。これって何巻まで出ているのかな? あと(1)って書いてあるけど2巻以降は存在しなそうな本もあるのだけど、その辺どうなっているのか。
- 『ぽちょむきん』1(北道正幸)、『五年生』4(木尾士目)、『スマグラー』(真鍋昌平)、『YASHA』8(吉田秋生)購入。北道正幸は『スカタン』の方が面白かったという気もするが、『ぽちょむきん』も十分面白い。『スカタン』時代から続いているおまけの猫マンガ『ああっ!教祖様』も継続中。この人の猫絵ってすごく上手いよね。『スマグラー』は、ちょっと話が分かりにくいところもあるのだけど、なかなか迫力があって読ませる。『YASHA』はほんとに『BANANA FISH』になってきた。
2000.08.25
- 『ヒトはなぜ、夢を見るのか』(北浜邦夫)、『悪の対話術』(福田和也)、『日本の大難題』(白井久也、安藤博)購入。
- eBOOK-OFFで買い物しようとしたけど、登録ができなくて挫折。
2000.08.24
- 毎日新聞で連載されている『新宿鮫 風化水脈』(大沢在昌)がそろそろ最終回なんだけど、なんか全然盛り上がらないまま終わってしまいそう。
- 「キッズ・ステーション」で毎晩やっている『少女革命ウテナ』は、最終回に向けて無茶苦茶な盛り上がりを見せている。面白すぎ。本放送で観ていたら、1週間が待切れなかっただろうなあ。1日待つのももどかしい。
2000.08.23
- 眼鏡を壊してしまった(不幸な事故)。フレームが折れてまっぷたつ。まあ近いうちに眼鏡を新調したいと考えていたので、精神的ダメージはそれほど大きくないのだが。とりあえず、度の合っていない古い眼鏡を引っぱり出してきて何とか仕事をこなし、夕方、新しいのを作りにいった(メガネの三城)。レンズの在庫があったので30分くらいで作ってもらえて有り難かった。フレームはチタンで色はメタリックなグレー。いままでの黒いプラスチックフレームとはだいぶイメージが違って見える。まだちょっと鼻の辺りがむずむずしているが、そのうち慣れるでしょう。
- こんどの動物学会(於 東京大・駒場)のタイムテーブルが決まったとのメールがあった(スケジュールと要旨はこちらから見ることができる)。自分の発表は3日目(9/23)の朝いち(9:00)から。朝いちの発表というのは、前の人の話を聴いている間の緊張感の高まりが無いぶん、精神的には落ち着いて発表できるので、嫌ではない。お客は少ないかもしれないけど。
- 『ハワイイ紀行』(池澤夏樹)、『星虫』(岩本隆雄)購入。
- ジッタリンジンの「夏祭り」をホワイトベリーとかいう人たちがカバーしているのを聴いたんだけど、あれ、酷い出来ですね。
- 『天然コケッコー』は、本当にどうでも良いような話が延々と続いているのに、なんでこうも面白いのかっていうくらい面白い。こういうマンガを読んでいると本当にしみじみと幸せを感じる。
2000.08.22
- 『天然コケッコー』13(くらもちふさこ)、『諸葛孔明 時の地平線』(諏訪緑)、『グールドを聴きながら』(吉野朔実)購入。
- bk1の書評。今回は『カエルのきもち』。めずらしく(?)読者書評もついているし、冬樹蛉さんもお薦めの本、ということで、売れてほしいものである。
- 『プロジェクトX』は望遠鏡「すばる」。予算獲得の苦労話が中心で、技術的なことは少なめ。ちょっと物足りない気もするが、まあ技術的な話は少し前にNHKなどでさんざん放送されていたので、興味がある人はそちらを観ていただろうし、これはこれで良いのかもしれない。それにしても「それは何の役に立つのか?」と言った政治家、話も聴こうとせず「望遠鏡にそんな金がかけられるか」と言い放った官僚、という話は、あまりに典型的で、ありがちな反応だよなあと思うと同時に、そこを突破するだけの説得力というのが研究者の側にも必要なんだよなあ、とも思った。
2000.08.21
2000.08.20
- 広島市安佐動物公園でアムールトラの子供が生まれ、19日から公開されているというので、同居人と見に行ってきた。トラの子の「ヤマちゃん」(♀)は、母トラが育児をしようとしないために、人間の手で育てられている。特設のプレハブが彼女の住処。寝ている時間が長いが、時々は遊具で遊んだりもしている。トラといっても子供の頃は愛らしい。もう猫よりも2周りくらい大きくて、体重も10キロくらいあるとのこと。猫と比べると顔がかなり大きく、手足も大きい。11時半からミルクを与えるというので、サル山などを見て10分くらい前に戻ってみると、結構たくさんの人が集まっている。飼育係の人に抱かれてミルクをもらっている様子は大きな猫のよう。ご飯が終わって飼育係の人が部屋から出ていってしまうと、ドアのところに顔を寄せて、外に出たそうにしている。ドアノブに手をかけたり、怒ったようにサッシを叩いたりして、なかなか落ち着かない。やはりひとりだと淋しいのかな?
