ただいま読書中(近況一言報告)
2000年11月
- このページを運営しているMacintosh LC475(hiko475.ias.hiroshima-u.ac.jp)が、かなりやばそうな状況です。
アクセスできなくなった時は、こちらを御覧下さい。
2000.11.30
- 早朝、実家から、祖母逝去の報せ。
- 悲しむより前に、やらないといけない事が多すぎる。同居人と対応を相談。
- 予定していた実験はとりやめ。明日の午後に帰省できるように手配を進める。午前は実習があるので、それを終わらせてからすぐ空港に飛んでいくという予定を立てる。夕方には実家に着けるはず。飛行機の予約をし、当たっていたセミナーをなんとかクリアし、早めに帰って喪服の用意など。同居人が猫たちの世話をしてくれる人を見つけてくれたので助かった。
2000.11.29
- 学生実習5日目。トラブルが発生。実習準備室に置いてあった「蒸留水」と書いてあるタンクに、どうも別のもの(おそらくかなり濃い塩溶液)が入っていたらしく、それで作った泳動バッファがうまく働かない。電源をいれた途端にヒューズが飛んだり、泳動が乱れたり。急遽バッファを作り替えたが、回復できず。教室の前の方は、以前に使ったバッファを使っていたのでうまくいったが、後の方はほぼ全滅だった。最悪。「蒸留水」と書いてあるタンクに別の溶液が入っているとは、一体どういうことなのか。表示を信じて確認しなかった僕が悪いのか。いろいろと考えて、精神的ダメージが大きい。夕方、パワーサプライの修理など。
- 夜、実家から、祖母が危篤との報せ。数日前の電話で、悪いという話は聞いてはいたが。
2000.11.28
- 学生実習4日目。
- bk1書評は『ニタリクジラの自然誌』。土佐湾で行われた大規模なクジラの一斉調査の話が面白かった。
- 晩飯がおでんなので、日本酒を買って帰ろうとコンビニに寄った。そこはもともと酒屋だったコンビニで、日本酒を手にとって選んでいたら、たまたま店長と思しき人が出てきて福美人(西条の造り酒屋)で作っている限定酒の純米大吟醸をすすめられた。あまり数が出ていなくて、売っている店も少ない(たしかにあまり見た憶えのないラベルだった)が、味は保証するとのこと。ということで、それを買って帰ってきた。1合びんで900円もしたが、さすがに旨い。おでんをばくばく食べてしまう。
- 関西学生アメリカンフットボール立命館vs関西学院戦をGAORAで観る。どちらもディフェンスが頑張って、緊張感のあるロースコアの好ゲーム。最終盤、10点差をつけられて引き離されるかと思った立命館が、タッチダウンで4点差に追い付き、しかしトライフォーポイントのフィールドゴールで失敗。最後の攻撃シリーズを長いパスでつないでいけば逆転も可能という点差と残り時間だったが、結局、関学の守備に押さえ込まれた。
2000.11.27
- 『パーム26・愛でなくXII』(獣木野生)購入。
- Amazon.co.jpに注文していた本が届く。"Patterns of Distribution of Amphibians : A Global Perspective" (William E. Duellman(Editor))。
2000.11.26
- 朝5時に起きて、魚釣り。6人乗りの小さな船で忠の海の沖へ出発。タイやチヌを狙う仕掛けを使ったが、皆経験がないため、船頭さん(もう70か80くらいのお爺さんだった)に厳しい指導を受けながら糸を垂らす。結局、午までで釣れたのは船全体で、大きなタイが1匹、大きなチヌが1匹、小さなタイが1匹、小さなメバルが1匹のみ。(2匹の小物は僕が釣ったので、持ち帰って煮つけにして食べた。)船頭さんの話では、今日は大潮なので小さな魚は釣れにくく、釣れるとすれば大物、つまり大物狙いのベテランが釣るような潮だったとのこと。だとすれば素人6人で大物が2匹釣れれば良しとしなければならないのかも知れない。
- 『カスミ伝△』(唐沢なをき)、『DAY DREAM BELIEVER』1、2(福島聡)、『蟲師』1(漆原友紀)購入。
- 関西学生アメリカンフットボール、京都大学vs甲南大学の試合をGAORAで観る。京都大学は気迫のこもった試合で大勝。次の立命館vs関西学院戦に一縷の望みをつないだ。
