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2003年08月


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2003.08.18

カエルに注射をした。カエルといってもオタマジャクシである。顕微鏡の下でオタマジャクシの尻尾の筋肉にガラス針で微量の液を注入する。このような操作を「顕微注入」という。いままで卵には何度も顕微注入した事があるのだが、オタマジャクシに顕微注入するのは今日が初めてである。的が大きいから簡単だろうとタカをくくっていたのだが、針を刺そうとするとつるつると逃げて、なかなかうまく刺せない。結局、左手ピンセットで尻尾を固定しながら刺すことが出来た。ホルダーを工夫しないといけないことが分かった。久しぶりに「カエル研究日誌」らしい話題である。


2003.08.17

雨ときどき曇り(またはその逆)。
一日ごろごろして過ごす。黒田硫黄の『大日本天狗党絵詞』を読み返していたら、この1巻ですでにPaoPaoビールが登場していたことに気付いた。そんな一日。


2003.08.16

今日も大学は静かだ。夕方から雨になるという予報だったので早めに帰宅。

録画しておいた映画を2本消化する。まずは『バイオハザード』。「話はつまらないけど、ミラ・ジョヴォヴィッチは魅力的」というのが大方の評価だというのは知っていたのだが、まさにその通りの映画だった。ただ『フィフス・エレメント』や『ジャンヌ・ダルク』でミラ・ジョヴォヴィッチが演じた「いっちゃってる」ヒロインが大好きな自分としては、今回の役はちょっとまとも過ぎて物足りないとも思う。むしろもう一人のヒロイン、ミシェル・ロドリゲスの凶暴な目つきにぞくぞくさせられた。

もう1本は『トゥームレイダー』。「話はつまらないけど、アンジェリーナ・ジョリーは魅力的」というのが大方の評価だというのは知っていたのだが、うーん、これは……。『17歳のカルテ』でアンジェリーナ・ジョリーが演じた「いっちゃってる」ヒロインが大好きな自分であるが、この映画のアンジェリーナ・ジョリーはさっぱり魅力的に見えなかった。まあそれは単に個人的な好みではあるが、この映画が「アンジェリーナ・ジョリーの魅力」という一点で成立している以上、僕のような観客にとっては何の見どころもないわけで。


2003.08.15

静かな一日。人が少ないと落ち着いて仕事ができる。

ムック本『散歩自転車、旅自転車vol.2』購入。夏の天気の良い日にポタリングに行きたいなあ。輪行で尾道からしまなみ海道あたりをのんびりと。

『マッキントッシュその赤裸々な真実!』は、買ってすぐ読んでしまった。冗談を交えて書いているものの、アンチMac派Windowsユーザに対する批判は厳しい。Macユーザが多かれ少なかれ感じている事を過激に述べれば、このような形になるのだろう。
僕はAppleがつぶれてMacintoshが使えなくなってしまうとしたらとても困るが、かといってMacintoshに多数派になって欲しいとも思わない。このところのウイルス騒ぎを見ていると、むしろ少数派で良かったと思うくらいだ。
少なくともJobsが戻ってきて以来のAppleの製品はみな(は言い過ぎかもしれないが、8割から9割は)デザインが良いし、楽しく快適に使えるものだったと思う。いままで購入してきたボンダイiMac、液晶iMac、白iBook、iPod、AirMac Base Station、など、それぞれ値段は安くはないが十分に満足できる使い心地だし、iTunes、iPhoto、Safari、Keynoteなどのソフトも、とてもよくデザインされていると思う。とくにKeynoteは、この前の学会の口演で使ってみて、その使いやすさ、出来上がったスライドの美しさに惚れてしまった。こういう使い心地に馴染んでしまうと、Windowsがいくら多数派であっても、Macにできないことが出来ても、値段が安くても、Windowsを使おうという気にはなかなかなれない。
そもそもMacOSは他社のPCで走らせないという選択をした時点で、AppleはMacOSは少数派で行きますよと宣言をしているに等しく、従ってMacintoshを選んだ時点でユーザもまた少数派でいくという選択をしているのであり、そして世間は少数派には冷たいものである。今後もこの状況が大きく変わる事はたぶんないだろう。だけど僕は自分が好きなものを使う。それだけのことだ。


