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2004年11月


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2004.11.27

今日もシークエンス。


2004.11.26

滝本竜彦&大岩ケンヂ『NHKにようこそ!』2巻購入。『蛋白質 核酸 酵素』12月号も買う。non-coding RNAの特集。実験医学だったか細胞工学だったかの別冊でもRNA関係のレヴュー集が出てたけど、高かったので見合わせる。でもまあそのうち買うことになるでしょう。
non-coding RNAは、生物学でいま一番ホットなテーマの一つ。ここ数年で明らかになってきた「細胞の中では実は蛋白質をコードしていないRNAが、種類の上でも、また量的にも、たくさん発現していて、それが細胞の機能とか個体発生の制御において、かなり重要な役割を果たしているらしい」というビジョンは、分子生物学のパラダイムを変えるような大発見だ。この領域がどこまで奥深いのか、いまの段階ではまったく予想がつかない。そんな状況なので、いまいろんな人がいろんなアイディアをもって、この分野に参入している。(僕たちもnon-coding RNAの機能の進化について、あるアイディアがあって、現在それを確かめようといろいろ実験を進めている。)そんな分野なのでとにかく進展が早く、updateするのが大変。とても追いつけない。そんなわけでReview集はありがたい。とくに日本語だと、ブラウジングが楽なので助かる。


2004.11.25

プロバイダのダイナミックDNSサービスを利用して自宅のMacにsshできるようになったので、計算量の多い仕事は向こうに送りつけてやってもらうことにする。これで大学のiMacが激重になることを避けられる。ちなみにTerminalの表示は黒のバックに緑の字に設定している。この色にすると、なにかプログラムを書いて動かしてるよ、という気分になるので(笑)。

今日締め切りの仕事は、何とか間に合わせた。

新しい実験のためのプライマー設計、注文。これが当たれば、相当おもしろい、という実験を2本計画中。宝くじを買うようなもの。

安野モヨコ『働きマン』、田丸浩史『ラブやん』4巻、沙村広明『無限の住人』17巻、岩岡ヒサエ『しろいくも』など購入。広大ちかくの本屋では『げんしけん』の5巻は売り切れてたみたい。若い人には人気あるのかな。木尾士目は『四年生』、『五年生』のぐさぐさ突き刺さるようなイタさが何ともいえず面白く、注目していたのだが、『げんしけん』ではかなりイメージが変わった。面白くないとは言わないが、共感はできない。ゲームもアニメも同人も特撮ももちろんコスプレも今の僕には遠い世界で、ただマンガにだけかろうじて興味が残っている枯れた"もとオタク"(いや僕じしんは自分が本当にオタクだったことは一度もなかったと思っているのだが、人から見ればオタクと思われていただろうな、と)にとっては、ふーん最近の若い子はこんな感じなのかあ、と人ごとのように(というかほんとうに人ごとだ)読んでいる。

そうそう、マンガといえば岩明均の『ヒストリエ』、このまえ2巻いっきに読んでしまったが、流石の面白さだった。この人の描くものにはずれはないんだけど、『寄生獣』がマンガ史に残る大傑作だったために、他の作品の印象が薄いのは否めない。だけどこの新作は、2巻まで読んだ限りでは相当に期待できそう。一癖もふた癖もありそうな登場人物が次々と登場し、ストーリーもよく練られ、読みながら作品世界にどんどん引き込まれていく。浦沢直樹の『PLUTO』と並んで、次の単行本がもっとも待ち遠しいマンガになった。

チャンピオンズリーグ、バイエルン対テルアビブを観る。バイエルンは順当に予選突破。


2004.11.24

生協にカール・ジンマー『進化大全』が出ていたので、すかさずゲット。綺麗な本だなあと感心する。

昨日やったシークエンスはいまひとつうまく出ていなかった。抽出したプラスミドを泳動したとき、ちょっとテンプレートが薄いかなと思ったのだが、案の定だったようだ。

チャンピオンズ・リーグ、グループステージ5回戦、バイヤーレバークーゼン対レアルマドリード、夜に観ようと楽しみにしていたのに、録画失敗していた……。orz。まあ再放送でなんとか観る事ができたけど。やっぱりスカパー連動のレコーダが欲しい。クリポンで何とかしのいできたけど、そろそろ限界か。観たら消すからDVDは要らないんだけど、スカパーとBSメインで使いやすく、HDの容量が大きくて、早見がついていて、できれば外出先からでも予約できるような機種があれば買いたいな。