- チンパンジーのナナが昼間は運動場に出ているというので、見に行く。ちょうど一年前に来た時には、ナナは部屋で一人で(退屈そうに)遊んでいたのだが、今回はユウコさんと一緒だった。去年よりはちょっと大きくなったけど、まだ子供らしい可愛らしさを残している。ナナはとても人気者で、子供たちはみんな「ナナちゃーん」と呼んで手を振っていた。
- 夜行性動物館では、やはりガラゴが面白かった。あの敏捷性とジャンプ力はすごい。2本脚で立っている姿がちょっとヒトに似ていて、愛らしい。
- ヒョウにも子供が2頭生まれていた。かなり大きくなっているが、まだ母親の乳を飲んでいるみたい。前に来た時は、ヒョウは神経質に檻の中を行ったり来たりしていたが、今回は比較的落ち着いているように見えた。
- 動物園の帰りに中筋のフタバ図書へ。『絶版』(岡田斗司夫、田中公平、山本弘)、『恋愛論序説』(佐野洋子)を購入。
- マンガは『ガダラの豚』1(中島らも、森高夕次、阿萬和俊)、『どんぐりくん』1(須藤真澄)、『大正野郎』(山田芳裕)、『泣く男』(山田芳裕)を購入。それと、『鳩よ!』の9月号が魚喃キリコの特集だったので購入。しかし『blue』の映画化なんて話があるのか…。
- 山田芳裕だが、まともに読んだのは実は『度胸星』が最初。これがえらく面白いので、今回『大正野郎』と『泣く男』を読んでみたのだが、いや、これがまた滅法おもしろい。率直に言って、好みの絵柄ではないのだが、この面白さの前にはそんなことはどうでも良くなる。絵柄がどうのと言って、今までこれを読まずにいた不明を恥じる。読まず嫌いはいけませんね。
2000.08.19
- 臨海実習3日目。プルテウス期まで発生したウニと、オタマジャクシ幼生になったホヤを観察。その後、実験室などの掃除。
- 11時頃からレポートの作成。各教官からのテーマを1題づつ、計3題与えて、その場で書いてもらい、その場で見てコメントするという形式。僕が出したのは、ホヤと脊椎動物が近縁であるとされる根拠について述べよ、というテーマ。レポートを見ると、まあ昨日話したことの半分くらいは伝わっていたようなので、とりあえず良しとしよう。
- 13時前くらいに実験所を退所。尾道でラーメンを食べて、W先生の車に乗せてもらって西条に帰る。
- 臨海実習の間に読もうと思って持っていった本や論文は、ぜんぜん読めずじまい。ほとんどそんな時間はなかった。夜は疲れて早く寝てしまったし。
- 書き忘れていたけど、今年は向島の臨海に猫がいて、これが人懐っこい猫で、脚にからんできたりするんだけど、一日目の夜に宿舎で寝ていると、その猫が戸を開けて入ってきて、耳もとでニャー、とないた。こちらは眠っていたので、目をさまして、一瞬何が起きたか分からなくてびっくりしました。猫には丁寧にご退室願ったが、どうやら学生さんたちが寝ていた部屋にも訪問していたらしい。
2000.08.18
- 臨海実習2日目。8時に朝食。9時から実習。まず1時間ほど、ホヤの系統・進化、体制、個体発生などについて解説をする。自分としては75点くらいの出来。実験発生学の話、分子発生学の話、そしてEvo-Devo的な話まで出来たのは良かったのだが、少し話が難しかったかもしれない。
- 10時すぎから、カタユウレイボヤを使って発生の実験。発生の実習は、ウニだけをじっくり観察してもらうという考え方もあるのだけど、比較という観点で発生を観てもらうことにも意義があると思うので、ここ数年はホヤの発生の実習も同時におこなっている。ホヤの体制を解説しながら、解剖して卵と精子を採る。ホヤは雌雄同体で自家受精はしないので、2匹解剖して、別個体の卵と精子を混ぜ合わせることによって媒精する。ホヤの卵も量は少ないが発生は良くて、一安心。