2000.11.25
- 年に一度、教官の親睦を深めるためのレクリエーションという行事があって、講座(大講座なので三十数人の教官がいるのだが)ごとに旅行とかスポーツ観戦とか音楽観賞会とか、まあそういうイベントをすることになっている。今年は三原に行って一泊し、翌日に釣をするということなので、参加してきた。少し早めに宿に着いて、三原市にある「みはらし温泉」へ。色々な種類の風呂があるスパリゾート(?)で、確かに温泉からは瀬戸内海の島々が見渡せて、見晴しが良い。しかしこちらから景色がよく見えるということは外からもこちらが見えるということだ。すぐ下には道路が通っているし、岸のすぐ側をフェリーが通っているしで、気になる人は気になるだろうな、と思う。宿に戻って夕食まで雑談。夕食は三原名物のタコをはじめ、新鮮な刺身や魚介類の鍋、煮魚など。旭菊水という地酒も旨かった。この日は翌日の釣に備えて早めに就寝。
2000.11.24
2000.11.23
- 休日。最近、西条にオープンした「フジグラン」に行ってみた。東広島は一時期ほどの勢いはないものの人口も増えていて、特に比較的若い層が多いこともあって、それらの購買層を狙った大型店が近年しのぎを削っている。大学の近くの学生街である下見地区に、この地区のコアとなるダイエーの「ハイパーマート」ができたのを皮切りに、「フジ」は最近まで西条駅前にあった店を郊外に移してシネコンなどの施設を備えた「フジグラン」をオープンさせ、地元資本の「イズミ」も店鋪「ゆめタウン」を拡大してそれに対抗している。で、そのフジグランだが、かなり広い面積があって、食料品売り場なども充実しているし、なかなか力が入っているなあと思って見学してきた。昼飯に惣菜売り場で中華を買い、晩飯用にステーキ肉を買って帰った。
- 『からくりサーカス』15(藤田和日郎)、『ひみつのドミトリー』1(紺野キタ)購入。
- 『教養論ノート』(浅羽通明)読了。なるほどと思う部分もあるし、ちょっと違うんじゃないのと思う部分もあるが、全体として興味深く読めた。
- 僕も学問と教育で飯を食っている者の一人なので、自分のやっている生物学や、その教育が、どういう意味をもっているのかということを(時々だけど)考えざるを得ない。大学の中にいて似たような分野の人と接している分には、自分の研究テーマについて「何の意味があるのか」、「何の役に立つのか」と聞かれることはあまりないが、一歩大学の外に出れば、それはタコ壷の中で重箱の隅を突いているような趣味的な「研究」でしかないように、恐らくは見えると思うし、実際に(言い方はもっと柔らかくても)そのように言われることもある。もちろん、僕らが重箱の隅を突いているのは、そこに穴を開けることで見えてくるもっと大きなもの(極端に大きな言い方をすれば、生命とはなにか、進化とはなにか、というようなテーマにつながるもの)を求めているからだ。そのような大テーマに直接アプローチすることは、実証を重んじる自然科学の立場に立つ限りまず不可能で、我々は様々な方向から地道にこつこつと、そのようなテーマに少しでも貢献できる(と自分が信じる)ような研究を積み重ねていくしかない。そのような大局的な見地がなければ、一つ一つの「重箱」研究に意味を見い出すのは難しい。僕も自分に近い分野であれば、ある程度の大局観は働くが、遠くなれば、その重箱の隅がどこにどのようにつながっているのか、判断するのは難しくなる。ただ、難しいなりに、学問というのはそのように多くの細かい具体的なテーマが、大きなテーマにつながっていくような、そういうプロセスをもつ活動なんだということを理解しておくことは大切で、それが大学で与えることのできる「教養」のとても重要な部分だと思う。たとえば生物学という学問を通じてそれを理解してもらいたいと僕は思っているし、実習の説明や、セミナーで話す時なども、なるべくそのような大局が見えるような話し方を心掛けたいと思っている。実現できているかどうかは分からないけれども。
2000.11.22
- 学生実習2日目。大きなトラブルはなかったが、DNA分子量マーカーにエクストラバンドが出現していた班があった。制限酵素の混入か?
