広島大学大学院 先進理工系科学研究科
|
量子物質科学プログラム |
連絡先 鈴木 仁 〒739-8530 オフィス:先端物質科学研究科 306A室 |
当研究グループでは、有機分子や生体分子の集団が互いの相互作用によって自発的に生成する空間的秩序構造(自己組織化構造)や時間的構造の形成メカニズム
の解明とそれを応用技術の確立を目指しています。
分子はその形の多様性に応じて様々な相互作用を持っています。これらの相互作用の複雑な絡み合いによって、ナノメートルサイズの自己組織化構造からマクロ
なスケールの集合構造を形成したり、時間的な構造である振動現象などを発現します。また、生物においては分子間の相互作用によって、情報の伝達から生物体
の形成や運動までさまざまな機能と秩序を生み出しています。このような分子の協調的な働きを制御したり、分子自体を解析する技術にも挑戦します。
これらのメカニズムを理解することは、、新しい科学を生み出すだけではなく、このような分子の相互作用を利用する技術を確立することで、将来、デバイスを
自己組織的に省エネルギーで形成したり、分子認識をスイッチとして利用したり、細胞サイズの中に膨大な情報量を蓄積するような、革新的な技術を生み出す事
にも繋がります。
具体的には、多種類の有機分子が形成する分子超構造、リソグラフィーによる生体分子機能の制御、分子解析のためのナノ構造の作製などの研究テーマを中心に
していますが、関連する広範な研究テーマも設定しています。
本研究グループでは、様々な材料と手法を使って、ナノメートルサイズの相互作用によって形成される秩序構造の研究をおこないます。したがって、いままで
馴染みの薄い分野(物理や化学、生物など)について、ある程度の知識を自ら興味を持って学ぶことも必要です。また、前例の見つからないような未踏分野へ
チャレンジすることあります。しかし、このような自分の専門分野を拡張する経験や一からの挑戦する経験は、将来どのような道を歩むことになっても役に立つ
ことでしょう。そして、このような経験は、単に命じられたことをこなすだけの能力ではなく、自ら問題を見つけ、その解析と解決手段を見いだしていく能力を
養うためのチャンスでもあります。
科学には「セレンデュピティ」という言葉があります。これは漫然と与えられた仕事をこなしているだけでは出会うことはありませんが、自分のテーマに対して
自ら興味を持って考えていく中で出会えるチャンスが生まれてきます。
寺田寅彦は彼の随筆の中で、「科学もやはり頭の悪い命知らずの死骸の山の上に築かれた殿堂であり、血の川のほとりに咲いた花園である。」と書いています。
これは、科学が勇気をもって新しいことにチャレンジしてきた研究者によって築かれてきましたことを示しています。本研究グループでは、新しいことにチャレ
ンジし、学んでいく人を歓迎します。本研究グループでの研究を通して、柔軟に考える発想力、しっかりと考える論理構築力、そして何にでも挑戦できる勇気を
養って欲しいと考えます。そして、花園の中に一輪の花を咲かせたいと思います。
学生募集
学部卒研生
工学部第二類(電子・電気・情報・システム系)の学生(主として電子システム課程、他課程でも可)。
大学院生
出身は理学系(物理、化学等)、工学系(電気・電子系、材料系)の何れであっても構いません。
興味があれば、相談に来てください。
主指導学生
2020年度
M2 1名
M1 1名
B4 2名
略歴 | ||
|
所属学会 | |
|
専門分野 | |
|
オフィスアワー |
水曜日9,10時限 オフィスに居ればできるだけ対応します。 メール等で連絡をとってください。 |
共同研究先
関係組織
その他