- 11時頃から、昨日分類した生物について学生達が報告。
- 昼食後、S先生が海藻についての講義。特に光合成色素と多糖類について。
- 14時ころから、昨日採ってきたコウイカの卵の観察。卵を保護する殻の中に、1匹のイカの胚というか胎児が入っている。すでに脚も生え、口もできていて、心臓も動いている。初めて見たのだが、なかなか美しくて感動的だった。
- 15時ころから少し泳いで、夕方からバーベキュー。火を囲んで焼肉を食べながら飲むビールは格別で、とても幸せ。
- 夜はウミホタルの採集。向島臨海で開発(?)された電気ショックによるウミホタルの発光装置を見せてもらう。これがかなり強力で、明るい部屋でも光が十分見えるほど。もちろん暗闇の中で見る発光は圧巻。ウミホタルには迷惑な話だけど。
2000.08.17
- 臨海実習。今回の受講者は3年生14名。教官は総合科学部からW先生、S先生、僕の3人、そして向島臨海実験所のスタッフの皆さん。12時に集合し、最初はウニ(サンショウウニ)の採卵・採精と、未受精卵、精子、そして受精現象の観察をする。卵の調子は良さそう。
- 例年は2日目に磯採集を行っていたのだが、今年は潮汐の関係で1日目に行うことになった。最干潮が18時くらいなので、15時30分頃に実験所を出発して、磯へ。ゆっくりと歩きながら、バケツに生き物を採集していく。僕は例年通り、シュノーケリングをして少し深いところのものを採集したり、バケツにいれてしまうと紛れてしまいそうな小さな生き物をサンプルチューブに採ったり。今年は色々な種類のゴカイが結構採れて、面白かった。おおまかな印象だが、去年まではカキがとても多かったのに今年はそれが少し減って、かわりにオオヘビガイが非常に増えていたように見えた。また去年まではほとんど採れなかったヤツデヒトデがたくさん採れた。ヒラムシは少なめ、ウミウシやウロコムシの類は今年は全然見当たらなかった。よく分からなかった生物もいくつかいて、一つはおそらくコケムシの類ではないかと思うのだが、後で図鑑で調べても判別できなかった群体性の生物。もう一つは、2cmくらいの白く球形に近い付着性の生物で、こちらは後で、突起が生える前のマボヤの幼若個体ではないかと教えてもらって、納得した。
- 実験所に帰って晩飯。その後、採集した生物の分類。例年通り、カニなどの甲殻類と、巻貝(腹足類)が圧倒的に多い。ついで二枚貝。ウニ、ヒトデ、クモヒトデ、ナマコなどの棘皮動物。ゴカイ(環形動物)。ホヤ(原索動物)など。珍しいものとしては、ヒモムシが1種類、そしてコウイカの卵が採れていた。
2000.08.16
- 『山谷崖っぷち日記』(大山史朗)購入。
- 『進化と人間行動』の書評を新たに3つ見つけたのでメモリンク:
・道田泰司氏の書評(8/12)
・堀尾英範氏による「進化と人間行動」(長谷川寿一、長谷川真理子著)より学ぶ
・西山賢一氏の書評
- 明日から総合科学部の臨海実習(at向島臨海実験所)。19日まで。
- 帰宅するために大学内を自転車で走っていたら、野犬の群れ(五匹くらい)に追い掛けられた。こちらは自転車だから逃げ切る自信はあったけど、徒歩だったらちょっと怖い。ここしばらく見かけなかったのだけど、最近また増えているのかな。群れを作って人を追い掛けるのは犬の本能だから仕方ない、というか別に犬が悪いわけではないのだが、人間の都合とは反するわけで困ったものだ。野犬が増えるのは恐らく大学に犬を捨てに来る馬鹿がいるから。罪に問われるべきはそういう人間たちで、犬ではないのだけれど、たぶんそのうちまた犬が捕獲されて保健所につれていかれることになるのだろう。
2000.08.15
- 今日も人が少ない。それでもご近所の教官は半分くらいは来ているかな?