2004.11.23

休日だが仕事をしないと木曜の締め切りに間に合わない。家ではいろいろと気が散ることが多いので、大学に出て仕事。ついでなので実験も。昼飯はカップラーメン。なにかむなしい。

仕事しながら延々と中島みゆきの(ry


2004.11.22

仕事しながら延々と中島みゆきの『いまのきもち』を聴いている。


2004.11.21

休日だが仕事をしないと木曜の締め切りに間に合わない。家で延々と読み書き仕事。この仕事、ぶっちゃけて言うと、ひとが書いた文章のアラをさがす仕事なのだが、ほんの1ページほどの原稿でも、あらがまったくない文章というのはなかなかないものであるなあ、というのが実感だ。もちろん、読みやすく、面白く、間違いのない(見つからない)文章もあるが、ちょっとこれは人様にはお見せできませんぜ旦那、というようなものも。自分の文章のアラはなかなか分からないものだが、やはり人からみたら、そう見えるのだろうか。

仕事しながら延々と中島みゆきの『いまのきもち』を聴いている。


2004.11.20

こうの史代『ぴっぴら帳 完結編』、井上 雄彦『リアル』4巻、曽田正人『capeta』6巻購入。こうの史代は話題作『夕凪の街 桜の国』で初めて名前を知ったのだが、他にも何冊か単行本を出している模様。ということで、とりあえず本屋にあった『ぴっぴら帳 完結編』を買ってみた。完結編ってことは前の巻があるのだろうけど、西条のフタバ図書では見当たらなかった。


2004.11.19

胃の検診でバリウムを飲む。初めての体験。右向け、左向け、上向け、下向け、とかぐるぐるまわされる。

今日締め切りの原稿をさっさとメールで送り、カエル卵に某RNA注入実験。このところ卵母細胞にはよく注射していたが、受精卵に射つのは久しぶり。

中島みゆき『いまのきもち』購入。セルフカバー・アルバム。家に帰ってゆっくり聴こう。

アマゾンから届いた本。田中栞『古本屋の女房』


2004.11.18

アマゾンから届いた本。ジョン・ベントリー『珠玉のプログラミング― 本質を見抜いたアルゴリズムとデータ構造』、紀平拓男、春日伸弥『プログラミングの宝箱 アルゴリズムとデータ構造』、石田 晴久『コンピュータの名著・古典100冊』。買った本。小谷野敦『俺も女を泣かせてみたい』

コロニーPCRでインサート・チェック。バンドが出たり、出なかったり… orz。

書評の課題図書を読みながら平行して読んでいるのが『センス・オブ・プログラミング』。こちとらプログラミング業界とは無縁(いや無縁ではないか、弟がプログラマだし、でもまあほぼ無縁)の人間で、プログラミングの教育を受けた事は一度もないし、周りにプログラミングについて教えてくれる人もいないので、ほぼすべて独学と我流でやっている。そういう人間にとっては、この手の本はとても面白く、目から鱗が落ちることがたくさん書いてある。「コメントは必要悪」とか「ソースにコピー&ペーストは使うな」とか「フローチャートは書くな」とか。それなりにもっともな理由も書いてある。なるほどね。


2004.11.17

昨日は早く寝るつもりだったのがアメフトを観て興奮してしまってなかなか寝つけず、寝不足気味。

スガシカオの新アルバム『TIME』購入。

アマゾンから届いた本。桑原茂一『これ、なんですか? スネークマンショー』。ジョナサン・マークス『98%チンパンジー』購入。


2004.11.16

金曜日締め切りの書評原稿を1本引き受ける。個人的にも、学生時代の読書会のような場でも、もう何度も読んでいる本なので気は楽だが、書くとするともう一度読み返さないといけないので、時間的にはちょっと厳しい。まあ頑張ってやるしかない。