- 『未完 先祖物語 ―遺伝子と人類誕生の謎―』(大野乾)購入。「未完」なのは大野氏が亡くなられたからですね。
- 生協の書籍2割引きセールは、いろいろ注文したのだが、それについては届いた時に。
2000.11.21
- 学生実習1日目。今日は人数が少なく、真面目な(相対的にね)総合科学部の学生だったので、割と楽にできた。しかしずっと話し続けていたので、咽が痛くなった。ゲルの写真をとる機械の調子がおかしくて、結局べつの機械を使わざるを得なかったというトラブルもあった。
- 『THEゴルゴ学』購入。『ゴルゴ13』の公式ガイドブック。
- 先週のbk1の書評について書き忘れていた。
本はブルーバックスの『心はどのように遺伝するか ―双生児が語る新しい遺伝観―』(安藤寿康)。人間行動遺伝学の入門書。著者は双生児法による行動遺伝学の研究者だ。この分野はいろいろと複雑な問題(方法論的にも、また社会への影響という点でも)を含むだけに議論が多い分野であり、この本もそういう議論を踏まえて、行動遺伝学への批判に対する再反論にかなり重点を置いて書かれている。問題点を無視して一方的に「行動遺伝学の成果」だけを書かれるよりはずっと面白く読めるので、その点は評価できると思う。ただその再反論に納得できるかというと、それはまた別の問題で、僕自身はやはり色々と引っ掛かりを感じるところがあった。以下、短い書評では書けなかった疑問点をいくつかメモしておく。
まず、この手の研究の一番肝になるのは、双生児研究、つまり一卵性双生児と二卵性双生児の比較によって、ある形質の個人差に遺伝要因と環境要因がどの程度関与しているのかを定量的に算出できる、という考え方だ。著者はこのような立場に立っている。一方それに対して「遺伝と環境はつねに相互作用しているのであり、それぞれが何%というように分けて考えることはできない」という批判もある。著者はこのような考え方を「PCとしての意義を有していたに過ぎ」ない、「自明の理」と言いつつ、「中立のおりこうさん説」と呼んで揶揄している。
PCのおりこうさんであるかどうかはともかく、相互作用している要因をそれぞれが何%と分けて考えることが困難であるという主張には説得力があると僕は思う。僕が読んだ限りでは、著者は結局「相互作用だから分けられない」説に対して、揶揄以上の有効な反論を提示しておらず、「それぞれの要因の寄与が何%」というような計算が正当性をもつ根拠を明確には示していないと思う。
さらに疑問に思ったのは、そのような数量化の正当性をたとえ認めたとしても、その数字はしょせん「その双生児たちが育ってきた(たとえば現在の日本というような)社会環境における数字」でしかないのではないかということだ。たとえばIQにかなり強い遺伝の影響が見られたからといって、それは何かヒトという動物に固有の性質というわけではなく、特定の社会における遺伝の発現の仕方を見ているにすぎないように思われる。(実際、この本にも、異なる環境下で遺伝率が異なる形質の例も紹介されている。)だとすると、この本で議論している「形質Aは遺伝の影響が強く、形質Bは環境の影響が強い云々」という話は、非常に限定された条件下でのみ成り立つ話であって、人類全体に普遍性をもつものではないことになる。つまり「IQの遺伝率はxxである」と一般的に言うことはできず、「19xx年のxx国におけるIQの遺伝率はxxであった」としか言えないということだ。そして、もしこの理解が正しければ、遺伝率の数値そのものよりも、そのような遺伝率の差異を生み出しうる環境要因の方に僕はむしろ興味をもつ。
もう一つ。これは方法論というより著者の立場というか姿勢に対する違和感なのだが、たとえば「IQテストの存在意義」として著者は次のように書いている(以下引用)。
だがここで肝心なことは、道具である知能検査が測ったものが、実際に何かの役に立つかどうかということである。道具はこちらの意図に応じたなにがしかの役に立たねばならない。心理検査の場合、それは測定の目的に即して妥当性があるかどうかが問題となる。IQテストの場合、そこで得られたIQ得点は、学業成績やある種の仕事の効率などの情報処理作業の正確さ、効率性を簡便に予測する道具として非常に効果的である。たとえば、IQと学業成績の間には0.7程度の相関がある。それがある程度ちゃんとした予測的妥当性を持っているから、IQテストは存在意義があるのである。