- 明後日からの臨海実習(at向島)で、ホヤの話を1時間くらいする予定なので、その準備。ホヤの系統学的な位置や、発生の話など。といっても毎年のことなので、それほど時間はかからないはず。プリントは去年使ったものを使い回して、話の内容を(去年の反省を生かして)少し整理するくらいかな。
2000.08.14
- お盆ということで、さすがに大学も人が少ない。広々として気持ちいい。生協の食堂も休みになってしまうので、不便ではあるが。道路も自動車が少なくて、自転車で走るのがとても快適。
- グインサーガ74『試練のルノリア』。やっぱり話はあまり進まない。ベックが帰ってきてナリスと会見するが、なんかあまり役に立ちそうにない。ていうか作者にむちゃくちゃ軽く扱われているなあ、ベック。かりにもリンダ、ナリスにつぐ王位継承権をもつ人間なのに、ほとんど雑魚キャラなみの扱いだ。
- いまごろ『少女革命ウテナ』を(キッズステーションで)観ているんだけど、いやあ面白いですね、これ。あんたら何者やねん! と身悶えしながら観ています。とくに姫宮アンシーと、その変態美青年兄貴が凄い。よくもあんなもの作ったなあと感心してます。
2000.08.13
- 未読のマンガがだいぶたまってきたので、単行本10冊ほど、まとめ読み。時々ネコを撫でたりしながら、のんびりとマンガを読んで、とても幸せな気分に。
2000.08.12
- 『現代ホモ・サピエンスの変貌』(小原秀雄)、グインサーガ74『試練のルノリア』(栗本薫)購入。
- 『無頼伝 涯』2(福本伸行)、『DOLL』1(三原ミツカズ)購入。
2000.08.11
- 『からくりサーカス』14(藤田和日郎)購入。
- 一條裕子の『犬あそび』が、なかなか良かった。ちょっとずれた人たちの、ちょっとずれたエピソードを描きながら、ああこういう感覚って分かるよなあ、としみじみと思わせる。そこはかとないおかしみが魅力。この作者って、たぶんとても頭の良い人なんだろうな、と思う。佐々木倫子とか倉多江美などに近いテイストを感じるが、どうか。
2000.08.10
- 『リアル国家論』(コーディネーター:沢田竜夫、藤井誠二、梅野正信)購入。特筆すべきことは、樹村みのりのマンガ(『解放の最初の日』1970、『COM』掲載)が掲載されていることでしょう。
- 『ブラブラバンバン』4(柏木ハルコ)、『生存〜LifE〜』2(かわぐちかいじ/福本伸行)、『せんせいのお時間 』2(ももせたまみ)購入。『ブラブラバンバン』は相変わらず面白い。いま一番楽しみなマンガの一つ。
2000.08.09
- この前reviseした論文のアクセプトのしらせが届く。いままでと違う分野の仕事で、勝手もよくわからなかったし、投稿先は僕もうちのボスも投稿したことのない雑誌だったしで、書き始めてからアクセプトまで結構時間がかかったが、とりあえずほっと一息。次からは、一から文献を集めて、せっせと読んで…、というようなことはしなくて済むと思うので、もう少し楽になる(といいなあ)と思う。
- 『コックリさんが通る』3(奥瀬サキ)、『度胸星』2(山田芳裕)購入。おなじくヤンサンコミックスの『ブラブラバンバン』4(柏木ハルコ)は本屋に置いていなくて買えなかった。残念。
2000.08.08
- 『ボトムズ・アライヴ』(岡島正晃、あさのまさひこ、中島紳介)購入。
- bk1の書評。今回は『空飛ぶガチョウはなぜ太らないか』(E.P.ウィドマイアー)。動物生理学に関する本で、とくに動物の生理学的メカニズムがいかに適応的にできているかという観点から、様々なトピックスを取り上げている。著者はボストン大学の動物生理学の研究者ということなのだが、科学エッセイの書き手としても、かなりの腕前だと思う。
2000.08.07
- 『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』2(荒木飛呂彦)、『ヒカルの碁』8(ほったゆみ&小畑健)、『おさんぽ大王』4(須藤真澄)購入。