2003.08.14

梅雨が戻ったような天気。今日から仕事を再開。休んでいる間にZoltanからメールが来ていて、今後の計画をいろいろ考える。
生協が休みなので雨の中、昼飯をコンビニへ買いにいくはめに。明日は通勤途中に買ってこよう。


2003.08.13

009_no_syasin GennmaTaisen_no_syasin 昼前に実家を出て仙台市内へ。ジュンク堂で本を買って、エスパルで昼飯を食べ、お土産を買って、夕方の飛行機で広島へ。今回はわりと長めに休暇をとったのだが、甥っ子たちと遊んで、楽しかった半面、かなり疲れもした。しかし子供って面白いね。永ちゃんは、まだやっぱり子供で我侭なところもあるけど、直ちゃんに対してはちゃんと「お兄さん」をしていて、成長ぶりがいちじるしかった。次にあう時にどうなっているか、楽しみだ。末の子がちょっとからだが弱くて心配なのだが、医者と看護婦(実家の父と母)がすぐそばにいるので、大丈夫でしょう。
広島空港はバスの接続が最悪なので、タクシーで白市駅へ。しかしちょうど列車の時刻に間に合うように着いてみると、山陽本線が事故かなにかで遅れていて、結局待たされるはめに。どうも間が悪い。
西条駅から小雨の中を家へ帰る。アルバイトの学生さんに面倒を見てもらった猫たちは元気で、特に不満そうな様子もなく一安心。猫好きの学生さんだったので、よく遊んでもらったのでしょう。
写真は、多賀城から仙台に行く仙石線の電車に描かれていた絵。石巻はマンガで街おこし?
買った本:『坂口尚短編集 第5巻 ドレみ空!』、『自転車主義革命 ━━ 自転車を活かす新しいライフスタイル』(渡辺 千賀恵ほか)、『マッキントッシュその赤裸々な真実!』(スコット・ケルビー)、『灰色の乙女たち』1巻(加藤理恵)。


2003.08.12

母から車を借りて、Tomの運転で岩手県の花巻へ。目標は宮沢賢治記念館。他の展示はともかく、何度も何度も直しを入れて推敲したあとが残っている賢治の原稿(たぶんレプリカだと思うが)の展示はなかなか面白かった。「賢治生誕祭」というのをやっていたせいか、思ったよりも観光客が多かった。花巻という街は率直な話、たいして観光資源のある街ではないと思うが、「宮沢賢治」の名前でこれだけ人が呼べるというのは大したものだと思う。おみやげに「星めぐりの歌」のオルゴールを買う。
帰りは古川インターで降りて、久しぶりに古川の街を見た。不況で大変だという話を聞いていたので、どれだけ寂れているかと心配だったが、昔あった店も大分残っていて、ちょっと安心した。同級生には商店の息子、娘が多かったのだが、かれらの家の店も多くはちゃんと残っていた。
小牛田から松山、鹿島台を通って松島へ出る。地震の被害は思ったほどには目に付かない。むしろ目立つのは稲の生育の悪さで、今年は冷害で大変なのではないかと思った。


2003.08.11

妹一家と一緒に釜房湖のそばの「みちのく杜の湖畔公園」へ。永ちゃんと直ちゃんはおおはしゃぎで、鯉に餌をあげたり、「ジャンピングドーナツ」とか「フローティング土偶」とかいう変わった遊具で跳ね回ったり。


2003.08.10

台風一過で気持ちの良い晴天。午後から皆で蔵王の山荘へ遊びにいく。山荘の玄関にふくろうの飾りがかけてあるので、永ちゃんはこの山荘を「ふくろうさんの家」と呼んでいる。なかなか良いセンスだ。
のんびり温泉に入って、夕方から林の中でバーベキュー。肉もニジマスも旨かったが、今回の最大のヒットはホッキ貝だった。
hokkigai_no_syasin
1個百円で売っていた刺身用を買ってきて焼いて食べたのだが、ジューシーな貝の旨味が口の中にたっぷりあふれて、堪えられない。カキやホタテやサザエも焼くと旨いけど、ホッキ貝もこれらに劣らず旨いということを初めて知った。ビールをしこたま飲み、一ノ蔵の冷酒もいただいて、大満足。