これは、IQ検査で測っている「知能」なるものは、統計学的に構成されたもので、いかなる実体も持たない、という(グールドなどによる)批判に対して、著者が反論している部分である。しかし一体「何かの役に立つ」とはどういうことなのか。誰が「知能」なる尺度を構成し、何に「役立てる」ために、誰を「測る」のか。もし誰か僕をIQなどという尺度で測ろうとする者がいれば、僕は「そんなもので俺を測るな」と言いたいし、「0.7程度の相関」などという「統計」を根拠にして、その数値を「効率性を簡便に予測」するために「役立て」られたりするのはご免こうむりたいと思う。
その他にも「遺伝的に反社会的な資質をもつ子」「遺伝的にしっかりした子」などという言葉を平気で使っていたり、まあ色々、気になるところが多かった。そのような言葉を使うだけのしっかりした根拠が何かあるのであればまだしも(それでも問題だと僕は思うが)、大した根拠もないのに、あたかもそのような遺伝的な資質というのが存在しているかのように語るというのは非常に問題があると思う。
まあ僕はもともとこの種の研究には偏見をもっていて、つい厳しい目で見てしまうという事もあるのだが、それにしても、科学的な根拠が弱い「研究結果」であっても社会的には非常に大きな影響を及ぼしうるわけで、この種の研究に携わる人たちはいくら注意深くしてもしすぎることはないと思う。その点で、この本は(努力の跡は見えるものの)まだ不用意な部分が多いと感じた。
2000.11.20
- 毎年恒例の生協の書籍2割引セールが今日からはじまった。棚にはあまり欲しい本がないので、注文が多くなると思うのだけど(期間中は注文でも2割引き)、とりあえず新刊ということで『イミダス』の新しいやつと、『文学を社会学する』(上野千鶴子)、『弱くある自由へ』(立岩真也)を購入。あと買いそびれていた本を何冊か。『朗読者』(ベルンハルト・シュリンク)、『GO』(金城一紀)、『動く分子事典』(本間善夫、川端潤)。大原まり子『アルカイック・ステイツ』は同居人に頼まれて購入。
- いよいよ明日から学生実習。でも明日は午後からなので、朝は早く来てプラスミドとりをする予定。
- ヒラノさんの日記で知ったスカイソフトで洋書を注文。たしかにこれは安い。注文したのは『Dancing with Cats』(『Why Cats Paint』の姉妹本)と、お子様へのプレゼント用に『Cookie Count』(pop-up)を3冊。
2000.11.19
- 広島市内で買い物。新着雑誌『コミックCUE』vol9、『アワーズ・ガール』、『マンガF』、『EROTICS』。単行本で『楽楽』(宇仁田ゆみ)、『カムナガラ』1(やまむらはじめ)、『並木橋通りアオバ自転車店』2(宮尾岳)を購入。他に別冊宝島の『ロボットの未来』と、南Q太のインタビューが載っていた『stage』vol.4というマイナーそうな雑誌、それと「広島の変容」という特集で平積みになっていた『東洋経済』を買った。
- DVD。『ライトスタッフ』を2000円で売っていたので買った。
- 宇仁田ゆみの『楽楽』は、なかなか良いかんじ。むかし南Q太を初めて読んだ時の新鮮な感じをちょっと思い出した。『マンガF』と『EROTICS』は区別がつかない。出版社(太田出版)は区別してるの? 『コミックCUE』はさすがに充実している。よしもとよしともの実験的な作品や、タカノ綾のマンガなど。『東洋経済』なんて初めて買ったけど、広島事情は知らない事も多くてなかなか面白かった。「デオデオ」と「ベスト電機」の対決とか。いちばん驚いたのはコンビニの「ポプラ」の業績が良いという話。なんかもう潰れる寸前なんじゃないかと思っていたので、意外だった。
2000.11.18
- 来週は学生実習なので、今週はその準備をしていた。DNAを制限酵素で切って電気泳動してバンドの長さを求めて制限酵素地図を作るという実習と、唾腺染色体のバンドパターンを見る実習の2本立て。唾腺の方はユスリカの幼虫(アカムシ)を飼育しておくくらいで、たいした準備はいらないのだが、DNAの方はプラスミドを大量に取ったり、制限酵素を分注したり、ゲルをたくさん作ったりしないといけないので、時間がかかる。今日で準備はほぼ終わったけど、なかなかしんどかった。来週、再来週も実習で忙しいので実験はあまりできそうにない。