- 研究室で飲み会。夕方から飲みはじめて、9時過ぎまで飲んでいた。
2000.08.06
- 広島原爆忌。広島県に住むようになって6年以上になるが、8月6日に広島市に出たことはなかった。今年は日曜日ということもあって良い機会なので、いろいろと見てこようと、同居人と一緒に出かけた。
- 電車で平和公園へ。8時から平和記念式典。日射しが強く、席に座って開会を待っていると汗がにじんでくる。参列者は市の発表によると約五万人。広島市民ももちろん多いのだろうが、全国各地からやってきた反核運動の人々や、修学旅行らしい中学・高校生などの姿も多くみられる。献花、黙祷に続いて、秋葉市長の「平和宣言」、来賓のあいさつなど。森首相があいさつで「非核三原則を堅持し」と述べたのを聴いて、「堅持しとらんやろ!」と心の中で突っ込みを入れる。「平和宣言」に対する拍手に比べて、森首相の挨拶への拍手の少なさが印象的だった。まあ、日本政府が核軍縮、核兵器廃絶、被爆者援護に十分な努力をしてきたと考えている人は、おそらくあの場にはほとんどいなかっただろうしね。
- 式典の後は、公園を歩きながら、各所にある慰霊碑などを見て回る。山のようにささげられている折鶴、花束、線香。あちらこちらで、様々な団体が、それぞれのやり方で、慰霊、アピール、パフォーマンスを行っている。宗教系の人々は、服が変わっていたり、鳴り物をならしていたりするで、目をひく。原水爆禁止世界大会に参加していると思われる人たちが、各団体の旗を持ったり、ゼッケンをつけたり、バッヂをつけたりして歩いている姿も目立つ。意外に若い人たちが多いなと思った(夏休みだから?)。外国人の姿も目立つ。
- 広島市映像文化ライブラリで今村昌平の『黒い雨』を上映するというので、観に行く。原爆の悲惨さとともに、被爆者への差別という問題も描いている映画。被爆直後に亡くなった人たちはもちろんだが、被爆を生き延びて、しかしゆっくりと原爆に身体を蝕まれていった人たちも、肉体的、精神的に、深い苦しみにさいなまれてきたのだということを、声高にではなく淡々とした描写で描いている。
- 映画が終わって、昼飯を食べに基町クレドへ向かう。リーガロイヤルホテルの中を通り抜けようとしたら、玄関にものものしい警備の車が何台も停まっている。ロビーにはホテルの従業員たちが並んで、VIPを見送るような体制。通り抜けができそうな雰囲気ではない。しかし今さら回り道をするのも癪に障る。しばらく待っていると、森喜朗がお供をつれて現れた。早く出ていって欲しいのだが、立ち止まって愛想を振りまいたりで、なかなか立ち去ってくれない。結局10分くらい足留めされてしまった。
- クレドのタンドール(インド料理)で昼食。チキンや海老のグリルの盛り合わせと、ロマリー。
- 本とCDを購入。小説は『ピニエルの振り子』(野尻抱介)、『笛吹童子』(橋本治)。マンガは『赤色エレジー』(林静一)、『橋無医院』(林光默)、『犬あそび』(一條裕子)。CDは『THE HEARTS』(山下久美子)、『銀河鉄道の夜』(細野晴臣)、『カクシゴト』(勝野慎子)。
- 平和公園に戻る。朝ほどではないが、人はまだまだ多く、慰霊碑に参拝する人も後をたたない。原爆資料館は時間が遅くてもう入れないかなと思ったら、原爆の日前後は開館時間を延長しているとのことだったので、せっかくだから観ていくことにする。この前来たのは3年くらい前だったかな。被爆直後の広島市の写真や、被害の様子を再現した模型などを見て、まさに一瞬にして都市が一つ消えたのだなあ、と改めてその出来事の大きさを思う。
- 元安川のほとりを歩いて、灯ろう流しの会場(?)へ。流しはじめは18時ということで、まだ明るい。岸辺には三脚にカメラを据え付けた老若男女が鈴なりになっている。風の加減が悪いのか、灯ろうはなかなか流れない。7時をすぎる頃に、ようやく流れが良くなってくる。暗い川面を流れていく色とりどりの光が美しい。