2003.08.09

kuma_no_syasin 服を買いたかったので朝からTomと利府のジャスコへ。初めて行ったのだが、かなりの巨大モールだった。もともと安い服がさらに3割引くらいで、Tシャツ、下着、短パンなどをごっそり買い込んでも6000円ほどで済んでしまった。Tomもいろいろと買い込んでいたようだ。西条にいるとあまり気に入った服を見かけないし、広島まで買いにいくのも大儀なので、こういう機会に買っておくというのは良い考えかもしれない。
昼から妹と3人の子供たちが実家にやってくる。一番上の永ちゃんとは2年半前に会っているが、下の二人とは初対面。真ん中の直ちゃんは人見知りで、最初はぜんぜん寄り付かなかったが、猿の指人形を使って遊んであげたら、だいぶ馴染んでくれた。一番下の航ちゃんはまだ小さくて人見知りもしない。人の顔を見てにこっと笑う。子供たちにはシュタイフの熊をお土産に。
夕方には新潟から叔母と叔父が来て、刺身を肴に皆で酒盛り。お土産に持っていった西条のお酒、福美人の「大黒蔵」が好評で良かった。


2003.08.08

今日から夏休みをとって同居人Tomとともに実家に帰る。なにせ広島-仙台の航空券が片道3万円もするので、二人で行くとあれやこれやで十数万の出費になる。今回はなるべくもとを取ろうと、少し長めに遊んでくる予定である。
折悪しく台風10号が接近中だったが、日頃の行いが良いせいか(誰の?)、10号はかなりゆっくり進んでくれて、おかげで広島を昼に発つ飛行機は何とか無事に飛ぶ事ができた。それほど揺れもなく、無事に到着。
仙台は七夕の最終日でかなりの人出。コインロッカーの空きを探すのに苦労した。仙台七夕なんて、そんなに面白いものでもないのにね。Tomは仙台七夕を見るのは初めて。七夕飾りは「烏賊みたい」とのこと。いかにも。
tanabata_no_syasin
ほかには、こんなのとか↓。
pikachu_no_syasin
街でTシャツを買いたかったのだが、気に入ったのがなくて諦める。Tomは一番丁で服を1着買う。
電車で多賀城の実家へ。夕飯後、両親にドイツの写真のスライドショーを見せる。


2003.08.07

オフィスの外のテラスでツバメの学校。2羽しか写っていないけど、5羽ほど並んできょろきょろしてました。かわいい。 tsubame_no_syasin


2003.08.06

広島原爆忌。

ベルリンのMDCに着いて、研究を始めたのがちょうど1年前だった。なにか3年ぐらい前のことのような気がする。それだけこの1年の密度が濃かったということだろう。


2003.08.05

黒田硫黄特集の『ユリイカ』、『別冊宝島 音楽誌が書かないJポップ批評』の中島みゆき号を購入。
録画しておいたブンデスリーガ、シャルケ04対ボルシア・ドルトムントのルール・ダービーを観る。すごい熱気。


2003.08.04

進化学会最終日。箱崎キャンパスで、進化学への実験的アプローチというシンポジウム。昼過ぎには終わって、全日程終了。
本屋に寄って帰るつもりでいたら、会場で会った総合科学部の卒業生のSさんも本を買いに行きたいけど本屋がどこにあるか知らないというので、一緒に地下鉄で天神へ。彼女はいま高校で生物を教えていて、高校の現状などをきかせてもらう。一昨日に確認した本屋の場所を教えてあげて、一蘭というラーメン屋で昼食を食べて別れる。僕が買った本は紺野キタの『田園少年』、『夜の童話』、犬上すくね『想うということ』、松田洋子『赤い文化住宅の初子』、北川修『集団の進化』はUPバイオロジー、そして『東京ガールズブラボー』という、岡崎京子のマンガからタイトルをとったアート本。「村上隆が発見した10の才能」と帯には書いてあった。タカノ綾とか、そういう傾向の。去年出た本らしいけど、初めて見た。
新幹線で帰り、夕食は同居人Tomと一緒に近くの居酒屋へ。2人で5千円ちょっとで、たらふく飲んで食べた。