- トップページを少し変えました。僕がbk1で書いた書評へのリンクと、森山さんのところからもらってきた検索メニューをつけてみました。
- 佐野元春がむかし出した『エレクトリック・ガーデン』というカセットブックを覚えている人もいるかと思うのだけど、その復刻版ともいえるCD『スポークン・ワーズ』が12月にリリースされる。eTHISでの限定販売。最近の佐野元春には、あまり関心がないのだけど、『エレクトリック・ガーデン』の頃の作品(と活動)には結構思い入れがあるので、注文してしまった。
2000.11.17
- 『空想の繪本』(安野光雅)購入。初出が『数理科学』という作品が結構多い。これを眺めていたら、『ふしぎな絵』とか『さかさま』とか、むかし好きだった絵本をもう一度見たくなった。
2000.11.16
- amazon.co.jpから本が届く。"The Origin of Animal Body Plans : A Study in Evolutionary Developmental Biology" (Wallace Arthur)と、"Biology of Amphibians" (William E. Duellman, Linda Trueb(Contributor))。ちょうど2週間。あと1冊は未入荷。
2000.11.15
- 『海外ミステリベスト100』(早川書房編集部)購入。ハヤカワ文庫だけでベスト100を選ぶというのも、なんだかなーと思うけど、まあ何かの参考にはなるでしょう。
- 『電人ファウスト』(上山徹郎)、『ガダラの豚』2(中島らも&阿萬和俊)購入。
2000.11.14
- 関西学生アメリカンフットボールリーグ、関西学院大学 VS 京都大学の試合をCSで観る。関西学院が強いのは分かっているので、京大がどこまで食い下がれるかと思っていたのだが、結果的にはワンサイドゲームで完全にやられてしまった。とくに京大はキッキングゲームで完全に負けていた。最初のプレーでキックオフリターン・タッチダウンをかまされるし、最後の方ではリターンチームが自陣のすぐ前でボールに触ってしまい相手に攻撃権を奪われるという、目を覆いたくなるようなミスをしていた。あれじゃ勝てないよね。
さて、これで関西学院が一応優勝ということになったが、次はいよいよ関西学院と立命館大学。もし立命館が勝てば両校同率優勝で、甲子園ボウルをかけてのプレイオフになる。さらに京大が甲南大学に勝って1敗を守れば、3校同率優勝でやはりプレイオフ。まあ京大にはプレイオフで立命、関学に勝つ力はないと思うが、試合がたくさんあれば観る方は楽しいので、立命館には頑張ってほしいね。
2000.11.13
- 文庫に落ちた『ローズマリーの息子』(アイラ・レヴィン)購入。
2000.11.12
- 『タカハシくん優柔不断』1(新井理恵)、『ジム』(池上遼一)、『ぷちぷちラビィ』1(天野明)、『リングにかけろ2』2(車田正美)購入。
- 『ラクトバチルス・メデューサ』を読む。生物工学によって生み出された病原菌がもたらす、人を石にしてしまう病気を扱ったバイオハザードSF。とても面白く読めた。話をあまり広げ過ぎず、手堅くまとめてあるところは『絹の変容』なんかの感じに近い。中心になるアイディアは2つあって、1つは病原菌の機能についてのアイディア、もう一つは、その対処法についてのアイディアなのだが、どちらも(小説としては)きちんと考えられていて、説得力がある。ハードSFといっても良いと思う。
2000.11.11
- 『内部観測とは何か』(松野孝一郎)購入。
- 関西学生アメリカンフットボールリーグ、立命館大学 VS 甲南大学の試合をCSで観る。立命館大学が順当に勝つ。
2000.11.10
- テレビで『耳をすませば』をやっていたので何となく観る。NHKでやってた火星の番組はビデオに録画。
2000.11.09
- 新曜社ワードマップ『現代科学論』(井山弘幸、金森修)購入。
- アメリカの大統領選挙が混乱しているが、そもそも、数え直すと票の数が違うということ自体、理解できない。いままでもそんないいかげんな集計をしていたの?