- 八丁堀近くの居酒屋で食事。焼き鳥が旨かった。22時くらいの電車で西条に帰る。
- 一日歩いてみて、広島にとって8月6日は特別な日なのだということを実感した。電車の中で、公園で、資料館で、お年寄りが「私はあの日は○○に居て…」という話をしているのを何度も耳にした。
- 8月6日の広島、とくに平和公園周辺の様子はとても独特で、他に比べるべきものを僕は知らない。世界中から人が集まり、ある人は訴え、ある人は祈り、ある人は慰霊し、ある人は自らの体験を語り、ある人はそれに耳を傾けていた。中には対立する立場の人たちもいただろうし、それぞれがそれぞれの立場で様々な行動をしているのだけれど、その上で、なにか一つの共通した空気がその場を包み込んでいるような、不思議な感覚だった。うーん、何かうまく言えないな。とにかく、なかなか興味深い体験ではあった。
2000.08.05
- 『聖』2(山本おさむ)、『夜刀の神つかい』2(奥瀬サキ&志水アキ)購入。
- テレビで映画『不夜城』をやっていたので、なんとなく観ていたのだけど、原作に比べると甘々な感じがするのは、まあ仕方ないのかな。
2000.08.04
- 2つの実験をやって、1つはほぼ成功、もう一つはうまくいかず。1勝1敗。
2000.08.03
- 「BSマンガ夜話」の『野球狂の詩』の回。レギュラー陣はわりとクールな態度だったのに対して、ゲストのダンカンの熱さが対照的だった。僕は現実世界の野球にはほとんど興味がないのだけど、水島新司の野球マンガは結構好きだ。やはりキャラクターがカッコ良いのが魅力。岩田、水原、火浦をはじめとするメッツの選手たちも、『ドカベン』の岩鬼、里中、殿馬、それからライバル校の選手たちも、みんな好きだった。
- bk1から本が届く。『我々の歩いてきた道』(石坂公成)と、タカノ綾の画集『Hot banana fudge』。どちらも一昨日発送で今日ついたのだけど、注文した日が違ったせいか、別々の便で届いた。送料がもったいないなあと思う。僕が払うわけじゃないけど。
- タカノ綾の『Hot banana fudge』は、期待以上に面白い。奇妙な動物たちが、なんかすごく良い。
- 『ゲノム』(T.A. Brown)購入。新しめの教科書。最近の生命科学は日進月歩なので、たまにはこういう本にも目を通しておかないと、いろいろ抜け落ちている知識があったりする。
- このページを運営しているMacintosh LC475(hiko475.ias.hiroshima-u.ac.jp)が、かなりやばそうな状況だ。本体のハードディスクが絶不調。というわけで、アクセスできなくなった時は、こちらを御覧下さい。
2000.08.02
- 「BSマンガ夜話」の『哭きの竜』の回。面白い話もあったけど、番組後半になるとちょっとネタが切れてきたような感じ。
2000.08.01
- 今日から夏休みということで、がくっと人が減った。キャンパスが広くなったみたいで、気分が良い。
- 昨日の「クローズアップ現代」は上野動物園のゴリラの繁殖の話だった。最近こどもを産んだモモコは、ずっと動物園で暮らしてきたので、周りに子育てのお手本になるようなケースは何もなかったのだけど、ちゃんと子供を育てているらしい。以前おなじく「クローズアップ現代」で取り上げられたシロクマのピースは、母親にあやうく殺されてしまいそうになって、人の手で育てられたのだけど、それとは大違い。動物園という特殊な環境でも、きちんと子育て回路が機能するというのは、モモコのパーソナリティによるものなのかな。
- 『あずみ』19(小山ゆう)、『最終兵器彼女』2(高橋しん)購入。
- 『石ノ目』(乙一)購入。
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