佐竹 昭 (さたけ あきら) 

♂ 1954年3月和歌山県生まれ。広島大学教育学部に入学して以来,1年間の北京生活(北京大学東方系日語専家)を除いて広島県暮らし。大学院文学研究科を中途退学後,総合科学部助手を経て,現在は総合科学研究科教授。

< 所 属 等 >
○大学院総合科学研究科・文明科学部門・地域研究領域(講座)
○ 同 上 ・総合科学研究プロジェクト-文明と自然担当
○総合科学部・地域文化プログラム

< 専 門 分 野 >
○東アジア世界と日本の歴史,瀬戸内地域の環境史

 

< 著書・論文(近年の主なもの) >

A 東アジア世界のなかの日本という視角から

1.佐竹 昭 『古代王権と恩赦』雄山閣出版,504頁,1998年。
中国古代に発達した恩赦制度について,その制度や発達の背景を究明。さらに古代日本に伝えられたのち大きく変容をとげていく姿を追い,中国と対比しつつ日本古代の政治や文化の特徴を論じる。また,日本の都城制にも論究する。学位論文。

2.佐竹 昭 「近世瀬戸内一海村における“国際経験”」,『中国地域と対外関係』山川出版社,2003年。
 朝鮮出兵の記憶から,通信使の寄港,幕末西洋艦船との接触など,倉橋島での経験を,いわば定点観測的に追い,対外意識の推移をさぐる。

3.佐竹 昭 「律令制成立期の王権と儀礼」,『史学研究』252,1-20,2006年。
 唐や新羅のあり方と対比しつつ,日本古代の儀礼とその場(都城),それと関連した王権の思想の特徴を考える。シンポジウム参加論文。

4.佐竹 昭 「斉明(皇極)天皇」,『古代の人物1 日出づる国の誕生』清文堂,253-270,2009年。

5.佐竹 昭 「国分寺と国師」,『国分寺の創建 思想・制度編』吉川弘文館,53-73,2011年。
 安芸国分寺跡の発掘調査で発見された木簡や墨書土器が,国分寺についての従来の研究に,どのような知見を新たに与えてくれるのかを論じる。

B 瀬戸内や中国山地の地域の視角から

1.佐竹 昭 「広島藩沿海部における林野の利用とその『植生』」,地方史研究協議会編『海と風土 瀬戸内海地域の生活と交流』雄山閣,131-155,2002年。
広島藩の村々で作成された享保の山帳をもとに,林野の種類別面積やその「植生」を復元図示し,沿岸部や島嶼部の林野の貧弱化を明らかにする。

2.佐竹 昭 「近世広島の猪と豚」,『近世近代の地域社会と文化』清文堂出版,405-429,2004年。
 猪・鹿による農作物被害とその対策を検討し,沿岸・島嶼部における人間活動の活発化と「動物相」の貧弱化を指摘,あわせて広島城下にブタがいたわけを朝鮮通信使への提供との関係で考える。

3.佐竹 昭 「たたら製鉄と備後炭の出雲・伯耆流通」,『近世近代の中国地方-たたら製鉄・石見銀山と地域社会』清文堂出版,53-75,2008年3月。

4.佐竹 昭 「安芸のシシ垣と地域の歴史」,『日本のシシ垣』古今書院,114-135,2010年。

5.佐竹 昭 『近世瀬戸内の環境史』吉川弘文館,231頁,2012年。

6.佐竹 昭 「里山利用と獣害」,『環境の日本史4』吉川弘文館,164-192,2013年。

C その他(分担執筆など)

1.山口徹編『街道の日本史42瀬戸内諸島と海の道』吉川弘文館,2001年。

2.頼祺一編『街道の日本史43広島・福山と山陽道』吉川弘文館,2006年。

3.北川建次ほか5名と共編『瀬戸内海事典』南々社,2007年。

 

 

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