2000.11.08
- 『賭博破戒録カイジ』1(福本伸行)購入。
- 日本赤軍の重信房子が大阪で逮捕される。日本にいたのか。何のために? (「2ちゃんねる」の「知ってるつもり見るために帰ってきたな」という書き込みにはちょっと受けたが。)逮捕自体には、特に何の感慨もないが、意外性はあった。他のメンバーもひそかに帰国していたりするのかな? しかしテロリストが逮捕されてニコニコ笑っているのは気持ち悪いね。
- まじめな話、連合赤軍や「よど号」グループと同様、日本赤軍も、本人たちの意図はどうあれ結果的には、日本の左翼運動に完全にマイナスの影響しか与えなかった。無差別テロで一般人を殺すような連中を多くの人が支持することはないだろう。彼らが起こした一連の事件は、左翼全体のイメージダウンにつながり、特に若い世代の政治離れを加速した。たしかにイスラエルという国が多くのパレスチナ人を殺してきたというのも事実で、それはそれで糾弾されるべきことだけれど、それに対して一般人を巻き込むテロで対抗するというのは、倫理的にも容認できないし、戦術としても間違っていたと思う。重信房子がいま帰ってきて、果たして何ができるのか。「斗う」と彼女は言うが、裁判の中で自分の身を守るという以上の、影響力のある「斗い」ができるのか。彼女が組織できるのは、せいぜいかつての支持者の一部だけだろうと、僕は思うのだけど。
- ああ、でも京大の東一条辺りには、もしかしたら「重信同志…云々」とかいうタテカンが立っているかもねえ。僕が学生だったころにも「岡本公三同志…云々」とかいうタテカンが立っていたし。京大の赤ヘル「同学会」系学生運動って、まだ生き残っているのかな?
2000.11.07
- 『ブラブラバンバン』5(柏木ハルコ)、『度胸星』3(山田芳裕)購入。『ブラブラバンバン』は最終巻。好きだったので、終わってしまってちょっと残念だけど、このくらいの長さがちょうど良かったかも。『度胸星』もなかなか盛り上がっている。次が楽しみ。
2000.11.06
- 『サイアス』の最終号を購入。あらためて読んでみて、けっこう良く出来ていると思った。ずっと購読していた者としては、やはり休刊は残念だ。
- しかしあの署名をした人たちはみんな『サイアス』を買っていたのでしょうか。
2000.11.05
- 『ゲノム情報生物学』(高木利久、冨田勝 編集)購入。
2000.11.05
- クウガを観ようと思って起きたら、なんとか駅伝のせいで放送がなかった。
- 朝のニュースで上高森遺跡の旧石器捏造事件を知り、驚く。上高森で60万年前の、原人の時代の建物跡が見つかったというニュースをみて、すごい発見だと思ったのがついこの前のことだ。その感動が、がらがらと崩れていく。僕はもともと考古学にそれほど興味があるわけではない。しかし原人が建物をたてたり、仲間を埋葬をするなどの高度な文化をもっていたことを示唆する遺跡が「発見」されたという報道については、生物学を専門とする者としても、興味深い話だと思っていた。しかしこうなると、僕のような考古学素人には、もう何を信じて良いのか分からなくなる。石器が捏造だとして、では建物の柱の跡はどうなのか? 他の発掘、たとえばあの近くの座散乱木や馬場壇から出たものは信用できるのか? 等々。そのあたりは今後の調査を待つしかないのだろうけど、きちんと解明して欲しいものだ。関係者の責任追及も良いけど、それよりも何よりも真実が知りたい。
事件に関連していくつか思った事。
・考古学においては、ピア・レヴュー・システムは機能しているのか? そもそも今までの藤村氏の「発見」は論文になっていたのか。もし論文として発表されていたとしたら、査読はどのように行われていたのか。藤村氏の「発見」に疑問を抱く研究者も多かったようだが、かれらの批判はどのように行われていたのか。もし批判が機能していなかったとしたら、どこに問題があったのか。そういったことまできちんと総括してほしいと思う。