某PCR産物のシークエンス。読めていたり、読めていなかったり… orz。

夜、関西学生アメリカンフットボールリーグ、京都大学vs関西学院大学の試合をテレビで観る。かつては関西リーグの覇者を決める一戦として数々の名勝負が繰り広げられた伝統の一戦、いわゆる「関京戦」であるが、最近の京大の低迷と、立命館の台頭によって、かつてほどの魅力はなくなっている、というのが、多くのファンの実感だと思う。今年は特に、京大は成績が低迷しており、対する関学は今期の事実上の決勝戦であった立命館戦に辛くも勝ち、勢いに乗っている。どう考えても関学の優勢は揺るがない。100人のうち99人はそう思っていただろうし、僕もそう思っていた。前半は予想通り、関学がほぼ一方的に試合を運び、観ていて眠くなるような試合。こりゃだめだ、と思い、後半は風呂にでも入りながら観るかと、カシオのお風呂テレビを持ち込んで浴槽につかりながらぼんやり観ていた。ところが後半、試合は思わぬ展開を見せる。京大がものすごく良くなったというわけではないのだが、肝心なところで関学のミス、反則が出て、その少ないチャンスを京大がきっちりとモノにする。思わず風呂の中で叫んでしまったよ。京大にもフィールドゴールの凡ミスなどもあったが、あれあれ? と思っているうちに京大が逆転。関学もあきらめずに攻めるが、やはり肝心なところのミスで自滅していく。結局、文字通り最後の1秒まで結果が分からない試合となり、結果は17対13で京大の勝利。いや、いいものを見せてもらった。この前の関学vs立命館も面白い試合だったし、あとは京大vs立命館で京大が、まあ勝てばというのは贅沢なので、頑張って食らいついていい試合をしてくれることに期待しよう。関学と立命館の同率優勝で甲子園をかけたプレイオフになれば、それも燃える試合になりそうだ。


2004.11.15

埴原和郎『人類の進化史 20世紀の総括』購入。


2004.11.14

積んどくのままだったマンガを何冊か消化したり、サッカーを観たりで、のんびり過ごす。合間にちょっとだけ家事。洗濯、掃除、晩飯の準備。冷凍庫に残っていたトマトソースを解凍して、イカと茄子のパスタを作る。同居人がタラのガーリック焼きを作ってくれる。

夜は新潟県中越地震で延期されていた『地球大進化』最終回を観る。今回は人類の進化。類人猿と分岐して以来、何種もの人類が出現したが、われわれホモ・サピエンスにつながる系統だけを残して、他はすべて絶滅してしまった、という話。少ない時間の中でよくまとめてあったとは思うが、やはり、山崎努の出番はもっと少なくても良いと思った。こういう番組は生物学的な知見を伝えるだけで十分なのに、と僕は思うのだが。その「意味づけ」を押しつけられるのは鬱陶しいと感じてしまう。

前橋和弥『センス・オブ・プログラミング』、南Q太『スクナヒコナ』2、中崎タツヤ『じみへん たたき売り』購入。


2004.11.13

佐藤卓己『言論統制』、藤本裕之『プログラマを笑え!』、福本伸行『賭博堕天録カイジ』1、同『最強伝説黒沢』4購入。

少し前に作ったデータベース解析スクリプトを手直しして高速化する。これで実用レベルになったかな。

スーパーに寄ったらドライトマトのオリーブオイル漬けが見切り品で安売りされていたので買ってきて、市販のピザにトッピングして、さらにその上にゴーダチーズとガーリックを乗せて焼く。うまい。副食にホタテとエビのガーリック焼き。しめじも入れて。こちらも美味。


2004.11.12

午前中は学生実習。問題なく終了。今週の実習はゾウリムシの観察だったのだが、実習メニューの中でも数少ない「生きていて、動くものの観察」ということで、学生はそれなりに楽しそうだった。