2003.08.03

進化学会3日目。午前中は「エピジェネティクスとゲノムの進化」、「魚類の進化多様性理解の比較ゲノム学」、午後は「進化の原動力としての分子多様性獲得機構:その調節と破綻」ときて、最後に自分の発表がある「トランスポゾンと宿主の関わり」のセッション。発表はちょっと早口だったけど、言い忘れも言い過ぎもなく、自分では満足できる出来だった。なにより、日本のトランスポゾン屋さんたちと会って、いろいろ話を聞けたことが収穫だった。去年の学会も、ほんとは出席したかったんだけど、なにせドイツ行きと重なっていたからね。
シンポジウムの後は、トランスポゾン屋さんと集団遺伝学のポスドクの人たちと一緒に天神へ。発表が終わって飲むビールは美味しかった。
進化学会の会場で買った本は、クララ・ピントーコレイア『イヴの卵』と、Donald A. Levin "The role of chromoso al change in plant evolution"。本は学会の休憩室の出店で売られていたのだが、その同じ部屋では「新今西進化論」の人たちも自分の本を売っていて、それだけなら良いんだけど、人が本を選んでいるのに何度も大声で「新今西進化論は世界に認められました」と叫ぶので、気が散って気が散ってしかたがない。「世界に認められた」というのは、要するに査読つきの英文雑誌に論文が一報アクセプトされたということらしいのだが、新今西進化論にとっては快挙らしい。それは世界が新今西進化論を認めたわけじゃなくて、査読をしたレビュアーとエディターが掲載を認めただけでしょ、と心の中で突っ込みをいれつつ、早々に立ち去った。


2003.08.02

進化学会2日目。バスで九大六本松キャンパスへ。少し早く着いたので、構内をぶらぶら。昔ながらの大学キャンパスで、「ハザマ私兵グループを殲滅せよ」とかいった類いのアジビラもタテカンも健在。九大は中核系ですか。
午前中は「発生進化学と進化発生学の諸問題」、「進化を動かす、ゲノム複製、損傷修復、変異生成」というセッションを聴き、午後は「バイオインフォマティクスからのゲノム機能・進化の解析」、「種形成の分子機構:分子から生態へ」を聴く。裏番組で聴きたいセッションもいろいろあったが、残念ながら体は一つ。
屋台で焼き鳥と餃子とラーメンで夕食。隣に広島から久しぶりに博多に帰って来たという初老のおじさんが座ったので話をしたら、同じ東広島の住人だった。僕が宮城県の生まれだという話をしたら、仙台にも住んでいたことがあると言っていた。奇遇ですね、と笑った。
ホテルに戻って最後の発表練習をもう一度。


2003.08.01

本日より進化学会。いつもと同じ時間に家を出て、広島でひかりに乗り換えて、福岡についたのは家を出て約2時間後。福岡って近いなあ。
時間があったので地下鉄で天神へ。コインロッカーに荷物を放り込んで街をぶらつく。紀伊国屋、丸善、ジュンク堂がすぐ近くにひしめき合っている。紀伊国屋、丸善だけちょっと覗いて、ふと目についた柳下毅一郎『愛は死より冷たい』を買う。別に福岡まで来て買わなくても良いようなものだが。
中州川端までぶらぶら歩いて途中でラーメンを食べ、また地下鉄に乗って箱崎の九大キャンパスへ。人数に比べて大きすぎる会場で木村賞の受賞者講演と、シンポジウムを聴き、懇親会には出ずに天神へ戻る。今回はあまり自由時間がないので、いまのうちに行きたいところへ行っておこうというわけ。行きたい所というのは「まんだらけ」だったりするんですけどね。
で、まんだらけでは少女革命ウテナのサントラ『バーチャルスター発生学』、『体内時計都市オルロイ』、『天使創造すなわち光』の3枚と、三原順『ハッシャバイ』、『はみだしっ子全コレクション』、内田善美『かすみ草にゆれる汽車』を買う。『はみだしっ子全コレクション』は実家に帰ればあるんだけど、妹の所有物なので、我が家にも1冊と思って買った。そんんなに高くなかったしね。同居人Tomへのお土産でもある。
屋台で餃子とラーメンを食べて、ホテルへ。荷物を置いて、すぐに外出。大濠公園で花火があるというので、観に行ったのだが、距離感が分からず、歩いたら結構な距離だった。疲れたので帰りはバスで。コンビニでビールを買って、ホテルの部屋で飲みながら、発表の練習。時間はぎりぎりの感じなので、つっかえている暇はないなあ。


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