・僕は宮城の生まれで、上高森や座散乱木、馬場壇のある県北地方で少年時代を過ごした。自分の故郷の土地で、数十万年前、原人たちが生活していたのだと考えることは、たいして郷土愛が強いわけでもない僕にとっても、楽しく、夢があることだった。そのようなロマンを感じて発掘に協力してきた地元の人たち、考古学を学んでいる学生たち、遺跡をきっかけにして考古学に興味をもった子供たちもたくさんいたはず。そういう人たちの事を思うと、とてもやりきれない気持ちになった。
・それにしても、久々の大スクープを報じた毎日新聞の紙面は迫力があった。前に消去法で毎日新聞を購読していると書いたけど、今回はちょっと見直した。
- 溜まっている未読のマンガを何冊か読む。夕方から大学へ行って大腸菌を植える。
- 『海鶴』2(森秀樹)購入。『ムカデ戦旗』も面白かったけど、これも良いね。
- 『知ってるつもり?』で、連合赤軍の永田洋子。
2000.11.04
- スガシカオ『4FLUSHERS』購入。いま聴きながらこれを書いている。
- 『坂の上の雲』3(司馬遼太郎)購入。
- 大学祭のフリーマーケットで中古ビデオを買う。3本で500円というコーナーで『セブン・イヤーズ・イン・チベット』と『ポストマン』、あと1本はめぼしいものがなかったので『時をかける少女』(角川春樹のやつ)を購入。あと『ファントムメナス』を200円で買う。山のように積んで投げ売り状態。
2000.11.03
- 文化の日。午前中はマンガを何冊かと、浅羽通明の『教養論ノート』などを少し読む。あとはデジカメでネコの写真をとったり。近所にできたとんかつ屋で昼食。午後から大学に行ってライゲーションしていたプラスミドを大腸菌にとりこませてプレートに播く作業。実際に手を動かすのは5分くらいだが、待ち時間を入れて2時間ほど。大学では大学祭をやっているが、今年もたいして面白い企画はなさそう。明日、宮崎学が来るとかいうビラがはってあったけど、あまり見たいとも思わないし。
- 帰りに本屋に寄って『聖』3(山本おさむ)、『ベルセルク』20(三浦建太郎)を購入。あと『コミック・ファン』の新しいやつを買う。
- 生協では見かけなかった『Popular Science』創刊号があったので、買ってみる。しかしはっきりいってつまらない。
2000.11.02
- 朝、大雨。
- 『HUNTER×HUNTER』10(冨樫義博)購入。
- Amazonが日本に上陸。送料無料のキャンペーンをやっているので、洋書を3冊注文した。Evo-Devoの本を1冊と、両生類の本を2冊。
"The Origin of Animal Body Plans : A Study in Evolutionary Developmental Biology" (Wallace Arthur)
"Biology of Amphibians" (William E. Duellman, Linda Trueb(Contributor))
"Patterns of Distribution of Amphibians : A Global Perspective" (William E. Duellman(Editor))
- 「BSマンガ夜話」は『みどりのマキバオー』。未読のマンガだが、面白いらしいということは分かった。
2000.11.01
- 『あずまんが大王』2(あずまきよひこ)購入。
- bk1から届いた本。『エンダーズ・シャドウ』上・下(オーソン・スコット・カード)と『八月の博物館』(瀬名秀明)。
- 「BSマンガ夜話」は『ホモホモセブン』。「いま読めばどうということもないけど、当時は画期的だった」作品の典型的な例ということですね。僕はもちろんリアルタイムには読んでいないが、当時においてどのように画期的だったのか、というのが何となくつかめて良かった。それにしても、みなもと太郎が今風の絵柄で同人誌を書いて、みずからコミケで売っているという話には驚いた。
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