昼休みをはさんで、今日が締め切りの某仕事を片付け、午後から実験。プラスミドのインサートチェック。

斉藤美奈子『物は言いよう』、金井淑子編『岩波応用倫理学講義5 性/愛』、中野不二男『科学技術はなぜ失敗するのか』、亜洲奈みづほ『「アジアン」の世紀』、神山睦美『思考を鍛える論文入門』購入。

自宅にiMac G5(20 inch)を導入したおかげで、時間のかかるデータ処理を朝、出勤前に仕掛けていき、夜、帰ってから結果を見る、ということができるようになった。処理速度も大学のG4よりずっと速い。これなら相当大規模な処理もできるかもしれない。

あらきけいすけさんの日記を経由してプラナリアは寒冷な環境では生きられない(眞鍋かをりさんの日記)へ。プラナリアは寒冷な山の川にも棲んでいるし、冷蔵庫で飼育したりもするので、4度のクール便なら大丈夫だと思うのだけど、冷凍だったのかな?


2004.11.09

今週は学生実習の週。自分の実験はあまりはかどりそうにない。とりあえず今後の実験に必要なクローニングを2つ進める。

仲正昌樹『ポスト・モダンの左旋回』、渡部千春『これ、誰がデザインしたの?』購入。


2004.11.08

いろんな締め切りやら何やらが続いたこの半月ほどだったが、今日研究室のセミナーが終わってようやくいったん落ち着いた。

この週末は従兄弟の結婚式で東京、というか千葉に行ってきた。式場は東京ディズニーランドの近くの某ホテル。僕はディズニーランドには何の興味もないのでここを訪れるのは初めてだったのだが、街中例のネズミのシルエットで溢れかえっているのは、なかなかにすごいものがある。駅からネズミのバスに乗ってホテルへ。親戚一同と久しぶりに会って、とくに子供たちの相手をしているうちに結婚式、そして披露宴。披露宴では新郎自ら趣味のサックスを演奏したりで盛り上がり、良い雰囲気。そのあと2次会3次会と杯を重ねていろいろと積もる話をする。
そのままホテルに1泊して、ホテルからの直通バスで羽田へ。予定よりだいぶ早く着いてしまったので屋上に出て飛行機の離陸や着陸をしばし眺めて楽しむ。その後は待合室に移って『ドーキンス VS グールド』を読んだり。 14時すぎの飛行機で広島へ。

行きに立ち寄った東京駅丸の内口の丸善で『UNIXプログラミング環境』を購入。もう品切れなのかと思っていたら、ちゃんと棚に並んでいた。洋書も見るが、高すぎてほとんど買う気になれず。ドイツのサッカー誌『 Kicker』のチャンピオンズリーグ特集号(通称青 Kicker)だけ購入する。

最近買った本をメモしておく。夏目房之介『マンガ学への挑戦』、G.J.Hannon編『 RNAi』、中村徳子『赤ちゃんがヒトになるとき』、秋山弘之『苔の話』、中島義道『続・ウィーン愛憎』、大塚英志『物語消滅論』、ジョージ・マイアソン『ダナ・ハラウェイと遺伝子組み換え食品』、こうの史代『夕凪の街 桜の国』、岩明均『ヒストリエ』1、2、道原かつみ『ファイナル・ミッション』、ウィルソン『生命の多様性』など。

生協のマンガの棚にぽつりと1冊だけ置かれていたのをたまたま購入した、こうの史代『夕凪の街 桜の国』には、とても驚かされ、また心を揺さぶられた。検索してみるとネット上でもずいぶん話題になっているようだ。広島と原爆をテーマにした本だが、原爆投下直後ではなく、その何年か後の広島が舞台である。未読の人は、だまされたと思って、とにかく読んでみて欲しい。いまの時代、原爆をテーマにした作品がこれだけ多くの人に読まれ、感動を与えうるということ自体、なにか不思議なことに思えるのだが、それだけの力のある作品だ。


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