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カタリエヌモノ

** 2013.05の カタリエヌモノ **

 ++ 13.05.01 (wed) ++ 



大学教員には
 研究者としての顔と
 教員としての顔と
があって,私の場合は,
 「認知心理学者」「言語心理学者」の顔と
 「教育心理学者」「学習心理学者」の顔と
があるんだけど,
学生にはこの二面性が理解できないらしい。

 ++ 13.05.02 (thu) ++ 



なぜこれほど高度に専門化された社会なのに,
大学で教えることだけが専門の人間が現れないか,
あるいはそのような人間が求められないのか。

それは,創造的に課題解決出来る人間を育てられるのは創造的に課題解決し続けている人間のみだから。
今後も大学で教えることのみが専門の人間が現れてはならない。

 ++ 13.05.07 (tue) ++ 



他人から
尊敬されたいとか
好かれたいとか
そういうんじゃなく
肯定されたい
誰かに自分の存在を無条件に肯定してもらいたい
ただそれだけ
だけど
それさえかなわない
それは私のような人間には過ぎた望み

 ++ 13.05.08 (wed) ++ 



自覚的に
「無用の用」
となることは可能か?

 ++ 13.05.09 (thu) ++ 



知的好奇心に動機づけられているというのはそれはそれで不便だ。
私には知的好奇心を満たし続けららるほどの能力はないから。
俗な野望にでも動機づけられている方が分かり易くていいのかもしれない。

 ++ 13.05.10 (fri) ++ 



今の状態が長いプラトー(*1)状態なのか,
能力の限界なのか,
判断できません。

プラトー状態からの脱出を何度も経験したことのある人間なので,
伸び悩んでいてもコツコツと努力することはできます。

仕事が忙しくて研究に集中できないから
長く抜け出せないんだと思いたいところです。

ただ,それにしても長すぎます(笑)。

−−−−−−−−
(*1)能力は必ずしも努力の量に比例して直線的に伸びるモノではありません。伸び悩む時期とぐっと伸びる時期とが交互にやってくることが多いでしょう。この伸び悩む(高原状態)の時期をプラトーと呼びます。

 ++ 13.05.13 (mon) ++ 



自己の利益を最大化する行為と
集団の利益を最大化する行為と
が一致しないとき,
どう行動するかによってその人の本質が見える。

 ++ 13.05.14 (tue) ++ 



可能性のないものを追い続けるな。
真摯に絶望しろ。

 ++ 13.05.15 (wed) ++ 



大学教員の仕事って,
「講義を通して興味を持たせること」
なんだと思っているのですが,
今時の大学生は
「講義で全て」
とか思っていそうで怖い。

 ++ 13.05.16 (thu) ++ 



学部生のレベルで役に立つと思えるような浅はかな知識は,早晩役に立たなくなる。
そのようなものをありがたがるのではなく,もっと原理的なものを学ぶべき。

 ++ 13.05.20 (mon) ++ 



大学の講義で大事なのは
扱っている内容よりも
その背後にある考え方

 ++ 13.05.21 (tue) ++ 



ゼミ生の数は少ない方が確実に楽です。
それなのに,私は多い方が良いと思ってしいます。

ゼミ生が複数いることの利点は,学生の学びが多面的,重層的になることです。
しかし,このことは私自身の個人的な望みではないように思えます。

個人的な望みとして大きなゼミを求めるのは,賑やかなのが好きだからだろうと考えていました。
ところが,最近ふと気づいたのは,学生の学びを最大化することが自分の喜びでもあるということです。

自分の利己的なものであるという感触と学生の利益とが直接結びついていて,我ながらびっくりしました。

 ++ 13.05.22 (wed) ++ 



研究者であるということ
若者を育てるということ

これらは両立する,相乗効果がある,という直感があります。

もちろん,
研究者であるからこそ大学で教員として機能しうる
といったことは分かっています。

また,
学生とともに学ぶことで自分の興味が広がったりする
といったことも自覚しています。

けど,それ以上に本質的な何かがある気がするのです。

そのことがうまく説明できない日々が続いています。

 ++ 13.05.23 (thu) ++ 



Winnie the Poohの最後って,Christopher Robinが学校に行くようになるからと終わるんですよね。
学校教育に関わるものとしては,この結末は悲しくもあります。
(そして,この結末を現代でも共有できるということも悲しいことです。)

#でも,Christopher Robin達,大学においでよ。
#またWinnie the Poohに会えるから。

 ++ 13.05.27 (mon) ++ 



今に大学の課題で過労死する学生とか出てくると思う。

大学生ってそういう人種じゃなかったと思うけど。
大学ってそういう所じゃなかったと思うけど。

 ++ 13.05.28 (tue) ++ 



国家間の争いの形としては直接的な武力衝突は減っていくだろう。
変わりに経済戦争のような知と知との戦いが増えていくだろう。

そう考えると,国民の命を守るためには軍事予算を増やすより教育に投資することが必要。

 ++ 13.05.29 (wed) ++ 



私は講義の準備を全力でします。

それは,授業者は自信の無い態度を見せてはならないにも関わらず,
自信のあるフリを出来るほどの演技力がないからです。

90分間,すべての時点で自信をもってしゃべれるようにするためです。

 ++ 13.05.30 (thu) ++ 



共感を得られる喜びを最大化したいなら(共感的理解を求めるなら),
共感してもらいたいことに関する自覚を最大化する(自己理解する)ことだ。

 ++ 13.05.31 (fri) ++ 



投稿していた論文(*1)の査読結果が戻ってきました。
評価はC「照会後再判定を要する条件付採録」です。

コメントをよく読んで対応します。

−−−−−−−−
(*1)「13.03.07」参照。

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